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公開番号2024043532
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-29
出願番号2023173249
出願日2023-09-15
発明の名称生地
出願人個人,合同会社森林堂
代理人
主分類B32B 27/12 20060101AFI20240322BHJP(積層体)
要約【課題】本発明の課題は、残糸を使った生地を制作することによって糸の廃棄問題を解決すること及び、従来実現できなかった素材を組み合わせた生地を提供することである。
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明の生地は、糸1を基材3の表面に貼り付けて模様を形成することを特徴とする。これにより、従来捨てられていた残糸を再利用して種々の用途に使える新たな生地に生まれ変わらすことができる。また、従来の紡績では実現が難しかった糸の素材を組み合わせて従来に無かった新たな味わいの生地を制作できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
糸を基材の表面に貼り付けて模様を形成した生地。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記基材の裏面に糸を貼り付けて模様を形成した請求項1に記載の生地。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の生地を複数積層して貼り合わせて厚みを持たせた生地。
【請求項4】
請求項3に記載の生地を前記基材と並行、垂直または斜めのいずれかにスライスしてできた生地。
【請求項5】
前記糸で覆われていない部分の面積率(開口率)が5%以上70%以下である請求項1に記載の生地。
【請求項6】
前記基材が光透過性の素材でできた請求項1に記載の生地。
【請求項7】
前記糸の公定水分率が5%以上である請求項1に記載の生地。
【請求項8】
前記糸の長さが5cm以上である請求項1に記載の生地

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な用途で使用できる生地に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来衣料業界では生産段階における残糸は廃棄されることがほとんどだった。また従来、紡績では組み合わせづらい原料が多かった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、残糸を使った生地を制作することによって糸の廃棄問題を解決すること及び、従来実現できなかった素材を組み合わせた生地を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の生地は、糸を基材の表面に貼り付けて模様を形成することを特徴とする。これにより、従来捨てられていた残糸を再利用して種々の用途に使える新たな生地に生まれ変わらすことができる。また、従来の紡績では実現が難しかった糸の素材を組み合わせて従来に無かった新たな味わいの生地を制作できる。
また、本発明の生地は、前記基材の裏面に糸を貼り付けて模様を形成しても良い。これにより、リバーシブル生地としての用途に用いることができる。また、異なる基材同士を貼りあわせることにより表裏それぞれに異なる外観、風合い、特性を兼ね備えたリバーシブルの生地を作成することができる。それは、表裏の基材と糸の組み合わせのパターンより幾通りにも増やすことができる。
また、本発明の生地は、前記生地を複数積層して貼り合わせて厚みを持たせても良い。これにより、耐久性をあげる及び、厚みの調整が可能になりより広い用途に用いることができる。
また、本発明の生地は、前記生地を前記基材と並行、垂直、斜めのいずれか一方向にスライスしてできた生地でも良い。これにより、これまでにない糸の断面の見せるデザインや、積層により生み出される新たなデザインを表現することができる。
また、本発明の生地は、前記糸で覆われていない部分の面積率(開口率)が5%以上から70%以下にしても良い。これにより、糸と基材のデザインの組み合わせを可能にし、更に基材の特性(吸湿性等)をより大きくすることができる。
また、本発明の生地は、前記基材が光透過性の素材でも良い。これにより、ライトアップ効果をもつ生地の作成ができる。
また、本発明の生地は、前記糸の公定水分率が2%以上のものが望ましい。これにより、生地の表面をより安定させることができる。
