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公開番号2025110388
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-28
出願番号2025003294
出願日2025-01-09
発明の名称食品搬送装置
出願人株式会社ソディック
代理人
主分類A23L 7/10 20160101AFI20250718BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】無端チェーンの全体の長さと走行速度を変えることなく機械的に食材の処理時間を変更できる縦移動型チェーンコンベア方式の搬送装置を提供する。
【解決手段】
食品搬送装置1は、複数のスプロケット10と、複数のスプロケット10に掛け回され複数のスプロケット10のうちの水平に配列される複数の駆動スプロケット10Mの群によって走行する無端チェーン30とを含む移行装置2を備える。移行装置2は、隣り合う2つの駆動スプロケット10Mの間に設けられ垂直方向に所定距離往復移動可能なフリーホイール20を含む。また、搬送装置1は、回転モータ4と、駆動伝達装置5と、ドライブシャフト6を備える。駆動伝達装置5は、ウォームギア51と、駆動ギア52と、ギア切換装置53と、を含んでなり、ギア切換装置53を作動してドライブシャフト6と駆動スプロケット10Mとの間の動力の伝達と切離しを行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
食品が処理される処理ゾーンを経由して、食品を搬送する食品搬送装置であって、
水平に並べられた一連の駆動スプロケットと、
前記一連の駆動スプロケットのうち隣り合う駆動スプロケットの間に設けられ所定距離だけ上下に往復可能なフリーホイールと、
前記一連の駆動スプロケットと前記フリーホイールとに掛け回されて前記処理ゾーンにおいて上下に走行する無端チェーンと、
前記無端チェーンを走行させる回転モータと、
水平に設けられ前記回転モータによって回転するドライブシャフトと、
前記ドライブシャフトが非接触に貫通し前記隣り合う駆動スプロケットのうち一方の駆動スプロケットに接続されたウォームギアと、
前記ドライブシャフトに軸方向に移動可能に結合され前記ウォームギアと接離するように構成されたクラッチと、
前記ドライブシャフトの回転を前記一方の駆動スプロケットへ伝達又は遮断するため前記クラッチを水平に往復させるように構成されたクラッチ駆動装置と、を備える食品搬送装置。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記無端チェーンに着脱自在に取付けられ前記食品用の多数のトレーをさらに備える請求項1に記載の食品搬送装置。
【請求項3】
前記処理ゾーンは加圧蒸気が供給される加熱室である、請求項1に記載の食品搬送装置。
【請求項4】
前記所定距離を規定するストッパをさらに備える請求項1に記載の食品搬送装置。
【請求項5】
前記フリーホイールは回転軸を有し、前記回転軸を挟み込み上端に前記ストッパが設けられる一対の平行なガイドレールをさらに備える請求項4に記載の食品搬送装置。
【請求項6】
前記クラッチ駆動装置は、前記クラッチを前記ドライブシャフトに沿って往復させるシリンダ装置を含む、請求項1に記載の食品搬送装置。
【請求項7】
前記クラッチに取り付けられたベアリングと、前記ベアリングを収容するベアリングケースとを、さらに備え、前記シリンダ装置はハウジングと前記ハウジング内を水平に往復できるピストンロッドとを有し、前記ピストンロッドが前記ベアリングケースに連結されている、請求項6に記載の食品搬送装置。
【請求項8】
前記クラッチ駆動装置が前記クラッチを前記ウォームギアと接触させると、前記ドライブシャフトの回転が前記クラッチを介して前記ウォームギアへ伝達され、前記クラッチ駆動装置が前記クラッチを前記ウォームギアから離隔させると、前記ウォームギアは前記ドライブシャフトから切り離される、請求項1に記載の食品搬送装置。
【請求項9】
前記ドライブシャフトに固定され前記ドライブシャフトに平行に延びるキーを、さらに備え、前記クラッチは前記キーに篏合し前記キーの上をスライドするよう構成されている、請求項1に記載の食品搬送装置。
【請求項10】
前記一方の駆動スプロケットに連結し前記ウォームギアと噛合する駆動ギアを、さらに備える、請求項1に記載の食品搬送装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食品機械の食品搬送装置に関する。特に、本発明は、無端チェーンと複数のスプロケットとを含む食品搬送装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
食品搬送装置は、茹麺装置、炊飯装置、蒸らし冷却装置、加熱殺菌装置のような食品機械に使用されている。炊飯装置は多数の容器に充填された米を炊飯し、蒸らし冷却装置は80℃で容器中の飯を蒸らした後に冷却する。典型的な食品搬送装置は、1食分毎に小分けにされた食品を連続的に搬送し、無端チェーンと複数のスプロケットとで構成されている。無端ベルトと複数のローラが食品搬送装置を構成することもある。
【0003】
無端チェーンは、食品を炊飯したり、茹でたり、蒸らしたり、冷却したり、又は加熱する処理ゾーンでは、水平に走行する。あるいは、無端チェーンは、処理ゾーンでは、上下に走行する。無端チェーンの全体の長さと走行速度は一定である。特定の種類の食品に適した処理ゾーンにおける処理時間に合わせて無端チェーンの長さと走行速度が決められている。したがって、食品搬送装置は、多くの場合、1種類の食品のみを移送できる。
【0004】
例えば、うどんとそばとは、茹槽における茹で時間が異なるので、茹麺装置は、麺の種類に応じて茹で時間を決定する。また、例えば、米類である白米、玄米、赤飯、雑穀米、粥、おこわとは、炊飯時間が異なるので、炊飯装置は、米類の種類に応じて炊飯時間を決定する。
【0005】
回転モータの回転速度を変更して無端チェーンの走行速度を変えることによって食品搬送装置は処理時間を調整することができる。しかしながら、多くの場合、1つの製品を生産するために複数種類の食品機械が連動するように工場に据え付けられている。
【0006】
したがって、ある食品機械の食品搬送装置の走行速度を変えると、連動する他の食品機械の生産速度も変更する必要がある。その結果、食品の種類によって単位時間当たりの生産量が異なってしまうので、食品の種類に対応して無端チェーンの走行速度を変えることは、望ましくない。
【0007】
特許文献1は、茹麺装置において、無端チェーンが、ほぼ水平に走行する横移動型チェーンコンベア方式の食品搬送装置を開示している。食品搬送装置における2つのスプロケットをそれぞれ水平に移動させることによって無端チェーンの全長を変えずに処理ゾーンにおける食品搬送経路の長さを変更できる。こうして茹で時間を調整できるので、食品搬送装置は複数種類の麺に対応できる。
【0008】
特許文献2は、炊飯装置において、無端チェーンが、上下に走行する縦移動型チェーンコンベア方式の食品搬送装置を開示している。このような食品搬送装置では、スプロケットを水平に移動させることによって処理ゾーンにおける食品搬送経路の長さを変更することが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第4784919号公報
特許第7374240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
縦移動型チェーンコンベア方式の食品搬送装置においても、横移動型チェーンコンベア方式の食品搬送装置のように、移行装置の無端チェーンの全体の長さと走行速度を変えることなく食材の種類に合わせて機械的に食材の処理時間を変更するように調整することを可能にすることが望まれている。
(【0011】以降は省略されています)

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