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公開番号
2024132822
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-01
出願番号
2023173134
出願日
2023-10-04
発明の名称
構造体
出願人
三井化学株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B32B
3/12 20060101AFI20240920BHJP(積層体)
要約
【課題】構造体の基材と表皮材において耐久性および傷つきにくさが確保され、柔らかい触感を実現する。
【解決手段】構造体1が基材2と表皮材3と柔軟性付与層4を含む。柔軟性付与層4は、基材2と表皮材3との間を延びるピラー状部5を有する。基材2と表皮材3とピラー状部5は同一の熱可塑性樹脂によって一体的に形成されている。基材2の厚さは1mm以上50mm以下、表皮材3の厚さは5mm以下、柔軟性付与層4の厚さは30mm以下である。複数のピラー状部5は互いに独立し、ピラー状部5は垂直または斜めに、あるいは湾曲または屈折しながら、基材2側から表皮材3側に向かって延びる。基材2の表皮材3側の面において、第1の方向Wにおいて隣接するピラー状部5同士の間の間隔は2mm以上50mm以下である。ピラー状部5の体積の合計は、基材2と表皮材3との間の空間の総容積の30%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
板状の基材と、前記基材から間隔をおいて前記基材と実質的に平行に配置されている板状の表皮材と、前記基材と前記表皮材との間に位置する柔軟性付与層と、を含み、
前記柔軟性付与層は、前記基材と前記表皮材との間を延びる複数のピラー状部を有し、
前記基材と前記表皮材と前記ピラー状部とは、同一の熱可塑性樹脂によって一体的に形成されており、
前記基材の厚さは1mm以上50mm以下であり、
前記表皮材の厚さは5mm以下であり、
前記ピラー状部の非変形状態における前記柔軟性付与層の厚さは30mm以下であり、
複数の前記ピラー状部は互いに独立しており、前記ピラー状部は、前記基材の前記表皮材側の面に対して垂直または斜めに、あるいは湾曲または屈折しながら、前記基材側から前記表皮材側に向かって延び、
前記基材の前記表皮材側の面において、前記基材の前記表皮材側の面に沿う第1の方向において隣接する前記ピラー状部同士の間の間隔は2mm以上50mm以下であり、
前記ピラー状部の体積の合計は、前記基材と前記表皮材との間の空間の総容積の30%以下であることを特徴とする、構造体。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
複数の前記ピラー状部は、非変形状態において、前記基材の前記表皮材側の面と前記第1の方向とに直交する第2の方向に沿って、互いに平行にそれぞれ延びている、請求項1に記載の構造体。
【請求項3】
前記ピラー状部は、非変形状態において、前記基材の前記表皮材側の面に対して垂直または斜めに、あるいは湾曲または屈折しながら、前記基材から前記表皮材まで延びている、請求項1または2に記載の構造体。
【請求項4】
前記基材の前記表皮材側の面と、前記表皮材の前記基材側の面の少なくとも一方において、前記ピラー状部の各々の前記第1の方向に沿う幅は2mm以下である、請求項1または2に記載の構造体。
【請求項5】
前記ピラー状部の各々は屈折部または湾曲部を含む、請求項1または2に記載の構造体。
【請求項6】
前記ピラー状部の各々は拡幅部を含む、請求項1または2に記載の構造体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は構造体に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、自動車の内装材等に用いられる構造体において耐久性や傷つきにくさが望まれる場合には、硬質の材料からなる構造体が用いられる。一方、使用者が直接接触する構造体において、柔らかい触感が求められる場合がある。特許文献1には、硬質の樹脂材料からなる基材と、軟質の樹脂材料からなる表皮材(表層部材)とを組み合わせた重ね合わせ複合部品が提案されている。この重ね合わせ複合部品は、基材の耐久性および傷つきにくさと、表皮材の柔らかい触感を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-113857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された重ね合わせ複合部品であっても、表皮材は軟質材料からなるため、傷つきやすく耐久性に乏しい。この重ね合わせ複合部品では、表皮材の表面に対して実質的に垂直な方向に力が加わった時のクッション性が得られる。しかし、表皮材の表面に対して実質的に平行に力が加わった時に、表皮材がその力の方向に沿ってスライドしにくいため、水平方向の柔らかさ(撫で柔らかさ)はあまり得られない。そして、この重ね合わせ複合部品は、別々に形成された基材と表皮材とを重ね合わせて、表皮材に設けられた微小突起を、基材に設けられた収容凹部に収容させることによって構成されているため、製造工程が煩雑である。この重ね合わせ複合部品は、複数の材料を用いて構成されているため、製造コストが高く、リサイクル性が悪い。
【0005】
