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公開番号2025009597
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023119464
出願日2023-07-04
発明の名称発酵物
出願人池田食研株式会社
代理人
主分類A23L 5/00 20160101AFI20250109BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】 本発明では、野菜汁又は果汁に含まれるグルコース、フルクトース及びスクロースの合計量を低減させる方法、野菜汁又は果汁発酵物、並びにその製造方法を提供する。
【解決手段】 グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させることでグルコース、フルクトース及びスクロースの合計量を低減させることできることを見出し、本発明を完成した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させる工程を含み、該発酵により、発酵用原料100gあたりグルコース、フルクトース及びスクロースを合計で2g以上低減させ、グルコース、フルクトース及びスクロースの合計が3重量%以下である野菜汁又は果汁発酵物であって、1重量%以上の乳酸を含む野菜汁又は果汁発酵物を得ることを特徴とする、野菜汁又は果汁発酵物の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
発酵用原料中のグルコース、フルクトース及びスクロースの合計含量が発酵により低減される糖低減率が60%以上である、請求項1記載の野菜汁又は果汁発酵物の製造方法。
【請求項3】
乳酸菌がラクチプランチバチルス属、ラクチカゼイバチルス属、リモシラクトバチルス属、レヴィラクトバチルス属、ラクトバチルス属、リジラクトバチルス属、リコリラクトバチルス属、レンチラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ペディオコッカス属及びラクトコッカス属に属する菌からなる群のうちの少なくとも一種である、請求項1又は2記載の野菜汁又は果汁発酵物の製造方法。
【請求項4】
グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させることで、発酵用原料100gあたりグルコース、フルクトース及びスクロースを合計で2g以上低減させ、グルコース、フルクトース及びスクロースの合計が3重量%以下である野菜汁又は果汁発酵物であって、1重量%以上の乳酸を含むことを特徴とする、野菜汁又は果汁発酵物。
【請求項5】
発酵用原料中のグルコース、フルクトース及びスクロースの合計含量が発酵により低減される糖低減率が60%以上である、請求項4記載の野菜汁又は果汁発酵物。
【請求項6】
乳酸菌がラクチプランチバチルス属、ラクチカゼイバチルス属、リモシラクトバチルス属、レヴィラクトバチルス属、ラクトバチルス属、リジラクトバチルス属、リコリラクトバチルス属、レンチラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ペディオコッカス属及びラクトコッカス属に属する菌からなる群のうちの少なくとも一種である、請求項4又は5記載の野菜汁又は果汁発酵物。
【請求項7】
グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させることで、発酵用原料100gあたりグルコース、フルクトース及びスクロースを合計で2g以上低減させることを特徴とする、糖低減方法。
【請求項8】
発酵用原料中のグルコース、フルクトース及びスクロースの合計含量が発酵により低減される糖低減率が60%以上である、請求項7記載の糖低減方法。
【請求項9】
乳酸菌がラクチプランチバチルス属、ラクチカゼイバチルス属、リモシラクトバチルス属、レヴィラクトバチルス属、ラクトバチルス属、リジラクトバチルス属、リコリラクトバチルス属、レンチラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ペディオコッカス属及びラクトコッカス属に属する菌からなる群のうちの少なくとも一種である、請求項7又は8記載の糖低減方法。
【請求項10】
請求項4又は5に記載の野菜汁又は果汁発酵物を含む飲食品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜汁又は果汁発酵物等に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
過剰な糖類の摂取が肥満や糖尿病、メタボリック症候群等の生活習慣病の発生率を高めることが知られており、健康維持において食事の糖類摂取量を低く抑えることが重要であると考えられている。果汁や野菜汁にはポリフェノールやカロテノイド等のファイトケミカルが含まれており様々な健康機能が期待できるが、糖類が多く含まれているため、果汁や野菜汁に含まれる糖類の低減が求められている。
【0003】
果汁や野菜汁に含まれる糖類の低減方法としては、果汁を限外濾過膜に通して得た透過液をナノ濾過膜に通して果汁糖分を除去する方法(特許文献1)、果汁或いは野菜汁を、ペクチナーゼ活性を実質的に有さないフラクトシルトランスフェラーゼ粗酵素剤で処理することを特徴とする低カロリー化果汁或いは野菜汁飲料の製造方法(特許文献2)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第2725889号公報