また、本発明の生地は、前記糸の長さが2cm以上で25cm以下のものが望ましい。これにより、糸によるカーブやカールによるデザインを調整しやすくなる。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、残糸を再利用(リサイクル、アップサイクル)した生地を制作することによって、糸が廃棄される課題を解決することができる。また、従来実現できなかった素材を組み合わせることにより、新たな機能性、風合いといった特性を持ち合わせた生地を作成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の実施例1を示す図である。
本発明の実施例2の断面を表した模式図である。
本発明の実施例3の断面を表した模式図である。
本発明の実施例4の断面を表した模式図である。
本発明の実施例5の平面を表した模式図である。
本発明の実施例6の平面を表した模式図である。
本発明の実施例8を示す平面図である。
本発明の生地の製造方法の一例を示す図である。
本発明の実施例9を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1から図8を参照して実施例について以下に説明する。
本発明は実施例に説明した素材、寸法、用途に限定されるものではない。
【実施例】
【0008】
実施例1の生地は糸1を基材3の表面に接着剤2を用いて貼り付けて模様を形成した物である[図1]。[図1(a)]は断面を表した模式図、[図1(b)]は平面図である。そしてその代表的な作成方法一例を示したものが図8であり、糸1を基材3に接着剤で貼り付ける際にプレス機6により、熱または圧力を加えることもある[図8]。
使用する糸1はあらゆる天然繊維(絹、綿 麻、レーヨン、竹、い草、リヨセル、カポック、紙等の植物繊維、ウール、アルパカ、ミンク等の動物繊維)、あらゆる人工繊維(ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリウレタン、炭素繊維や金属繊維、光ファイバー等、特殊素材の物も含めあらゆる素材が可能)はじめ接着可能なものはすべて可能である。また糸1は残糸でなくても良い。
使用する糸1の形状は糸と認識されるもの全てが可能であり、丸いもの扁平なもの異形断面のものなど糸と認識されうるものは全てが可能である。
従来は各繊維のもつ長所を活かすために紡績を行い、またその糸を使用し生地を作成するが、例えば炭素繊維や金属繊維と絹やウール等の天然繊維の混紡は難しいものでありそのような原料の生地の作成は困難であったが、当該生地では従来難しいとされてきた組み合わせの原料を用いた生地の作成を可能にし、これまで実現できなかった新たな機能性を持たせた生地を作成することが可能になった。
更には基材3にも吸湿性等の効果をもつ素材を使用することにより、糸1と基材3のもつそれぞれの特性が相乗効果となる生地を作成可能になった。
糸1の色を1本の糸のなかで複数の色を使用する糸を用いることで糸のグラデーションを用いた生地を作成可能になった。
【0009】
また生地にコーティングを施すことにより、撥水、耐熱や防炎効果等種々の効果をもたせたることも可能である。上記のような効果を実現するために使用する糸1は天然繊維と天然繊維、天然繊維と人工繊維、人工繊維と人工繊維等複数糸の混紡糸等接着可能な組み合わせのものは全て可能である。その中でも吸水性の高い糸を使用することでなめらかで安定した表面の仕上がりにできる。接着剤2は基材3を貼り付けることできる、接着効果を生み出すものであればどんなものでも可能である。一例として柔らかい仕上げの際には酢酸ビニル系、硬度をあげるにはエポキシ系のものを用いるとよい。各種接着剤のブレンドにより柔軟性、硬度、表面の質感を調整することが可能である。接着剤2の代わりに天然ゴムや合成ゴムを使用し貼り付けることも可能である。また基材3と糸1の組み合わせより接着剤を使用せず圧着や埋め込みも可能である。
【0010】
基材3は天然素材、人工素材、また天然素材と人工素材の混合素材など接着可能なものは全て利用できる。中でも柔軟性をもたせる場合は不織布、光を透過性させる際には透明のアクリル板など用途に応じて使い分けることが特に好ましい。
また、生地の裏面の素材により衣類に適した生地として作成したり、生地の裏面を接着可能な素材にすることにより直接壁に接着できる生地を作成できる。一例として基材3の片面を接着テープにすることにより、そのまま壁面等に貼り付けることのできるパネルの作成や、基材3をウール等衣類に使用するものを用いることで縫い合わせて衣類とし使用することができる。更には基材3を金属や炭素繊維などの硬度をもつものにすることにより、より強度の求められる建築資材としても利用可能となる。さらに生地の表面をコーティングすることにより、撥水や防火等の機能を付加することも可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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