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公開番号2025010732
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-23
出願番号2023112880
出願日2023-07-10
発明の名称食用竹粉末、それからなるクロストリジウム属細菌の増殖抑制剤及び免疫賦活剤、並びに食用竹粉末の製造方法
出願人学校法人東京電機大学
代理人個人
主分類A23L 5/30 20160101AFI20250116BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】有用な食物繊維を持つ竹の食味や細菌等の問題を解決して、竹を原料とした新たな食品材料を提供すること。
【解決手段】竹類の稈部分の粉砕物を減圧下で加熱処理し、200μm以下の粒子を選別してなる竹粉末によれば、竹の持つ苦味や収斂味当の不都合な食味を感じずに、食品として利用できる。また、この減圧加熱処理により硬い竹の繊維がダメージを受けて、食用に適した硬さの繊維に転換されるとともに、その食物繊維に含まれていたヘミセルロース等の有用な成分が生体に利用されやすい状態になる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
竹類の稈部分の粉砕物を減圧下で加熱処理し、200μm以下の粒子を選別してなる竹粉末を含むことを特徴とする食用竹粉末。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記加熱処理が、マイクロ波照射である請求項1記載の食用竹粉末。
【請求項3】
前記加熱処理が、16kPa~46kPaの圧力下にて40~80℃で行われることを特徴とする請求項1記載の食用竹粉末。
【請求項4】
前記加熱処理が、16kPa~26kPaの圧力下で55~65℃で行われることを特徴とする請求項3記載の食用竹粉末。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項記載の食用竹粉末からなるクロストリジウム属細菌の増殖抑制剤。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項記載の食用竹粉末からなる免疫賦活剤。
【請求項7】
竹類の稈部分の粉砕物を減圧下で加熱処理し、200μm以下の粒子を選別してこれを目的物とすることを特徴とする食用竹粉末の製造方法。
【請求項8】
前記加熱処理が、マイクロ波照射である請求項7記載の食用竹粉末の製造方法。
【請求項9】
前記加熱処理が、16kPa~46kPaの圧力下にて40~80℃で行われることを特徴とする請求項7記載の食用竹粉末の製造方法。
【請求項10】
前記加熱処理が、16kPa~26kPaの圧力下で55~65℃で行われることを特徴とする請求項9記載の食用竹粉末の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食用竹粉末、それからなるクロストリジウム属細菌の増殖抑制剤及び免疫賦活剤、並びに食用竹粉末の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
竹は、荒れ地や農作物に適さない土地であっても生育でき、繁茂しすぎて農作物や果樹への被害も発生するほど生育が早く、また、国内に多量に存在(推定で9300万トン)するが、工業的な利用方法が殆どない。このような背景のもと、バイオマスエネルギー資源として竹を利用することが考えられた時期もあったが、竹はエネルギー変換コストが高く、その変換効率も低い等の欠点を抱えるため実現に至っていないのが現状である。そうした欠点は、竹に含まれる一部のリグニン分解物が糖化やアルコール変換を阻害することや、糖化に用いる濃硫酸が設備コストや処理コストを高くすること等に基づくものである。そのため、バイオマス化学変換の学問分野では、バイオリファイナリー方式による竹のバイオマス高度利用技術についての研究開発が国内外の研究機関で進められている。
【0003】
このような研究開発の一例として、例えば特許文献1には、平均粉砕径約5mmの生竹枝葉を生竹茎粉末に混合したサイレージ体であって、生竹枝葉由来の乳酸菌により嫌気発酵させることで生竹粉末発酵飼料を得ることが提案されている。また、特許文献2には、竹に限ったものではないが、セルロース系バイオマスを原料として、バイオエタノールの原料として有用な糖化液を調製することが提案されている。
【0004】
ところで、竹は、小麦や稲と同じイネ科植物であるが、寿命が約100年の多年草である。竹は、地下茎から出芽した後の短い期間であればタケノコとして食することが可能であるが、その約1ヶ月後には、竹の植物繊維が発達して強い風にも折れずに倒れない成長した成竹になる。このような成竹になると、もはや食用としては利用不可能である。成長した竹は、繊維質で硬いだけでなく、独特の苦みと収斂味があり、ときに食中毒を引き起こす可能性のある大腸菌等の微生物に汚染されている場合もあるため、仮に粉砕等の手段で硬さを克服できたとしても食用には適さない。さらに、例えば、竹を粉末化して小麦粉等に混合してパン、うどん、菓子等として二次加工しようとしても、竹に含まれる還元性物質等が二次加工性を著しく阻害する。
【0005】
一方で、竹に含まれるヘミセルロース等の食物繊維は、腸内細菌の活性を高めるとされる他、免疫賦活化作用等を持つとされ、有望視されている(例えば、特許文献3を参照)。しかしながら、上記のように竹は硬いだけでなくその食味や細菌汚染等の問題から食用に適さないため、実用化への道は容易でないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-81924号公報
特開2018-99082号公報
特開2020-117462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、有用な食物繊維を持つ竹の食味や細菌等の問題を解決して、竹を原料とした新たな食品材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、竹類の稈部分の粉砕物を減圧下で加熱処理し、200μm以下の粒子を選別してなる竹粉末によれば上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0009】
(1)本発明は、竹類の稈部分の粉砕物を減圧下で加熱処理し、200μm以下の粒子を選別してなる竹粉末を含むことを特徴とする食用竹粉末である。
【0010】
(2)また本発明は、上記加熱処理がマイクロ波照射である(1)項記載の食用竹粉末である。
(【0011】以降は省略されています)

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