そこで、本発明の目的は、基材と表皮材の両方において耐久性および傷つきにくさが確保されるとともに、垂直方向に力が加わった場合と水平方向に力が加わった場合のいずれにおいても柔らかい触感を実現することができ、しかも製造が簡単で製造コストが低く、リサイクル性が良好な構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の構造体は、板状の基材と、前記基材から間隔をおいて前記基材と実質的に平行に配置されている板状の表皮材と、前記基材と前記表皮材との間に位置する柔軟性付与層と、を含み、前記柔軟性付与層は、前記基材と前記表皮材との間を延びる複数のピラー状部を有し、前記基材と前記表皮材と前記ピラー状部とは、同一の熱可塑性樹脂によって一体的に形成されており、前記基材の厚さは1mm以上50mm以下であり、前記表皮材の厚さは5mm以下であり、前記ピラー状部の非変形状態における前記柔軟性付与層の厚さは30mm以下であり、複数の前記ピラー状部は互いに独立しており、前記ピラー状部は、前記基材の前記表皮材側の面に対して垂直または斜めに、あるいは湾曲または屈折しながら、前記基材側から前記表皮材側に向かって延び、前記基材の前記表皮材側の面において、前記基材の前記表皮材側の面に沿う第1の方向において隣接する前記ピラー状部同士の間の間隔は2mm以上50mm以下であり、前記ピラー状部の体積の合計は、前記基材と前記表皮材との間の空間の総容積の30%以下であることを特徴とする。
複数の前記ピラー状部は、非変形状態において、前記基材の前記表皮材側の面と前記第1の方向とに直交する第2の方向に沿って、互いに平行にそれぞれ延びていてよい。
前記ピラー状部は、非変形状態において、前記基材の前記表皮材側の面に対して垂直または斜めに、あるいは湾曲または屈折しながら、前記基材から前記表皮材まで延びていてよい。
前記基材の前記表皮材側の面と、前記表皮材の前記基材側の面の少なくとも一方において、前記ピラー状部の各々の前記第1の方向に沿う幅は2mm以下であってよい。
前記ピラー状部の各々は屈折部または湾曲部を含んでいてよい。
前記ピラー状部の各々は拡幅部を含んでいてよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の構造体は、基材と表皮材の両方において耐久性および傷つきにくさが確保されるとともに、垂直方向に力が加わった場合と水平方向に力が加わった場合のいずれにおいても柔らかい触感を実現することができ、しかも製造が簡単で製造コストが低く、リサイクル性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態の構造体の基本構造を示す斜視図である。
(A)は図1に示す構造体の、表皮材の表面に実質的に垂直な方向に力が加わった状態を模式的に示す正面図、(B)は表皮材の表面に実質的に平行な方向に力が加わった状態を模式的に示す正面図である。
(A)~(L)は本発明の他の実施形態の構造体の基本構造を示す正面図である。
(A)~(F)は本発明のさらに他の実施形態の構造体の基本構造を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、本発明は、以下に記載する実施形態の具体的な構成に限定されるわけではない。
本発明の一実施形態の構造体1の基本構造が図1に示されている。構造体1は、板状の基材2と、基材2から間隔をおいて基材2と実質的に平行に配置されている板状の表皮材3と、基材2と表皮材3との間に位置する柔軟性付与層4とを含む。柔軟性付与層4は、基材2と表皮材3との間を延びる複数のピラー状部5を含む。基材2と表皮材3とピラー状部5とは、同一の熱可塑性樹脂によって一体的に形成されている。基材2と表皮材3とピラー状部5とを構成する熱可塑性樹脂は限定されないが、例えば、熱可塑性ポリウレタンや、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー(ポリ塩化ビニル等)、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、その他の熱可塑性エラストマーや、その他の熱可塑性樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリメタクリル酸メチル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテン、AS樹脂、ABS樹脂等)が挙げられる。また、基材2と表皮材3とピラー状部5とを構成する熱可塑性樹脂として生分解性プラスチックを用いる場合には、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、セルロース誘導体、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。また、基材2と表皮材3とピラー状部5とを構成するこれらの熱可塑性樹脂は、バイオマス原料を用いた樹脂であってもよい。バイオマスとは、菌類、酵母、藻類および細菌類を含む、植物由来または動物由来などの、あらゆる再生可能な天然原料およびその残渣のことをいう。
【0010】
この構造体1は、被取付材6(例えば自動車の内装パネルや、建材、家具、文房具等の日用品など)の表面に載置される部材であり、耐久性や傷つきにくさと、使用者が表皮材3に触れた時の柔らかさを両立するものである。構造体1は、基材2が自動車の内装パネルや日用品の表面に接するように配置される。基材2の厚さは1mm以上50mm以下であることが好ましい。表皮材3の厚さは5mm以下であることが好ましい。ピラー状部5の非変形状態、すなわち構造体1に対して垂直な方向にも平行な方向にも力が加わっていない状態における柔軟性付与層4の厚さは30mm以下であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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