特許第6529515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明では、野菜汁又は果汁に含まれるグルコース、フルクトース及びスクロースの合計量を低減させる方法、野菜汁又は果汁発酵物、並びにその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明者らは、グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させることでグルコース、フルクトース及びスクロースの合計量を低減させることできることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の[1]~[10]の態様に関する。
[1]グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させる工程を含み、該発酵により、発酵用原料100gあたりグルコース、フルクトース及びスクロースを合計で2g以上低減させ、グルコース、フルクトース及びスクロースの合計が3重量%以下である野菜汁又は果汁発酵物であって、1重量%以上の乳酸を含む野菜汁又は果汁発酵物を得ることを特徴とする、野菜汁又は果汁発酵物の製造方法。
[2]発酵用原料中のグルコース、フルクトース及びスクロースの合計含量が発酵により低減される糖低減率が60%以上である、[1]記載の野菜汁又は果汁発酵物の製造方法。
[3]乳酸菌がラクチプランチバチルス属、ラクチカゼイバチルス属、リモシラクトバチルス属、レヴィラクトバチルス属、ラクトバチルス属、リジラクトバチルス属、リコリラクトバチルス属、レンチラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ペディオコッカス属及びラクトコッカス属に属する菌からなる群のうちの少なくとも一種である、[1]又は[2]記載の野菜汁又は果汁発酵物の製造方法。
[4]グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させることで、発酵用原料100gあたりグルコース、フルクトース及びスクロースを合計で2g以上低減させ、グルコース、フルクトース及びスクロースの合計が3重量%以下である野菜汁又は果汁発酵物であって、1重量%以上の乳酸を含むことを特徴とする、野菜汁又は果汁発酵物。
[5]発酵用原料中のグルコース、フルクトース及びスクロースの合計含量が発酵により低減される糖低減率が60%以上である、[4]記載の野菜汁又は果汁発酵物。
[6]乳酸菌がラクチプランチバチルス属、ラクチカゼイバチルス属、リモシラクトバチルス属、レヴィラクトバチルス属、ラクトバチルス属、リジラクトバチルス属、リコリラクトバチルス属、レンチラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ペディオコッカス属及びラクトコッカス属に属する菌からなる群のうちの少なくとも一種である、[4]又は[5]記載の野菜汁又は果汁発酵物。
[7]グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させることで、発酵用原料100gあたりグルコース、フルクトース及びスクロースを合計で2g以上低減させることを特徴とする、糖低減方法。
[8]発酵用原料中のグルコース、フルクトース及びスクロースの合計含量が発酵により低減される糖低減率が60%以上である、[7]記載の糖低減方法。
[9]乳酸菌がラクチプランチバチルス属、ラクチカゼイバチルス属、リモシラクトバチルス属、レヴィラクトバチルス属、ラクトバチルス属、リジラクトバチルス属、リコリラクトバチルス属、レンチラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ペディオコッカス属及びラクトコッカス属に属する菌からなる群のうちの少なくとも一種である、[7]又は[8]記載の糖低減方法。
[10][4]~[6]の何れかに記載の野菜汁又は果汁発酵物を含む飲食品。
【発明の効果】
【0008】
本発明によって、野菜汁又は果汁のグルコース、フルクトース及びスクロースの合計量を低減させることが可能になり、該糖類を低減した野菜汁又は果汁発酵物を提供することが可能になった。また、簡便に該野菜汁又は果汁発酵物を製造できる製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明では、グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させることで、発酵用原料100gあたりグルコース、フルクトース及びスクロースを合計で2g以上低減でき、1重量%以上の乳酸を含む、野菜汁又は果汁発酵物を製造できる。また、本発明に記載の糖低減方法は、グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含む発酵用原料を、pH調整下で乳酸菌発酵させることで、発酵用原料100gあたりグルコース、フルクトース及びスクロースを合計で2g以上低減できる。
【0010】
本発明に記載の発酵用原料は、グルコース、フルクトース及びスクロースの何れか1以上を含む野菜汁又は果汁、植物性タンパク質加水分解物、並びにリン酸を含んでいればよく、さらにマンガンを含むのが好ましく、その他、一般的な培地成分を添加してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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