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公開番号
2025009306
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2023112219
出願日
2023-07-07
発明の名称
電子機器筐体用部材
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B32B
27/04 20060101AFI20250110BHJP(積層体)
要約
【課題】成形時の変形が少なく、電子機器筐体として使用した際に局所的な温度上昇を防止する電子機器筐体用部材を得る。
【解決手段】板状部品と、前記板状部品の周縁領域の少なくとも一部に一体化された熱可塑性樹脂部品とを有する電子機器筐体用部材であって、前記板状部品は、強化繊維と樹脂とを含む強化繊維層を少なくとも1層以上有する繊維強化プラスチックと、面内方向の熱伝導率が10W/mK以上3000W/mk以下のグラファイトシートと、前記強化繊維層と前記グラファイトシートを接着する層間接着層を有する複合材である電子機器筐体用部材である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
板状部品と、前記板状部品の周縁領域の少なくとも一部に一体化された熱可塑性樹脂部品とを有する電子機器筐体用部材であって、
前記板状部品は、
強化繊維と樹脂とを含む強化繊維層を少なくとも1層以上有する繊維強化プラスチックと、
面内方向の熱伝導率が10W/(m・K)以上3000W/(m・K)以下のグラファイトシートと、
前記強化繊維層と前記グラファイトシートを接着する層間接着層を有する複合材である電子機器筐体用部材。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記板状部品に含まれる繊維強化プラスチックは、
一方向に配向された連続繊維からなる強化繊維を用いた強化繊維層を複数積層し一体化されたものであり、
ある1層の強化繊維層を構成する強化繊維の繊維配向と、他層の強化繊維層を構成する強化繊維の繊維配向とが異なる方向に配置されている請求項1に記載の電子機器筐体用部材。
【請求項3】
前記板状部品の厚み方向において、前記強化繊維層を構成する繊維配向が対称配置されている請求項2に記載の電子機器筐体用部材。
【請求項4】
前記板状部品の厚み方向において、前記グラファイトシートおよび前記層間接着層も対称配置されている請求項3に記載の電子機器筐体用部材。
【請求項5】
前記強化繊維が織物である強化繊維層を、前記板状部品の表面に配置又は前記板状部品の内部に挿入する請求項1に記載の電子機器筐体用部材。
【請求項6】
前記板状部品の少なくとも一方の表面に熱可塑性樹脂層を更に配置する請求項1に記載の電子機器筐体用部材。
【請求項7】
前記繊維強化プラスチックの全周が前記グラファイトシートの全周より大きく、前記板状部品の外周面から前記グラファイトシートが露出していない請求項1に記載の電子機器筐体用部材。
【請求項8】
前記グラファイトシートが前記板状部品の表面に露出しない請求項1に記載の電子機器筐体用部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器筐体用部材に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
強化繊維とマトリックス樹脂からなる繊維強化プラスチック(FRP)は、軽量性や力学特性に優れることから、各種産業用途に幅広く利用されている。現在、パソコン、OA機器、AV機器、携帯電話、電話機、ファクシミリ、家電製品、玩具用品などの電気・電子機器の携帯化が進むにつれ、より小型化、軽量化が要求されている。電子機器の小型化が進む一方で、ICやCPUの高機能化が進む結果、単位体積あたりの発熱量が増加し、電子機器の発熱密度が急速に上昇している。例えば、従来パソコン等の筐体に使用されていた炭素繊維強化樹脂(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)の射出成形品の熱伝導率は5W/(m・K)以下、炭素繊維織物プリプレグの積層加熱加圧成形品の熱伝導率は50W/(m・K)以下と熱伝導率が低いため、電子機器の冷却が不十分となり内部が高温になってしまうことや、筐体の熱で低温やけどをする問題が発生している。このような電子機器の内部温度上昇ややけどを防止するためには、筐体そのものの熱伝導率が高いことに加え、筐体の面方向の熱伝導率が、筐体の厚み方向の熱伝導率より大幅に高く、発熱部品の熱を筐体の厚み方向ではなく面方向に瞬時に広げることにより、局所的な温度上昇を防止する必要がある。
【0003】
一方で、電子機器筐体では、機器を構成する部品、特に筐体には、外部から荷重がかかった場合に筐体が大きく撓んで内部部品と接触、破壊を起こさないように、高強度・高剛性化を達成しつつ、かつ薄肉化が求められている。強化繊維と樹脂からなる繊維強化樹脂構造体と別の部材、例えばフレーム部材等と一体化接合成形させて小型軽量化した成形構造体において、反りのない更なる薄肉化、接合強度の信頼性が要求されている。
【0004】
特許文献1では、面内方向の熱伝導率が高いグラファイトフィルムに樹脂を含浸させた、グラファイトのプリプレグを積層し、加熱加圧して成形した筐体とすることで発熱部品の熱を筐体の厚み方向ではなく面方向に瞬時に広げることにより、局所的な温度上昇を防止することが提案されている。
【0005】
特許文献2では、グラファイトフィルムの少なくとも片面に強化繊維層が形成され、軽量且つ機械的強度が優れており、さらに熱伝導率にも優れたグラファイト複合フィルムが提案されている。
【0006】
特許文献3では、熱硬化性樹脂を含む繊維強化プラスチックと熱伝導性の良い異種材料を、熱可塑性樹脂層を介して接合することで、軽量性、力学特性だけでなく、熱伝導性、放熱性にも優れた一体化成形品が提案されている。
【0007】
特許文献4では、繊維強化プラスチックと面内方向の熱伝導性に優れた異種材料を一体化することで、プラスチックスの成形の容易さ(生産性の高さ)を維持したまま熱伝導性を向上させ、発熱体と接した際に局部的に温度が上昇しにくい一体化成形品が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-95935号公報
特許5107191号
特許第4904732号公報
特開平11-179830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の方法で作成された電子機器筐体はグラファイトフィルムと樹脂のみからなることから、電子機器の筐体として機械的強度が十分でない場合があった。
【0010】
特許文献2で提案されているようなグラファイト複合フィルムは、グラファイトフィルムと繊維強化プラスチックの一体化時に生じる変形の抑制が不足し、内部に電子機器を有する電子機器筐体として使用するには、寸法精度が十分でないことや、切削加工を行った際にカケやワレ、グラファイトフィルムの脱落が生じる場合があった。
(【0011】以降は省略されています)
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