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公開番号2025043544
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-01
出願番号2023150884
出願日2023-09-19
発明の名称積層体及びその製造方法
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B32B 7/06 20190101AFI20250325BHJP(積層体)
要約【課題】半硬化の絶縁樹脂層を、樹脂層とめっき下地層を形成した転写用積層体の製造方法で、基材と絶縁樹脂層との間の密着と絶縁樹脂層と樹脂層との間の密着性に優れた積層体、並びにそれを用いたリジッドプリント配線板及び成型品を提供することである。
【解決手段】仮支持体に、導電性物質と分散剤を含むめっき下地層を形成した後、その上に樹脂層とTHF溶液不溶分が1~80重量%である絶縁樹脂層の官能基同士を反応させることで転写用積層体を作製した。また、この転写用積層体を用いて、支持体の表面と裏面の両面、若しくは、片面にのみを貼り合わせた後に、仮支持体のみを剥がすことで、支持体上に簡便かつ安価に、高い品質でめっき下地層を支持体の表面に形成することを見出し、本発明を完成させた。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
仮支持体(A)の少なくとも一面に、順に分散剤(b1)と導電性物質(b2)を含有するめっき下地層(B)と樹脂層(C)とTHF溶液不溶分が1~80重量%である絶縁樹脂層(D)を有することを特徴とする積層体。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
支持体(E)の少なくとも一面に、前記積層体の前記絶縁樹脂層(D)が形成された面側を貼り合わせたものであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記絶縁樹脂層(D)の両面に、順に樹脂層(C)、めっき下地層(B)、仮支持体(A)を有することを特徴とする請求項1記載の積層体。
【請求項4】
さらに前記積層体のめっき下地層(B)の上に金属めっき層(F)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項5】
前記樹脂層(C)が官能基[X]を有する化合物(c1)と前記絶縁樹脂層(D)が官能基[Y]を有する化合物(d1)を反応させることによって化学結合を形成したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項6】
前記樹脂層(C)に含まれる官能基[X]がエポキシ基、アミノ基の中から少なくとも一つを有することを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項7】
前記絶縁樹脂層(D)に含まれる官能基[Y]がエポキシ基、マレイミド基、ビニルベンジル基、アクリレート基、メタクリレート基、カルボニル基、ヒドロキシ基の中から少なくとも一つを有することを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項8】
前記絶縁樹脂層(D)に無機化合物(x)を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項9】
前記めっき下地層(B)が1層以上であることを特徴とする請求項1または2記載の積層体。
【請求項10】
前記樹脂層(C)が1層以上であることを特徴とする請求項1または2記載の積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板、高周波伝送用プリント配線板、リジッドプリント配線板、パッケージ基板、インターポーザ、アンテナ、半導体チップ等の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
電子機器の小型化、高速化により、プリント配線基板の高密度化、高性能化が要求されており、この要求に応えるため、表面が平滑で充分薄い金属層を有するプリント配線板が求められている。また、このプリント配線基板を構成するものとしてフレキシブル銅張積層板(以下、「FCCL」と略記する。)やリジット銅張積層板(以下、「RCCL」と略する。)が知られている。
【0003】
FCCLは、主に耐熱性高分子フィルムと銅箔とをエポキシ樹脂系接着剤を用いて張り合わせる方法や、銅箔の表面にポリイミドなどのワニスを塗工乾燥しフィルム化する方法(キャスト法)、銅箔と熱可塑性樹脂層を有するポリイミドフィルムを熱圧着する方法(ラミネート法)、ポリイミドフィルムの表面にスパッタ法で金属膜を形成し、その後銅めっきする方法(スパッタ法)、ポリイミドフィルムの表面にプライマー層を塗工し、その上に金属ナノ粒子層を塗工し、金属ナノ粒子層をめっきの下地として銅めっきする方法(特許文献1)で製造されている。
【0004】
一方、RCCLは、完全硬化した樹脂やセラミックと銅箔を、エポキシ樹脂系接着剤を用いて貼り合わせる方法、エポキシ樹脂を含浸したガラスクロスを加熱し半硬化の状態の基材(プリプレグ)と銅箔を貼り合わせる方法、樹脂と無機フィラーを混合したワニスを離型フィルム上に塗工乾燥し、乾燥後得られた樹脂皮膜を銅箔や銅配線の表面に熱圧着で貼り合わせる方法(ビルドアップフィルム)で製造されている。
【0005】
しかし、FCCLやRCCLのいずれにおいても、銅箔を用いた方法の場合、貼り合わせる基材や接着剤層との密着力を確保するため、銅箔もしくは基材を粗化する必要がある。そのため、プリント配線板の狭ピッチ化や、現在普及しつつある5Gや、今後拡大が予想されるBeyond 5Gで求められる高周波伝送においては、ミリ波帯のような高周波数の領域で伝送損失を生じる問題がある。
【0006】
一方、スパッタ法や、金属ナノ粒子層を用いる塗工法は、基材を粗化することなく、銅めっき膜と基材を平滑界面で密着させることができるため、銅箔を使った方法に比べ、プリント配線板の狭ピッチ化が容易であり、高周波信号の伝送損失が小さいというメリットがある。
【0007】
しかし、スパッタ法は、金属薄膜を形成するために、蒸着法又はスパッタ法を用いるため、大がかりな真空設備が必要となり、設備上、基材サイズが限定されるなどの問題があった。また、基材の両面にスパッタ法を適用した場合、真空にするまでの時間が片面の場合に比べ2倍となり、片面ずつ両面を加工している間に、スパッタ法で形成した金属層表面に欠陥が発生し、歩留まりの低下が起こり、生産コストが高くなるという欠点があった。さらに、スパッタ法で基材と銅などの金属膜の密着性を確保するためには、ニッケルやコバルト、クロムなどの磁性のある金属を用いる必要があり、高周波の伝送損失が大きくなるという欠点があった。
【0008】
これらの課題を解決するために、銅膜等の金属膜層を、めっき下地層として、未硬化のプリプレグやビルドアップフィルム上に形成し、銅配線板上に転写する方法が開発されているが、未硬化のプリプレグやビルドアップフィルム上にキャスト法やラミネート法やスパッタ法、塗工法を用いて金属膜層を形成する場合は、各工程の熱履歴により、未硬化のプリプレグやビルドアップフィルムが硬化することで、配線の埋め込み性能や密着力が低下する問題があった。
【0009】
一方、特許文献2では離型層を含む支持体上に金属膜層と絶縁樹脂層を形成することで、剥離性に優れる金属膜付き接着フィルムが開示されているが、金属層と絶縁樹脂層との密着が低い問題があった。
【0010】
そこで、金属層と絶縁樹脂層を強固に密着させ、優れた配線の埋め込み性能と密着力と均一な膜質を有することを可能にする、積層体の構造と製造方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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