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公開番号2025010670
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2023112773
出願日2023-07-10
発明の名称積層体
出願人クラレプラスチックス株式会社
代理人
主分類B32B 25/12 20060101AFI20250116BHJP(積層体)
要約【課題】浴室等でも安全に使用でき、形状賦形性に優れ、かつ、鞄等の用途においては型崩れしにくく、適度な強度・柔軟性を有し、メンテナンス性に優れた積層体の提供。
【解決手段】繊維織物の少なくとも片面に、樹脂フィルムを設けた積層体であり、前記繊維織物は面密度が大きく、かつ、適度な重量であり、芯鞘複合繊維が使用され、芯鞘複合繊維の鞘部は芯部よりも融点が低い積層体。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
積層体であって、該積層体は少なくとも一つの繊維織物と、少なくとも一つの樹脂フィルムを含み、
該繊維織物の少なくとも片面に該樹脂フィルムが接着された状態で配置されており、
前記繊維織物の経糸及び緯糸の糸本数はそれぞれ20本/インチ~60本/インチであり、該経糸及び緯糸を構成する繊維の総繊度は50dtex~950dtexであり、該繊維織物を構成する繊維は芯鞘複合繊維を50質量%以上含有し、該芯鞘複合繊維の鞘部は芯部よりも融点が低く、かつ、該鞘部の融点が100℃~180℃である積層体。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記繊維織物を構成する繊維の90質量%以上が有機繊維である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記樹脂フィルムが熱可塑性樹脂を含有する請求項1に記載の積層体。
【請求項4】
前記樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂が塩化ビニル、塩化ビニル系共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つを含有する、請求項3に記載の積層体。
【請求項5】
積層体であって、該積層体は少なくとも一つの繊維織物と、少なくとも一つの樹脂フィルムを含み、該繊維織物の少なくとも片面に該樹脂フィルムが接着された状態で配置されており、前記繊維織物の下記式(I)で算出されるカバーファクターが600~1900の範囲内であり、前記繊維織物の目付が250g/m

以下であり、該繊維織物を構成する繊維は芯鞘複合繊維を50質量%以上含有し、該芯鞘複合繊維の鞘部は芯部よりも融点が低く、かつ、該鞘部の融点が100℃~180℃である積層体。
式(I):カバーファクター=(経糸本数×√経糸の繊度(dtex))+(緯糸本数×√緯糸の繊度(dtex))
【請求項6】
積層体であって、該積層体は少なくとも一つの繊維織物と、少なくとも一つの樹脂フィルムを含み、該繊維織物の少なくとも片面に該樹脂フィルムが接着された状態で配置されており、前記繊維織物の目付が50g/m

~250g/m

であり、該繊維織物の厚さが50μm~400μmであり、該繊維織物を構成する繊維は芯鞘複合繊維を50質量%以上含有し、該芯鞘複合繊維の鞘部は芯部よりも融点が低く、かつ、該鞘部の融点が100℃~180℃である積層体。
【請求項7】
前記請求項1~6の積層体を備える、ロールカーテン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールブラインドや鞄用途等に好適に使用できる積層体に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ロールブラインドや鞄等の素材として、ポリエステル等からなる繊維織物に熱可塑性樹脂をコーティングもしくはラミネートした膜材が使用されている(特許文献1)。このような膜材は、強度・メンテナンス性共に優れているが、ロールブラインドとして使用する場合は、風によりバタつき、平面性を損なってしまうことがある。また、鞄にこのような膜材を使用する場合、床に置く際に鞄が自立せずに型崩れしてしまう等の問題がある。
【0003】
上記のようなロールブラインドの平面性を向上する方法として、織物としてガラスクロスを用いることが知られている。これにより適度な剛性と寸法安定性が得られ、平面性の良好なシートが得られる。しかし、織物としてガラスクロスを用いると、裁断部でガラス繊維がむき出しになり、ガラス繊維が手など体に刺さる可能性があり、浴室等での使用には適さない。
【0004】
また、鞄用途に関しては、鞄に補強材として芯材を用いることで型崩れの対処がされているが、骨格部に芯材が見え外観が損なわれてしまうことがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5165468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記背景を鑑み、本発明は、浴室等でも安全に使用でき、形状賦形性に優れ、かつ、鞄等の用途においては型崩れしにくく、適度な強度・柔軟性を有し、メンテナンス性に優れた積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討した結果、繊維織物の少なくとも片面に樹脂フィルムを設けた積層体であって、前記繊維織物の平面上の空隙が小さくなるように構成され、かつ、前記繊維織物が適度な重量を有し、前記繊維織物が、その構成繊維として芯部より鞘部の融点が低い芯鞘複合繊維を50質量%以上含む積層体により、上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
すなわち本発明の目的は、
[1]積層体であって、該積層体は少なくとも一つの繊維織物と、少なくとも一つの樹脂フィルムを含み、該繊維織物の少なくとも片面に該樹脂フィルムが接着された状態で配置されており、前記繊維織物の経糸及び緯糸の糸本数はそれぞれ20本/インチ~60本/インチであり、該経糸及び緯糸の繊度は50dtex~950dtexであり、該繊維織物を構成する繊維は芯鞘複合繊維を50質量%以上含有し、該芯鞘複合繊維の鞘部は芯部よりも融点が低く、かつ、該鞘部の融点が100℃~180℃である積層体;
[2]前記繊維織物を構成する繊維の90質量%以上が有機繊維である、[1]に記載の積層体;
[3]前記樹脂フィルムが熱可塑性樹脂を含有する[1]または[2]に記載の積層体;
[4]前記樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂が塩化ビニル、塩化ビニル系共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つを含有する、[3]に記載の積層体;
または
[5]積層体であって、該積層体は少なくとも一つの繊維織物と、少なくとも一つの樹脂フィルムを含み、該繊維織物の少なくとも片面に該樹脂フィルムが接着された状態で配置されており、前記繊維織物の下記式(I)で算出されるカバーファクターが600~1900の範囲内であり、前記繊維織物の目付が250g/m

以下であり、該繊維織物を構成する繊維は芯鞘複合繊維を50質量%以上含有し、該芯鞘複合繊維の鞘部は芯部よりも融点が低く、かつ、該鞘部の融点が100℃~180℃である積層体
式(I):カバーファクター=(経糸糸本数×√経糸の繊度(dtex))+(緯糸糸本数×√緯糸の繊度(dtex));
[6]積層体であって、該積層体は少なくとも一つの繊維織物と、少なくとも一つの樹脂フィルムを含み、該繊維織物の少なくとも片面に該樹脂フィルムが接着された状態で配置されており、前記繊維織物の目付が50g/m

~250g/m

であり、該繊維織物の厚さが50μm~400μmであり、該繊維織物を構成する繊維は芯鞘複合繊維を50質量%以上含有し、該芯鞘複合繊維の鞘部は芯部よりも融点が低く、かつ、該鞘部の融点が100℃~180℃である積層体;
[7]前記[1]~[6]の積層体を備える、ロールカーテン;
により達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、本発明は、浴室等でも安全に使用でき、形状賦形性に優れ、かつ、鞄等の用途においては型崩れしにくく、適度な強度・柔軟性を有し、メンテナンス性に優れた積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の積層体の断面の一例を示す図。
本発明の積層体の断面の別の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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