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公開番号2025015052
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118144
出願日2023-07-20
発明の名称三元触媒の処理方法、車両の制御装置、及び車両の制御プログラム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02D 41/14 20060101AFI20250123BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】三元触媒の酸素吸蔵能力を向上する。
【解決手段】車両は、内燃機関と、制御装置とを備えている。内燃機関は、燃料を燃焼させる気筒と、気筒から排出された排気ガスを流通させる排気通路と、排気通路に位置する三元触媒と、気筒に燃料を供給するための燃料噴射弁と、気筒に供給する吸気の量を調整するスロットルバルブとを備えている。三元触媒は、セリア及びジルコニアを含む固溶体と、ジルコニアに担持されたロジウムとを備えている。制御装置は、850℃以上で予め定められた温度を規定温度としたとき、燃料及び吸気の混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリーンなガスを、規定温度以上の三元触媒に供給する第1処理を実行する。制御装置は、第1処理よりも後に、混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリッチなガスを、規定温度以上の三元触媒に供給する第2処理を実行する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
セリア及びジルコニアを含む固溶体と、前記ジルコニアに担持されたロジウムとを備えている三元触媒の処理方法であって、
850℃以上で予め定められた温度を規定温度としたとき、
燃料及び吸気の混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリーンなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第1処理と、
前記第1処理よりも後に、前記混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリッチなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第2処理と、
を有する
三元触媒の処理方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
内燃機関を備えている車両に適用される制御装置であって、
前記内燃機関は、燃料を燃焼させる気筒と、前記気筒から排出された排気ガスを流通させる排気通路と、前記排気通路に位置する三元触媒と、前記気筒に燃料を供給するための燃料噴射弁と、前記気筒に供給する吸気の量を調整するスロットルバルブとを備え、
前記三元触媒は、セリア及びジルコニアを含む固溶体と、前記ジルコニアに担持されたロジウムとを備え、
850℃以上で予め定められた温度を規定温度としたとき、
燃料及び吸気の混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリーンなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第1処理と、
前記第1処理よりも後に、前記混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリッチなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第2処理と、
を実行可能であり、
前記第1処理では、前記燃料噴射弁及び前記スロットルバルブを制御することで理論空燃比よりもリーンな状態にし、
前記第2処理では、前記燃料噴射弁及び前記スロットルバルブを制御することで理論空燃比よりもリッチな状態にする
車両の制御装置。
【請求項3】
前記車両は、前記内燃機関に加えて、前記内燃機関のクランク軸に連結しているモータジェネレータと、前記モータジェネレータが発電した電力により充電可能であるバッテリと、を備え、
前記第1処理及び前記第2処理のうちの1以上を実行するにあたって、前記内燃機関の出力を用いて前記モータジェネレータが発電した電力により前記バッテリを充電することで前記内燃機関の負荷を大きくする
請求項2に記載の車両の制御装置。
【請求項4】
前記規定温度よりも低い予め定められた温度を開始温度としたとき、
前記三元触媒の温度が前記開始温度以上であって前記規定温度未満であることを必要条件として、前記第1処理及び前記第2処理のうちの1以上を実行するにあたって、前記内燃機関の出力を用いて前記モータジェネレータが発電した電力により前記バッテリを充電することで前記内燃機関の負荷を大きくする
請求項3に記載の車両の制御装置。
【請求項5】
内燃機関を備えている車両に適用される制御装置を対象とし、
前記内燃機関は、燃料を燃焼させる気筒と、前記気筒から排出された排気ガスを流通させる排気通路と、前記排気通路に位置する三元触媒と、前記気筒に燃料を供給するための燃料噴射弁と、前記気筒に供給する吸気の量を調整するスロットルバルブとを備え、
前記三元触媒は、セリア及びジルコニアを含む固溶体と、前記ジルコニアに担持されたロジウムとを備え、
850℃以上で予め定められた温度を規定温度としたとき、
前記制御装置に、
燃料及び吸気の混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリーンなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第1処理と、
前記第1処理よりも後に、前記混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリッチなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第2処理と、
を実行させ、
前記第1処理では、前記燃料噴射弁及び前記スロットルバルブを制御させることで理論空燃比よりもリーンな状態にし、
前記第2処理では、前記燃料噴射弁及び前記スロットルバルブを制御させることで理論空燃比よりもリッチな状態にする
