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公開番号2025022713
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2024042381
出願日2024-03-18
発明の名称包装用積層体
出願人東洋製罐株式会社
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類B32B 27/32 20060101AFI20250206BHJP(積層体)
要約【課題】鉄粉とエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含むリグラインド層を備えた包装用積層体において、リグラインド層に生じる発泡が有効に抑制すること。
【解決手段】オレフィン系樹脂(A)、鉄粉(B)及びエチレン・ビニルアルコール共重合体(C)を含むリグラインド層を有している包装用積層体であって、前記リグラインド層中には、前記オレフィン系樹脂(A)100質量部当り、前記鉄粉(B)を0.1~8.0質量部及び前記エチレン・ビニルアルコール共重合体(C)を0.1~14.0質量部の量で含んでいることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
リグラインド層を有している包装用積層体であって、
前記リグラインド層中には、オレフィン系樹脂(A)に加え、該オレフィン系樹脂(A)100質量部当り、鉄粉(B)を0.1~8.0質量部及びエチレン・ビニルアルコール共重合体(C)を0.1~14.0質量部の量で含んでいることを特徴とする包装用積層体。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記リグラインド層において、前記鉄粉(B)と前記エチレン・ビニルアルコール共重合体(C)との質量比(B/C)が1.0以下の割合となっている請求項1に記載の包装用積層体。
【請求項3】
内外層としてオレフィン系樹脂層を含み、内外層の間の中間層として、前記リグラインド層に加えて酸素バリア層及び酸素吸収層を含んでいる請求項1記載の包装用積層体。
【請求項4】
白色顔料を含む白色樹脂層が設けられている請求項1に記載の包装用積層体。
【請求項5】
リグラインド層中に存在するオレフィン系樹脂(A)を含めて、積層体全体には、80.0質量%以上の量でオレフィン系樹脂が含まれている請求項1に記載の包装用積層体。
【請求項6】
前記積層体100質量部当り、オレフィン系樹脂を80質量部以上含み、オレフィン系樹脂以外の樹脂が16.9質量部未満に抑制されており、かつ鉄粉を5質量部未満の量で含んでいる請求項1記載の包装用積層体。
【請求項7】
フィルム若しくはシートの形態を有する請求項6に記載の包装用積層体。
【請求項8】
袋の形態を有する請求項6に記載の包装用積層体。
【請求項9】
ハロゲン化金属及びアルカリ性化合物を含む請求項6に記載の包装用積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄粉を含むリグラインド層を備えた包装用積層体に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
鉄が酸素吸収特性を有することは、古くから知られている。即ち、鉄が水分と反応して二価の水酸化鉄を生成し、この水酸化鉄が酸素と反応して三二酸化鉄(Fe



)を生成することにより、酸素を吸収するというものである。この特性を利用して、包装材の分野では、脱酸素剤として鉄が使用され、包装される物質についての酸素による劣化を抑制して品質保証や保存期間の向上が図られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、鉄粉、ハロゲン化金属及びアルカリ性物質を含有する混合粉末から成る樹脂配合用酸素吸収剤が開示されており、このような酸素吸収剤を各種の熱可塑性樹脂に配合した樹脂組成物を調製し、該樹脂組成物により容器器壁の中間層として用いることが提案されている。
また、特許文献2には、ガスバリア性樹脂に脱酸素剤及び吸水剤を配合した樹脂組成物の層を備えていることを特徴とする多層プラスチック容器が提案されている。
さらに、特許文献3にも鉄粉とハロゲン化金属とからなる酸素吸収剤(脱酸素剤とも呼ばれる)が開示され、この酸素吸収剤が分散された熱可塑性樹脂組成物を用いて形成されたフィルム或いはシートを容器に成形することが提案されている。
これら特許文献に開示されている容器は、何れも酸素吸収により高い酸素バリア性を示し、内容物の酸化劣化を防止する。
【0004】
ところで、最近では、環境保護や省資源の見地から、包装材の分野でもリサイクル性が要求され、材料のモノマテリアル化が求められている。即ち、プラスチック容器では、できるだけ同種の樹脂を用いて成形されていれば、これを回収して容器或いは他のプラスチック成形体として再利用することが容易だからである。
【0005】
このような観点から、鉄粉を含む酸素吸収剤(或いは脱酸素剤)を酸素吸収層として有する多層構造の容器が注目されている。鉄粉は無機材料であるため、樹脂と容易に分離することができるばかりか、天然に存在していることもあり、環境に悪影響を及ぼすことが無いからである。さらに、酸素吸収に伴い、アルデヒドなどの有臭成分を発生することも無いという利点もある。
【0006】
上記のような酸素吸収層が示す酸素バリア性は、鉄粉と酸素との反応を利用したものであることから、アクティブバリア性と呼ばれる。このような特性は、鉄粉が酸素と反応するにつれて消耗していくため、一般には、パッシブバリア性と呼ばれる常に一定の酸素バリア性を示す酸素バリア樹脂とを併用した多層構造により容器の成形に使用される場合が多い。
【0007】
しかしながら、上記のような酸素吸収剤あるいは脱酸素剤として使用される鉄粉は、代表的な酸素バリア樹脂であるエチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)と併用したときに予想外の不都合を生じることが判った。即ち、EVOHから形成された酸素バリア層や上述した酸素吸収層を含む多層構造の成形体では、成形時に生じるバリなどのスクラップをバージンの樹脂と混合して再利用される場合が多い。本発明者等の研究によれば、このようなリグラインド層中に鉄粉とEVOHとが共存している場合には、発泡が生じることが多く、これにより、酸素バリア性の低下や容器の外観不良などを生じてしまう。従って、このような発泡を防止する必要があるが、前述した特許文献1~3を含め、このようなリグラインド層で生じる発泡については、従来全く検討されていなかったのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第5378639号公報
特公平4-60827号公報
特公平6-57319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の目的は、鉄粉とエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含むリグラインド層を備えた包装用積層体において、リグラインド層に生じる発泡が有効に抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、リグラインド層を有している包装用積層体であって、
前記リグラインド層中には、オレフィン系樹脂(A)に加え、該オレフィン系樹脂(A)100質量部当り、鉄粉(B)を0.1~8.0質量部及びエチレン・ビニルアルコール共重合体(C)を0.1~14.0質量部の量で含んでいることを特徴とする包装用積層体が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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