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公開番号2025066244
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023175689
出願日2023-10-11
発明の名称ポリエステル繊維の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類D01F 6/62 20060101AFI20250416BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】産業資材用途に好適な太繊度のポリエステル繊維を得るための製造方法を提供する。
【解決手段】紡糸口金から押し出されたエチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステル繊維に冷却を施すにあたって、冷却筒(金属筒)内にて円周状に配置された3個以上のノズルから、水を主成分とする冷却媒体をミストとして噴霧することを特徴とするポリエステル繊維の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紡糸口金から押し出されたエチレンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリエステル繊維に冷却を施すにあたって、冷却筒(金属筒)内にて円周状に配置された3個以上のノズルから、水を主成分とする冷却媒体をミストとして噴霧することを特徴とするポリエステル繊維の製造方法。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
請求項1に記載のポリエステル繊維の製造方法により得られるポリエステル繊維であって、引張強度が5.0cN/dtex以上であることを特徴とするポリエステル繊維。
【請求項3】
単繊維繊度が100dtex以上であることを特徴とする請求項2に記載のポリエステル繊維。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は産業資材に使用されるポリエステル繊維の製造方法、それによって得られるポリエステル繊維に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ポリエチレンテレフタレ-トまたはポリエチレンテレフタレ-トを主体とするポリエステルからなる繊維はその優れた機械的性質・寸法安定性・耐久性から、衣料用途のみならず、産業資材用途にも幅広く利用されている。産業資材用途の1つに産業資材ネットがあるが、産業資材ネットには建築現場を覆うように設置され人体落下時の衝撃を吸収する安全ネットや工具等の飛散を防止する養生ネット、水の流れからの浸食等を防護する河川岸や海岸に設置される護岸ネット、さらには農業用の防雪ネット、遮光ネット、各種水産用途に使用される漁網等、多種多様なネットが存在する。これらネットに共通して求められる特性として、容易に切断しない高い強力を有することや工期が長期にわたる屋外使用環境にも脆化しにくい耐疲労性や耐候性等が求められる。
【0003】
さらに、産業資材ネットは資材や動植物等の外乱による摩擦、およびネットに負荷がかかった時に結節部で繊維同士の擦過が発生することにより劣化が進みやすいため、ネット強度の劣化を防ぐ手段として、耐摩耗性に優れている繊維を使用したネットであることが要求される。
【0004】
これに伴い、耐摩耗性に優れた繊度が50dtex以上の繊維が、漁網やロープ等の用途に求められるようになってきた。しかし、このような繊度の太い繊維は、モノフィラメントを合糸して得ることが通例であるが、その製造方法は多くの場合、紡出後に水冷等の液体冷却の後に延伸を行うため、巻き取り速度が遅く、コストが高くなるという問題があった。
【0005】
そこで冷却効率を高めるためにミスト、特に水のミストを用いた様々な手法が知られている。
【0006】
例えば特許文献1では、紡出糸条を冷却固化後6000m/分以上の高速度で引き取るに際し、紡出糸条の冷却を紡糸口金面より2cm以上下方で液体ミストを吹き付けて行うことが記載されている。この時のミスト粒径について、実施例として0.5μmと記載されているが、高効率冷却法として比熱の高い液体ミストを冷却媒体に用いることで気化熱を利用することとなり、高吐出領域においても細化完了点が短くなり、1m以内で集束することが可能であるとしている。
【0007】
特許文献2では合成繊維の吐出ノズルの下方0.5m~1.5mの位置に複数個のスプレーノズルを配設し、該糸条に該スプレーノズルでもってミスト状の冷媒を噴射して冷却しており、ミストの粒径を未延伸糸の直径の1/10~1/50とした場合に、冷却された糸条の表面状態が良好かつ、糸条表面に過剰に冷媒が残らない等好適な結果が得られるとしている。
【0008】
特許文献3では紡出糸条に対し、液体ミストを逆帯電状態で噴霧し、特定の粒径の液体ミストを噴霧することで、冷却効率を一層確実に向上させることができるとしている。
【0009】
特許文献4では合成繊維を鉛直方向に溶融紡糸するにおいて、紡糸糸条を紡糸口金下方に設けられた冷却チャンバー内を通過せしめると共に、該冷却チャンバー内に冷却媒体を噴霧しつつ、冷却チャンバー下部で内部水蒸気を吸引し、冷却チャンバー内湿度を一定に保持することで、冷媒の垂れ落ちを防止することにより、水冷法でありながら安全な紡糸冷却方法、装置を提供するかつ、少量の冷媒にて効率的な冷却を行うとしている。
【0010】
特許文献5では、ポリエステル太細糸の製造方法において、紡糸口金から下方15~30cmを走行する糸条に4~15℃の冷却媒体を噴霧して不均一に冷却した後、通常の空気による冷却を行い、次いで100~240℃に加熱された加熱筒を通過させた後、巻き取る製造方法が記載されている。この方法により、繊維軸方向に沿って太部と細部がランダムに分散した太細糸を低コストで簡易に得る方法を提供できるとある。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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