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公開番号2025015146
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118331
出願日2023-07-20
発明の名称米粉の製造方法及びその装置
出願人株式会社サタケ
代理人
主分類A23L 7/10 20160101AFI20250123BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】排水処理設備が不要で、かつ、原料米全体に水分を保持する保水量を増大させて、原料米全体に水分を浸透させるテンパリング時間を短くすることのできる米粉の製造方法及びその装置を提供する。
【解決手段】原料米を粗割する粗割工程と、粗割工程により粗割された原料米の水の浸透し難い層に微細な亀裂を生じさせる亀裂生成工程と、粗割工程及び前記亀裂生成工程により粗割され、かつ、亀裂を生成した原料米に水分を添加する加水工程と、加水工程により水分を添加された原料米の水分を浸透させて水分率の均一化を図るテンパリング工程と、テンパリング工程により水分率が均一化された原料米を微粉砕する微粉砕工程と、を備えた。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
原料米を粗割する粗割工程と、
前記粗割工程により粗割された原料米の水の浸透し難い層に微細な亀裂を生じさせる亀裂生成工程と、
前記粗割工程及び前記亀裂生成工程により粗割され、かつ、亀裂を生成した原料米に水分を添加する加水工程と、
前記加水工程により水分を添加された原料米の水分を浸透させて水分率の均一化を図るテンパリング工程と、
前記テンパリング工程により水分率が均一化された原料米を微粉砕する微粉砕工程と、を備えたことを特徴とする米粉の製造方法。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記粗割工程と前記亀裂生成工程との間に、粗割された原料米の篩い分けを行う篩分け工程を設け、前記篩分け工程にて篩い分けされた粗割れ粒は前記亀裂生成工程に搬入し、前記篩分け工程にて篩い分けされた微細粒は前記加水工程に搬入して、前記篩分け工程にて篩い分けされた原料米の粒度に応じて別々の処理を行うことを特徴とする請求項1記載の米粉の製造方法。
【請求項3】
原料米を粗割する粗割装置と、
前記粗割装置によって粗割された原料米の表層に微細な亀裂を生じさせる加熱装置と、
前記粗割装置によって粗割され、かつ、前記加熱装置によって表面に微細な亀裂を生成した原料米に水分を添加させる加水装置と、
前記加水装置によって加水した原料米の水分を均一化するテンパリング装置と、
前記テンパリング装置によってテンパリングされた原料米を微粉砕する気流粉砕装置と、を備えたことを特徴とする米粉の製造装置。
【請求項4】
前記粗割装置と前記加熱装置との間に、前記粗割装置によって粗割れされた原料米を、粗割れ粒と微細粒とに篩分けするシフタを設けてなる請求項3記載の米粉の製造装置。
【請求項5】
前記粗割装置が、一対の粉砕ロールを対向させるとともに、互いに異なる回転方向で、かつ、異なる周速度で回転されるロール機であって、一方の粉砕ロールのロール周面は、回転軸の軸方向と平行に複数の条溝からなるロール目を形成し、他方の粉砕ロールのロール周面は、ロールの円周方向と平行に複数の条溝からなるロール目を形成して、特殊なロールの組み合わせとしてある請求項3又は4記載の米粉の製造装置。
【請求項6】
前記加熱装置が、多孔壁により形成された穀物流下路と、穀物流下路上部の投入口と、穀物流下路下部の排出口と、穀物流下路を横断するように加熱空気を送給する熱風供給部と、穀物流下路を通過した熱風を機外に排出する排風部と、から構成されてなる請求項3又は4に記載の米粉の製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、米粉の製造方法及びその装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、米粉の製造方法、及び米粉製造システムとして以下のものが知られている。
【0003】
特許文献1には、玄米又は白米の原料米を微粉砕して米粉を製造する米粉製造システムが開示されている。この米粉製造システムXは、前記原料米を水洗浄する洗浄装置Rと、前記洗浄した原料米の水分を調節する水分調節装置Sと、前記水分調節された原料米を粗砕して、粗砕米を生成する粗砕装置Tと、前記粗砕米に水を加える加水装置Uと、前記粗砕米に水を浸透させて水分を調節するテンパリング装置Vと、前記水分率を調整した粗砕米を微粉砕する微粉砕装置Wとを含むことを特徴とするものである(図7参照)。
【0004】
玄米は外皮(糠=果皮、種皮及び糊粉層)で被覆されているため(図8の(a)参照)、玄米を水に浸漬し、又は玄米に水を加えても、短時間で玄米の芯まで水分が浸透せず、水分を浸透させるには、長時間(15~16時間)を要していた。これを解決すべく特許文献1では、粗砕装置Tにより玄米を粗砕(2~4分割)し(図8の(b)参照)、粗砕玄米に外皮(糠)で被覆されない破断面を形成することとした(粗砕工程)。そして、加水装置Uにより粗砕玄米の破断面に水を加えると(図8の(c)参照)、粗砕玄米の破断面等に水が付着することとなる(加水工程)。さらに、加水された粗砕玄米は、破断面から水分が浸透され、この状態で熟成して水分を調整することで(図8の(d)参照)、粗砕玄米を所望の水分率(30%前後)に到達させる(テンパリング工程)。
【0005】
以上のように、玄米を粗砕玄米とすれば、短時間で飽和水分率(30%前後)にでき、効率良く米粉(玄米粉)を製造できる。特に、玄米に水分を浸透させる湿式粉砕を採用して、水分率30%前後の粗砕玄米を微粉砕しているので、澱粉層に与える損傷も少ない。玄米を粗砕するので、澱粉層に与える損傷を少なくできる。
【0006】
第2に、玄米を粗砕する前に、水洗浄するので、玄米に付着する土壌菌、土壌等の汚染物を除去でき、衛生的である(洗浄工程)。
第3に、玄米の水洗浄後、玄米に付着する水分を調節するので、粗砕工程における粗砕玄米の粉化、糊状化を抑制できる(水分調整工程、粗砕工程)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2012-50378号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記の技術にあっては、粗砕装置Tによって原料米を粗砕する前に、洗浄装置Rによって原料米を水洗浄しているため、洗浄のための水を多く使用しなければならない。そして、この水洗浄後の排水の排水処理設備が必要となり、製造コスト高となるとともに、排水処理に伴うエネルギーコストも増大するといった問題があった。
【0009】
また、上記特許文献1にあっては、粗砕玄米の破断面等から水分を浸透させることができるが、破断面ではない玄米の表面は、水分が浸透し難い外皮(糠)で覆われていることから、原料となる玄米の外皮(糠)近傍では水分を保持する保水量が十分ではなく、玄米の粒全体で見たときは水分量の分布にムラがあり、原料米全体に水分を浸透(行き渡らせる)させるためのテンパリング装置Vによるテンパリング時間に長くかかる傾向があった。
【0010】
本発明は上記問題点にかんがみ、排水処理設備が不要で、かつ、原料米全体に水分を保持する保水量を増大させて、原料米全体に水分を浸透させるテンパリング時間を短くすることのできる米粉の製造方法及びその装置を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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