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公開番号
2025014902
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-30
出願番号
2023117844
出願日
2023-07-19
発明の名称
皮膚上への被膜の製造方法。
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
A61K
8/37 20060101AFI20250123BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】肌荒れや環境負荷(汚染)を気にすることなく、自身の好みによって紫外線防御剤配合化粧料を選んで、皮膚上に紫外線防御被膜を形成できる方法を提供すること。
【解決手段】1)成分(a)及び成分(b)を含有する、水中油型乳化組成物Xを皮膚に適用する工程(1)、
(a)接着性ポリマー0.5質量%以上5質量%未満、
(b)カチオン性ポリマー
2)水不溶性ポリマーを主成分とするナノファイバーを、工程(1)適用後の皮膚に転写する工程(2-1)、又は水不溶性ポリマーを含有する揮発性媒体溶液を、工程(1)適用後の皮膚に直接静電スプレーして、ナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシートを形成する工程(2-2)、次いで
3)形成された被膜に、エステル油及び微細粉体から選ばれる1種又は2種以上の成分を含有する化粧料組成物Yを塗布する工程(3)、
を有することを特徴とする皮膚上への被膜の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
1)成分(a)及び成分(b)を含有する、水中油型乳化組成物Xを皮膚に適用する工程(1)、
(a)ゴム系接着性ポリマー、シリコーン系接着性ポリマー、アクリル系接着性ポリマー、ウレタン系接着性ポリマー及び非イオン性ポリマーから選ばれるJISK6850を参照して測定された最大引張せん断荷重が1N以上90N以下の接着性ポリマー 0.5質量%以上5質量%未満、
(b)カチオン性ポリマー
2)基材上に形成されたナノファイバーシートであって、水不溶性ポリマーを主成分とするナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシートを、工程(1)適用後の皮膚に転写する工程(2-1)、又は水不溶性ポリマーを含有する揮発性媒体溶液を、工程(1)適用後の皮膚に直接静電スプレーして、ナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシートを形成する工程(2-2)、次いで
3)形成された被膜に、エステル油及び微細粉体から選ばれる1種又は2種以上の成分を含有する化粧料組成物Yを塗布する工程(3)、
を有することを特徴とする皮膚上への被膜の製造方法。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
水中油型乳化組成物Xが、更に固形油を含有する請求項1記載の被膜の製造方法。
【請求項3】
水中油型乳化組成物Xが、更にポリオール及び液状油を含有するものである請求項1又は2記載の被膜の製造方法。
【請求項4】
水不溶性ポリマーが、高温多湿環境下(40℃90RH%下での24時間静置)での吸湿度が1%以下の水不溶性ポリマーである請求項1~3のいずれか1項記載の被膜の製造方法。
【請求項5】
ナノファイバーシートが、水不溶性ポリマーと、高温多湿環境下(40℃90RH%下での24時間静置)での吸湿度が1%超40%以下の粘着性ポリマーとを含有する請求項1~4のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項6】
化粧料組成物Yが、機能性エステル油から選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項1~5のいずれか1項記載の皮膜の製造方法。
【請求項7】
化粧料組成物Yが、微細粉体から選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項1~5のいずれか1項記載の製造方法。
【請求項8】
次の(A)及び(B)を備えてなる皮膚保護用キット。
(A)成分(a)及び成分(b)を含有する水中油型乳化組成物X、
(a)ゴム系接着性ポリマー、シリコーン系接着性ポリマー、アクリル系接着性ポリマー、ウレタン系接着性ポリマー及び非イオン性ポリマーから選ばれるJISK6850を参照して測定された最大引張せん断荷重が1N以上90N以下の接着性ポリマー 0.5質量%以上5質量%未満、
(b)カチオン性ポリマー、
(B)基材上に形成されたナノファイバーシートであって、水不溶性ポリマーを主成分とするナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシート。
【請求項9】
さらに、(C)機能性エステル油及び微細粉体から選ばれる1種又は2種以上を含有する化粧料組成物Yを備えてなる請求項7記載の皮膚保護用キット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚上への被膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、皮膚上に皮膜を製造する方法が提供されている。例えば特許文献1に記載のように、化粧料を適用する工程と、ナノファイバーシートを適用する工程により、皮膚への密着性の高い皮膜を形成することができる。また、特許文献2に記載のように、紫外線吸収剤含有組成物を皮膚に塗布する工程と、皮膚に直接に静電スプレーする工程による、皮膚上への紫外線防御皮膜の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-26398号公報
特開2018-177795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
