TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025151574
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053079
出願日2024-03-28
発明の名称飲料
出願人株式会社東洋新薬
代理人個人
主分類A23L 2/38 20210101AFI20251002BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】
本発明の課題は、銅及び/又は亜鉛を含有しつつも、銅及び/又は亜鉛に由来する金属臭や苦味の少ない有用細菌含有飲料を提供することにある。また、銅及び/又は亜鉛を含有し、有用細菌の沈殿が抑制された有用細菌含有飲料を提供することにある。
【解決手段】
本出願人は、銅及び/又は亜鉛を含有する飲料に対して、乳酸菌などの有用細菌を配合することにより、銅や亜鉛に由来する金属臭や苦味が軽減されることを見出し、本発明を完成させるに至った。また、有用細菌と共に、銅及び/又は亜鉛を含有させることにより、有用細菌の沈殿が抑制されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【選択図】
なし
特許請求の範囲【請求項1】
銅イオン及び亜鉛イオンの中から選ばれる少なくとも1以上と、有用細菌を含有し、前記銅イオン及び/又は亜鉛イオンの濃度が1質量ppm以上であることを特徴とする、飲料。
続きを表示(約 52 文字)【請求項2】
さらに、カリウムイオンを含有することを特徴とする、請求項1に記載の飲料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銅イオン及び/又は亜鉛イオンと有用細菌を含有する飲料に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
銅や亜鉛は、生命を維持する上で不可欠な必須微量栄養素である(非特許文献1)。銅は、ヘモグロビン合成に必須の酵素を構成する成分であり、鉄代謝に関与し、貧血予防に不可欠なミネラルである。また、免疫細胞(マクロファージなど)においてエネルギー代謝に関わる酵素を構成する成分でもあるため、免疫機能にも寄与している。一方、亜鉛は、タンパク質やDNAの合成に必要なミネラルであり、発育や生命の維持に重要な役割を果たしている。亜鉛が欠乏すると皮膚や粘膜などの再生不良による創傷治癒障害や、味蕾細胞数の減少による味覚障害が引き起こされることが知られている。このように、銅や亜鉛は欠くことのできない重要な栄養素であるため、銅や亜鉛を補給するサプリメントが広く流通している。
【0003】
銅や亜鉛を含有するサプリメントの剤形としては、錠剤やカプセルが一般的である。他方で、錠剤やカプセルを嚥下することが苦手な消費者もいるため、銅や亜鉛を手軽に補給できる飲料の開発が求められてきた。しかしながら、銅や亜鉛は独特の金属臭や苦味を有するため、飲料の剤形には適さないという課題があった。
【0004】
ところで、銅や亜鉛と同様、健康に寄与する素材として、乳酸菌やビフィズス菌といった有用細菌が知られている。有用細菌は水に不溶であるため、有用細菌を配合した健康食品は、錠剤やカプセルといった剤形の場合が多い。飲料に有用細菌を配合する場合には、有用細菌の沈殿を抑制するための工夫が必要となる。有用細菌の沈殿を抑制する方法としては、乳酸菌を含有する飲料のpHを二段階で調整し、最終的にpH4以下にする方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、この方法では、pHを低くするため、飲料の酸味が強くなるという課題があった。また、安定剤としてHMペクチンを用いることにより乳酸菌の沈殿を抑制する方法(非特許文献2)も知られているが、余計な食品添加物の配合を望まない消費者が多いことや、HMペクチンの配合が飲料の質感に影響を与えること等の理由から、別の方法の開発が求められてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-074701号公報
【非特許文献】
【0006】
塩釜市立病院ホームページ,「栄養だより~微量元素を知ろう~ 令和4年11.12月号」,URL: http://www.city-hospital-shiogama.jp/data/eiyodayori/4-11-12-eiyodayori.pdf,2024年3月25日検索
ユニテックフーズ株式会社ホームページ,「低脂肪・無脂肪でも美味しい乳製品開発」,URL: http://www.unitecfoods.co.jp/wp/?article=detail003,2024年3月25日検索
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、銅及び/又は亜鉛を含有しつつも、銅及び/又は亜鉛に由来する金属臭や苦味の少ない有用細菌含有飲料を提供することにある。また、銅及び/又は亜鉛を含有し、有用細菌の沈殿が抑制された有用細菌含有飲料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願人は、上記課題を鑑みて鋭意検討を行った結果、銅及び/又は亜鉛を含有する飲料に対して、乳酸菌などの有用細菌を配合することにより、銅や亜鉛に由来する金属臭や苦味が軽減されることを見出し、本発明を完成させるに至った。また、有用細菌と共に、銅及び/又は亜鉛を含有させることにより、有用細菌の沈殿が抑制されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、以下のとおりのものである。
[1]銅イオン及び亜鉛イオンの中から選ばれる少なくとも1以上と、有用細菌を含有し、前記銅イオン及び/又は亜鉛イオンの濃度が1質量ppm以上であることを特徴とする、飲料。
[2]さらにカリウムイオンを含有することを特徴とする、[1]に記載の飲料。
[3]さらにカリウムイオンを含有し、カリウムイオンの濃度が30~500質量ppmであることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の飲料。
[4]前記銅イオン及び/又は亜鉛イオンの濃度が100質量ppm以下であることを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の飲料。
[5]さらに食物繊維を含有することを特徴とする、[1]~[4]のいずれかに記載の飲料。
[6]さらに食物繊維を含有し、食物繊維の濃度が1000~50000質量ppmであることを特徴とする、[1]~[5]のいずれかに記載の飲料。
[7]前記有用細菌が乳酸菌及びビフィズス菌の中から選ばれるいずれか1以上であることを特徴とする、[1]~[6]のいずれかに記載の飲料。
[8]前記飲料が容器詰飲料であることを特徴とする、[1]~[7]のいずれかに記載の飲料。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、銅及び/又は亜鉛を含有しつつも、銅及び/又は亜鉛に由来する金属臭や苦味の少ない有用細菌含有飲料を得ることができる。また、銅及び/又は亜鉛を含有し、有用細菌の沈殿が抑制された有用細菌含有飲料を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許