車両の制御プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、三元触媒の処理方法、車両の制御装置、及び車両の制御プログラムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1の車両は、内燃機関と制御装置とを備えている。制御装置は、内燃機関を制御する。内燃機関は、気筒と、排気通路と、三元触媒とを備えている。気筒は、燃料を燃焼させるための空間である。排気通路は、気筒から排出された排気ガスが流通する通路である。三元触媒は、排気通路の途中に位置している。三元触媒は、排気ガスを浄化する機能、及び酸素を吸蔵する機能を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2013/061394号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような内燃機関では、三元触媒が硫黄などによって劣化する。したがって、三元触媒の酸素吸蔵能力は、製造直後において比較的に高い。その後、三元触媒の酸素吸蔵能力は、内燃機関の運転に伴う被毒により低下していく。しかしながら、三元触媒の酸素吸蔵能力は、被毒以外にも上下し得る。したがって、被毒の解消とは別の処理によって三元触媒の酸素吸蔵能力を高める技術が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための三元触媒の処理方法は、セリア及びジルコニアを含む固溶体と、前記ジルコニアに担持されたロジウムとを備えている三元触媒の処理方法であって、850℃以上で予め定められた温度を規定温度としたとき、燃料及び吸気の混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリーンなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第1処理と、前記第1処理よりも後に、前記混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリッチなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第2処理と、を有する。
【0006】
上記課題を解決するための車両の制御装置は、内燃機関を備えている車両に適用される制御装置であって、前記内燃機関は、燃料を燃焼させる気筒と、前記気筒から排出された排気ガスを流通させる排気通路と、前記排気通路に位置する三元触媒と、前記気筒に燃料を供給するための燃料噴射弁と、前記気筒に供給する吸気の量を調整するスロットルバルブとを備え、前記三元触媒は、セリア及びジルコニアを含む固溶体と、前記ジルコニアに担持されたロジウムとを備え、850℃以上で予め定められた温度を規定温度としたとき、燃料及び吸気の混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリーンなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第1処理と、前記第1処理よりも後に、前記混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリッチなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第2処理と、を実行可能であり、前記第1処理では、前記燃料噴射弁及び前記スロットルバルブを制御することで理論空燃比よりもリーンな状態にし、前記第2処理では、前記燃料噴射弁及び前記スロットルバルブを制御することで理論空燃比よりもリッチな状態にする。
【0007】
上記課題を解決するための車両の制御プログラムは、内燃機関を備えている車両に適用される制御装置を対象とし、前記内燃機関は、燃料を燃焼させる気筒と、前記気筒から排出された排気ガスを流通させる排気通路と、前記排気通路に位置する三元触媒と、前記気筒に燃料を供給するための燃料噴射弁と、前記気筒に供給する吸気の量を調整するスロットルバルブとを備え、前記三元触媒は、セリア及びジルコニアを含む固溶体と、前記ジルコニアに担持されたロジウムとを備え、850℃以上で予め定められた温度を規定温度としたとき、前記制御装置に、燃料及び吸気の混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリーンなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第1処理と、前記第1処理よりも後に、前記混合気を理論空燃比で燃焼させたときのガスよりもリッチなガスを、前記規定温度以上の前記三元触媒に供給する第2処理と、を実行させ、前記第1処理では、前記燃料噴射弁及び前記スロットルバルブを制御させることで理論空燃比よりもリーンな状態にし、前記第2処理では、前記燃料噴射弁及び前記スロットルバルブを制御させることで理論空燃比よりもリッチな状態にする。
【発明の効果】
【0008】
上記構成によれば、第1処理において、ジルコニアに担持されたロジウムがジルコニアの内部に移動する。その後、第2処理において、ジルコニアの内部に位置していたロジウムがジルコニアの表面に析出する。さらに、第2処理では、ジルコニアの表面に析出したロジウムの一部が蒸散することでセリアに移動する。このようにセリアにロジウムが移動することで、三元触媒の酸素吸蔵能力を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、車両の概略構成図である。
図2は、判定制御を示すフローチャートである。
図3は、吸蔵量向上制御を示すフローチャートである。
図4は、第1処理を実行する前の三元触媒を示す説明図である。
図5は、第1処理を実行した後の三元触媒を示す説明図である。
図6は、第2処理を実行した後の三元触媒を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<車両の概略構成>
以下、本発明の一実施形態を図1~図6にしたがって説明する。先ず、車両100の概略構成について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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