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公開番号
2025001916
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023101694
出願日
2023-06-21
発明の名称
蒸発燃料の制御装置
出願人
スズキ株式会社
代理人
個人
主分類
F02M
25/08 20060101AFI20241226BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】ベーパ濃度の誤学習の防止を図ることを目的とする。
【解決手段】本発明は、蒸発燃料を一時的に吸着するキャニスタ52と、キャニスタ52からパージされた蒸発燃料を含むパージガスをエンジン10の吸気通路20に供給するパージ通路54と、パージ通路54を通して吸気通路20に供給されるパージガスの流量を調整する調整弁55と、を備える車両における蒸発燃料の制御装置60である。制御装置60は、調整弁55が開くことにより吸気通路20に供給されるパージガスのベーパ濃度を学習する学習部62を有する。学習部62は、大気圧と吸気圧とが所定の条件を満たす場合にはベーパ濃度の学習を禁止する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
蒸発燃料を一時的に吸着するキャニスタと、
前記キャニスタからパージされた蒸発燃料を含むパージガスをエンジンの吸気通路に供給するパージ通路と、
前記パージ通路を通して前記吸気通路に供給されるパージガスの流量を調整する調整弁と、を備える車両における蒸発燃料の制御装置であって、
前記調整弁が開くことにより前記吸気通路に供給されるパージガスのベーパ濃度を学習する学習手段を有し、
前記学習手段は、
大気圧と吸気圧とが所定の条件を満たす場合にはベーパ濃度の学習を禁止することを特徴とする蒸発燃料の制御装置。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記学習手段は、
大気圧と吸気圧との差圧が所定の閾値以下の場合にはベーパ濃度の学習を禁止することを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料の制御装置。
【請求項3】
前記学習手段は、
大気圧と吸気圧との比が所定の閾値以下の場合にはベーパ濃度の学習を禁止することを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料の制御装置。
【請求項4】
前記調整弁の開閉を制御する弁制御手段を有し、
前記弁制御手段は、
前記学習手段によりベーパ濃度の学習が禁止されている期間であっても前記調整弁を開いて前記吸気通路にパージガスを供給するように制御することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の蒸発燃料の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸発燃料の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、燃料タンク内で発生した蒸発燃料をキャニスタで吸着し、キャニスタからパージされた蒸発燃料を含むパージガスをエンジンの吸気通路に供給するエンジンが知られている。
【0003】
特許文献1には、キャニスタに吸着された蒸発燃料をパージ弁を介して空気と共に内燃機関の吸気系にパージする蒸発燃料処理機構を備え、パージ制御と空燃比制御を行う内燃機関の蒸発燃料パージ制御装置が開示されている。特許文献1の蒸発燃料パージ制御装置は、パージ弁を少しずつ開けていくことにより、酸素センサによる空燃比(A/F)或いは空燃比フィードバック制御(F/B)中心のずれをベーパ濃度のずれとみなしてベーパ濃度の学習値を更新している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-60645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、大気圧と吸気圧との差圧が小さい場合には、蒸発燃料を含むパージガスがエンジンの吸気通路に流れる流量が少なくなってしまう。このようなパージガスの流量が少ない場合には正確な流量が検出できないことからベーパ濃度を誤学習してしまうおそれがある。ベーパ濃度を誤学習すると、誤学習したベーパ濃度に基づいて目標空燃比になるように燃料を噴射するために、余計に燃料を噴射して燃費が低下したり、噴射する燃料が不足することによる失火やエンジンストールが生じたりして燃焼性に影響を与えてしまう。
【0006】
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、ベーパ濃度の誤学習の防止を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、蒸発燃料を一時的に吸着するキャニスタと、前記キャニスタからパージされた蒸発燃料を含むパージガスをエンジンの吸気通路に供給するパージ通路と、前記パージ通路を通して前記吸気通路に供給されるパージガスの流量を調整する調整弁と、を備える車両における蒸発燃料の制御装置であって、前記調整弁が開くことにより前記吸気通路に供給されるパージガスのベーパ濃度を学習する学習手段を有し、前記学習手段は、大気圧と吸気圧とが所定の条件を満たす場合にはベーパ濃度の学習を禁止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ベーパ濃度の誤学習の防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
蒸発燃料の制御装置を備えた車両の概略構成を示す図である。
制御装置の機能構成の一例を示す図である。
制御装置による処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る実施形態は、蒸発燃料を一時的に吸着するキャニスタ52と、キャニスタ52からパージされた蒸発燃料を含むパージガスをエンジン10の吸気通路20に供給するパージ通路54と、パージ通路54を通して吸気通路20に供給されるパージガスの流量を調整する調整弁55と、を備える車両における蒸発燃料の制御装置60である。制御装置60は、調整弁55が開くことにより吸気通路20に供給されるパージガスのベーパ濃度を学習する学習部62を有する。学習部62は、大気圧と吸気圧とが所定の条件を満たす場合にはベーパ濃度の学習を禁止する。吸気通路20に供給されるパージガスの量が少なくなるような大気圧と吸気圧との条件を満たす場合、ベーパ濃度の学習を禁止することによりベーパ濃度の誤学習の防止を図ることができる。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)
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