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公開番号
2025012870
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023116034
出願日
2023-07-14
発明の名称
エンジンの制御装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F02D
29/00 20060101AFI20250117BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】燃料噴射量の増大を抑制してエンジンを効率的に運転させることができるエンジンの制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置は、エンジンの暖機が完了していることを条件に(ステップS130)、エンジンの動作線をアルコール濃度に応じた動作線に変更する。これによって、制御装置は、エンジンの暖機が完了しているときに(ステップS130:YES)、要求出力に応じて設定されている動作点を、混合燃料のアルコール濃度が高いときには混合燃料のアルコール濃度が低いときよりも高トルク側且つ低回転数側になるように変更する(ステップS150)。制御装置は、エンジンの暖機が完了していないときには(ステップS130:NO)、要求出力に応じて設定されている動作点の混合燃料のアルコール濃度に応じた変更を実行しない(ステップS140)。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
アルコール燃料とガソリン燃料とが混合された混合燃料を使用可能なエンジンを搭載した車両に適用され、
要求出力に応じて設定されている動作点を規定しているエンジントルク及びエンジン回転数を実現するように前記エンジンを制御するエンジンの制御装置であって、
要求出力に応じて設定されている前記動作点を、前記混合燃料のアルコール濃度が高いときには前記混合燃料のアルコール濃度が低いときよりも高トルク側且つ低回転数側になるように変更することを、前記エンジンの暖機が完了していることを条件に実行して、
前記エンジンの暖機が完了していないときには、要求出力に応じて設定されている前記動作点の前記混合燃料のアルコール濃度に応じた変更を実行しない
エンジンの制御装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記エンジントルク及び前記エンジン回転数をそれぞれ軸とする座標平面上において、前記エンジンに対する要求出力に応じて設定されている複数の前記動作点を繋げた動作線が、前記混合燃料のアルコール濃度に対応させて複数設定されており、
複数の前記動作線は、前記座標平面上において、アルコール濃度が高い前記混合燃料に対応する動作線ほど高トルク側に位置し、
要求出力に応じた前記動作点を算出する際に用いる動作線を、前記複数の動作線の中から、前記混合燃料のアルコール濃度に応じて選択することによって、要求出力に応じて設定されている前記動作点の変更を行う
請求項1に記載のエンジンの制御装置。
【請求項3】
駆動輪と連動するリングギヤと、前記リングギヤの中心で自転するサンギヤと、前記サンギヤ及び前記リングギヤの間に介在して前記サンギヤの周囲を公転するピニオンギヤと、前記ピニオンギヤの公転によって回転するプラネタリキャリアとを有する動力分配機構と、
出力軸が前記プラネタリキャリアに連結された前記エンジンと、
前記サンギヤと連動する第1モータジェネレータと、
前記リングギヤと連動する第2モータジェネレータと、
前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータとの間で電力の授受を行うバッテリと、を備えるハイブリッド車両に適用される前記エンジンの制御装置であって、
要求出力に応じて設定されている前記動作点の変更を行う際に、
前記エンジンから前記動力分配機構を通じて前記第1モータジェネレータに分配されるトルクが、前記第1モータジェネレータの定格トルクを超過しないように、前記エンジントルクを制限することと、を実行する
請求項1に記載のエンジンの制御装置。
【請求項4】
要求出力に応じて設定されている前記動作点を、前記混合燃料のアルコール濃度が高いときには前記混合燃料のアルコール濃度が低いときよりも高トルク側且つ低回転数側になるように変更することを、前記混合燃料のアルコール濃度が予め定めた設定濃度以上であり且つ前記エンジンの暖機が完了していることを条件に実行する
請求項1に記載のエンジンの制御装置。
【請求項5】
水温センサによって検出したエンジン冷却水温を取得し、
取得した前記エンジン冷却水温が予め定めた設定温度以上である場合に、前記エンジンの暖機が完了していると判定する
請求項1に記載のエンジンの制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、エンジンの制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
