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公開番号
2024075061
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-03
出願番号
2022186209
出願日
2022-11-22
発明の名称
積層体
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B32B
5/24 20060101AFI20240527BHJP(積層体)
要約
【課題】
本発明は、透湿性に優れた積層体を提供することを課題とする。
【解決手段】
多孔質フィルム基材、樹脂層および不織布の順に層を有する積層体であって、樹脂層はポリビニルピロリドンを主成分とし、不織布はビニロンを主成分としており、樹脂層と不織布が直接接合していることを特徴とする積層体である、積層体である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
多孔質フィルム基材、樹脂層および不織布の順に層を有する積層体であって、前記樹脂層はポリビニルピロリドンを主成分として含有し、前記不織布はビニロンを主成分として含有しており、前記樹脂層と前記不織布とが直接接合していることを特徴とする積層体である、積層体。
続きを表示(約 120 文字)
【請求項2】
前記樹脂層と前記不織布とが、水素結合で結合していることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記不織布の透気度が、10秒/100ml以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層体に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
加湿器や除湿器における加湿または除湿の方法として、透湿性の膜を利用した膜分離法が知られている(特許文献1)。加湿器における膜分離法では、膜の一方の面側の加湿源から膜を通して反対の面側に水蒸気の供給を行うが、この際に膜を移行できるのは水蒸気のみであるため、加湿源に存在していたカビや細菌を除去でき、常に正常な水分を供給できるという利点がある。また、エアコンなどの空調設備の除湿方法として、冷却凝縮法がよく知られている。しかし、近年では、ランニングコストが安価であり、装置構造が簡単な除湿方法として、膜分離法による除湿方法が注目されつつある。膜分離法による除湿方法では、膜の一方の面側に水蒸気を含んだ空気を供給すると共に、膜の他方の面側に吸湿剤を含む液体を供給することにより除湿を行う。この時、吸湿剤を含む液体が膜の反対側に移行すると、除湿器としての除湿効率が低下するため、膜には水蒸気のみを移行する性質が求められる。
【0003】
ここで、透湿性の膜として、特許文献2では高い透湿性を維持しつつ、水蒸気のみの選択透過性を付与するために、多孔質支持膜上に緻密な層を形成した膜が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-203280号公報
特開平05‐184890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、加湿器の場合には加湿源を高圧にしたり、除湿器の場合には吸湿剤を含む液体を高圧で循環させることがある等、膜の片側に高い圧力をかけることがあり、その場合には膜の膨張により緻密層の破壊が起こることがある。その対策として、圧力をかける面と反対側の膜の表面に不織布等の支持体を貼合して膜の膨張を抑制する方法が挙げられるが、その場合、貼合の際に使用する接着剤が水蒸気の透過を阻害してしまうという課題がある。
【0006】
よって、前記の課題に鑑み、本発明は、膜の膨張による緻密層の破壊が抑制され、さらに透湿性にも優れた積層体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、下記の構成からなる。
(1)多孔質フィルム基材、樹脂層および不織布の順に層を有する積層体であって、樹脂層はポリビニルピロリドンを主成分とし、不織布はビニロンを主成分としており、樹脂層と不織布が直接接合していることを特徴とする積層体である、
好ましくは、(2)樹脂層と不織布が水素結合で結合していることを特徴とする(1)の積層体であり、
好ましくは、(3)前記不織布が、10秒/100ml以下であることを特徴とする(1)または(2)の積層体である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、透湿性に優れた積層体を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本発明の積層体について、詳細を説明する。本発明の積層体は、多孔質フィルム基材、樹脂層および不織布をこの順に有する。また、樹脂層はポリビニルピロリドンを主成分として含有しており、不織布はビニロンを主成分として含有している。そして、樹脂層と不織布とは直接結合している。
【0010】
ここで、直接結合しているとは、樹脂層と不織布との間に接着剤や粘着剤などの第3成分が存在せず、樹脂層と不織布とがイオン間相互作用、水素結合、ファンデルワールス力などの分子間力により接合されていることを意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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