化粧料中には保湿や様々な機能性の観点からエステル油、感触の向上や紫外線散乱等の機能の観点から微細粉体を含有する。エステル油は種類や処理により差はあるが、紫外線による酸化が知られており、長期に肌に接触させると肌に負担になる場合がある。微細粉体は、その微細さから肌への密着性が高いものの、人によっては洗浄の場面等で肌への負担を生じる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明者は、肌への負担をより高いレベルで低減し、使用時の利便性を向上させるべく検討した結果、(1)特定の接着性ポリマーとカチオン性ポリマーとを含有する水中油型乳化組成物を皮膚に適用し、(2)水不溶性ポリマーを主成分とするナノファイバーシートを前記の皮膚に転写して皮膚上に被膜を形成するか、又は水不溶性ポリマーを含有する揮発性媒体溶液を前記の皮膚に直接静電スプレーしてナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシートを形成し、次いで(3)形成された被膜にエステル油及び微細粉体から選ばれる1種又は2種以上の成分を含有する化粧料組成物を塗布すれば、皮膚上に前記有用成分を含有する化粧料を備える被膜が形成されることを見出した。そして、得られた被膜は、接着性ポリマーを含む組成物がナノファイバーシートへの化粧料組成物の吸着を向上させることができるため、使用後は該被膜を剥がすことで該化粧料組成物を効率的に除去でき、結果として化粧料組成物中のエステル油が酸化したとしても肌への負担を低減することができ、または、化粧料組成物中の微細粉体が皮膚の皮溝や毛穴に接することを抑制するので、皮膚を洗浄する際の利便性を向上することができる。したがって、肌への負担を気にすることなく自身の好みによって化粧料組成物を選んで、皮膚上に化粧料組成物を含有する被膜を形成することができることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、
1)成分(a)及び成分(b)を含有する、水中油型乳化組成物Xを皮膚に適用する工程(1)、
(a)ゴム系接着性ポリマー、シリコーン系接着性ポリマー、アクリル系接着性ポリマー、ウレタン系接着性ポリマー及び非イオン性ポリマーから選ばれるJISK6850を参照して測定された最大引張せん断荷重が1N以上90N以下の接着性ポリマー 0.5質量%以上5質量%未満、
(b)カチオン性ポリマー
2)基材上に形成されたナノファイバーシートであって、水不溶性ポリマーを主成分とするナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシートを、工程(1)適用後の皮膚に転写する工程(2-1)、又は水不溶性ポリマーを含有する揮発性媒体溶液を、工程(1)適用後の皮膚に直接静電スプレーして、ナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシートを形成する工程(2-2)、次いで
3)形成された被膜にエステル油及び微細粉体から選ばれる1種又は2種以上を含有する化粧料組成物を塗布する工程(3)、
を有することを特徴とする皮膚上への被膜の製造方法を提供するものである。
【0007】
また、本発明は、次の(A)及び(B)を備えてなる皮膚保護用キットを提供するものである。
(A)成分(a)及び成分(b)を含有する水中油型乳化組成物X、
(a)ゴム系接着性ポリマー、シリコーン系接着性ポリマー、アクリル系接着性ポリマー、ウレタン系接着性ポリマー及び非イオン性ポリマーから選ばれるJISK6850を参照して測定された最大引張せん断荷重が1N以上90N以下の接着性ポリマー 0.5質量%以上5質量%未満、
(b)カチオン性ポリマー、
(B)基材上に形成されたナノファイバーシートであって、水不溶性ポリマーを主成分とするナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシート。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、接着性ポリマーを含む組成物がナノファイバーシートへの化粧料組成物中のエステル油又は微細粉体の吸着を向上させることができるため、エステル油が紫外線等により酸化した場合の肌への負担や、皮膚の皮溝や毛穴に密着した微細粉体の洗浄除去の利便性を向上することができる。従って、肌への負担や、洗浄の手間を気にすることなく、自身の好みによって化粧料組成物を選んで、皮膚上に化粧料組成物含有被膜を形成することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、皮膚上への被膜の製造方法であり、その一態様は、
1)成分(a)及び成分(b)を含有する、水中油型乳化組成物Xを皮膚に適用する工程(1)、
(a)ゴム系接着性ポリマー、シリコーン系接着性ポリマー、アクリル系接着性ポリマー、ウレタン系接着性ポリマー及び非イオン性ポリマーから選ばれるJISK6850を参照して測定された最大引張せん断荷重が1N以上90N以下の接着性ポリマー 0.5質量%以上5質量%未満、
(b)カチオン性ポリマー
2)基材上に形成されたナノファイバーシートであって、水不溶性ポリマーを主成分とするナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシートを、工程(1)適用後の皮膚に転写する工程(2-1)、又は水不溶性ポリマーを含有する揮発性溶媒溶液を、工程(1)適用後の皮膚に直接静電スプレーして、水不溶性ポリマーを主成分とするナノファイバーの堆積により形成されたナノファイバーシートを形成する工程(2-2)、次いで
3)形成された被膜に、エステル油及び微細粉体から選ばれる1種又は2種以上を含有する化粧料組成物を塗布する工程(3)、
を有することを特徴とする皮膚上への被膜の製造方法である。
以下に、工程(1)、工程(2)(工程(2-1)及び工程(2-2)を合わせて工程(2)ともいう)、及び工程(3)を説明する。
【0010】
[工程(1)]
工程(1)は、成分(a)及び成分(b)を含有する、水中油型乳化組成物Xを皮膚に適用する工程である。
(a)ゴム系接着性ポリマー、シリコーン系接着性ポリマー、アクリル系接着性ポリマー、ウレタン系接着性ポリマー及び非イオン性ポリマーから選ばれるJISK6850を参照して測定された最大引張せん断荷重が1N以上90N以下の接着性ポリマー 0.5質量%以上5質量%未満、
(b)カチオン性ポリマー
水中油型乳化組成物Xに用いられる成分(a)に含まれる接着性ポリマーとしては、ゴム系接着性ポリマー、シリコーン系接着性ポリマー、アクリル系接着性ポリマー、ウレタン系接着性ポリマーが挙げられ、これらから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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