アルコール燃料とガソリン燃料とが任意の割合で混合されたアルコール混合燃料を使用可能なエンジンが知られている。特許文献1には、アルコール混合燃料を使用可能なエンジンを制御する制御装置が開示されている。アルコール燃料は、ガソリン燃料と比較してオクタン価が高い。オクタン価が高ければ、ノッキングが発生しにくくなるため、点火時期を進角させてより高いトルクを発生させることができる。そこで、特許文献1に開示されている制御装置は、熱効率が最大となるように、又は熱効率が最大となる状態に近づけるように、燃料のオクタン価に応じてエンジンの動作点を変更する。エンジンの動作点は、要求出力を実現するエンジントルクとエンジン回転数とによって規定される。制御装置は、要求出力に応じて設定されている動作点を規定しているエンジントルクとエンジン回転数とを実現するようにエンジンを制御する。特許文献1に開示されている制御装置は、具体的には燃料のオクタン価が高いほど、要求出力に応じて設定されているエンジンの動作点を高トルク側且つ低回転数側に変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-162649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アルコール燃料は、燃料の温度が低温の場合、ガソリン燃料よりも気化しにくい。そのため、燃料の温度が低温の場合、燃料中のアルコール濃度が高いほど、燃焼不良が発生しやすくなる。燃焼不良が発生すると、効率よくエンジンを動作させることができなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するためのエンジンの制御装置は、アルコール燃料とガソリン燃料とが任意の割合で混合された混合燃料を使用可能なエンジンを搭載した車両に適用されるエンジンの制御装置である。この制御装置は、要求出力に応じて設定されている動作点を規定しているエンジントルク及びエンジン回転数を実現するように前記エンジンを制御する。制御装置は、要求出力に応じて設定されている動作点を、前記混合燃料のアルコール濃度が高いときには前記混合燃料のアルコール濃度が低いときよりも高トルク側且つ低回転数側になるように変更することを、前記エンジンの暖機が完了していることを条件に実行する。これにより、制御装置は、前記エンジンの暖機が完了していないときには、要求出力に応じて設定されている動作点の前記混合燃料のアルコール濃度に応じた変更を実行しない。
【発明の効果】
【0006】
このエンジンの制御装置は、無駄に燃料噴射量を増大させることを抑制してエンジンを効率的に運転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、エンジンの制御装置の一実施形態が適用されるハイブリッド車両の駆動系の構成を示す模式図である。
図2は、実施形態の制御装置におけるエンジントルク及び熱効率の関係を示した図である。
図3は、実施形態の制御装置における動作線の設定態様を示した図である。
図4は、実施形態の制御装置におけるエンジン制御のフローチャートである。
図5は、実施形態の制御装置における動作線とエンジントルクの制限の関係を示した図である。
図6は、変更例の制御装置におけるエンジン制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、エンジンの制御装置の一実施形態について、図1~図5を参照して説明する。
まず、図1を参照して本実施形態のエンジンの制御装置10が制御の対象とするハイブリッド車両の駆動系の構成を説明する。この制御装置10は、ハイブリッドシステムの制御装置を兼ねている。
【0009】
図1に示すように、制御装置10が適用されるハイブリッド車両は、エンジン11、燃料タンク12、第1モータジェネレータMG1、第2モータジェネレータMG2、動力分配機構13、インバータ26及びバッテリ27を備えている。エンジン11は、アルコール燃料とガソリン燃料とが任意の割合で混合された混合燃料を使用可能なエンジンである。
【0010】
動力分配機構13は、サンギヤ14と、ピニオンギヤ15と、プラネタリキャリア16と、リングギヤ17と、により構成されている。サンギヤ14は、リングギヤ17の中心で自転する。ピニオンギヤ15は、サンギヤ14及びリングギヤ17の間に介在してサンギヤ14の周囲を公転する。プラネタリキャリア16は、ピニオンギヤ15の公転によって回転する。プラネタリキャリア16にはエンジン11の出力軸が接続されている。サンギヤ14には第1モータジェネレータMG1が接続されている。リングギヤ17には、カウンタドライブギア18が一体に設けられている。カウンタドライブギア18には、カウンタドリブンギア19が噛み合わされている。そして、第2モータジェネレータMG2は、このカウンタドリブンギア19に噛み合わされたリダクションギア20に連結されている。カウンタドリブンギア19には、ファイナルドライブギア21が一体回転可能に連結されており、そのファイナルドライブギア21には、ファイナルドリブンギア22が噛み合わされている。そして、ファイナルドリブンギア22には、差動機構23を介して、駆動輪24の駆動軸25が連結されている。
(【0011】以降は省略されています)
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