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公開番号2025050243
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-04
出願番号2023158936
出願日2023-09-22
発明の名称栄養パルス
出願人国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23L 33/20 20160101AFI20250327BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本開示は、エピジェネティクスを改変する、および/またはエネルギー代謝を抑制することを含む、腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療に関する。本開示では、腸内の乳酸菌を予想外に顕著に増加させる技術に関する。
【解決手段】本開示は、エピジェネティクスを改変する、および/またはエネルギー代謝を抑制することを含む、腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療の方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エピジェネティクスを改変する、および/またはエネルギー代謝を抑制することを含む、腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療のための方法。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記改変・抑制は、前記エピジェネティクス、および/またはエネルギー代謝に関連する物質を通常必要とされる量より少ない量摂取させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記改変・抑制は、メチオニン、トリプトファン、および/またはナイアシンの少なくとも1つを通常必要とされる量より少ない量摂取させることを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記改変・抑制は、メチオニン、トリプトファン、およびナイアシン、ならびにそれらに関連する物質の換算量の合計量を通常必要とされる量より少ない量摂取させることを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記改変・抑制は、メチオニンを通常必要とされる量より少ない量摂取させるか、またはトリプトファンおよびナイアシンを通常必要とされる量より少ない摂取量で摂取させることを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記摂取量は、必要とされる量の半分未満である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記摂取量は、実質的にゼロである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記A)工程以外は、前記欠如のない通常の食事を摂取させる、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記A)工程は14日~33日の間実行される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記欠如は、通常必要とされる量未満を意味する、請求項1~9のいずれか一項に方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、エピジェネティクスを改変する、および/またはエネルギー代謝を抑制することを含む、腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療の技術に関する。
続きを表示(約 4,600 文字)【背景技術】
【0002】
これまで、トリプトファン、メチオニンに関して、腸内環境について情報が知られている(非特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Chen S , Wang M , Yin L , Ren W , Bin P , Xia Y , Liu G , Yang H , Tan B , Yin Y . Effects of dietary tryptophan supplementation in the acetic acid-induced colitis mouse model. Food Funct. 2018 Aug 15;9(8):4143-4152.
Li J, Kong D, Wang Q, Wu W, Tang Y, Bai T, Guo L, Wei L, Zhang Q, Yu Y, Qian Y, Zuo S, Liu G, Liu Q, Wu S, Zang Y, Zhu Q, Jia D, Wang Y, Yao W, Ji Y, Yin H, Nakamura M, Lazarus M, Breyer RM, Wang L, Yu Y. Niacin ameliorates ulcerative colitis via prostaglandin D2-mediated D prostanoid receptor 1 activation. EMBO Mol Med. 2017 May;9(5):571-588. doi: 10.15252/emmm.201606987. Erratum in: EMBO Mol Med. 2020 Dec 7;12(12):e13487.
Zhu S, Li J, Bing Y, Yan W, Zhu Y, Xia B, Chen M. Diet-Induced Hyperhomocysteinaemia Increases Intestinal Inflammation in an Animal Model of Colitis. J Crohns Colitis. 2015 Sep;9(9):708-19.
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、エピジェネティクスを改変する、および/またはエネルギー代謝を抑制することを含む、腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療に関する。本開示では、腸内の乳酸菌を予想外に顕著に増加させる技術に関する。
【0005】
本開示は、以下を提供する。
(項目1A)
少なくとも1種のアミノ酸またはアミノ酸代謝関連物質(ナイアシンを想定)および/または脂質もしくは脂質の代謝関連物質を通常必要な量より少ない量で付与することを含む、腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療のための方法。
(項目1B)
エピジェネティクスを改変する、および/またはエネルギー代謝を抑制することを含む、腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療のための方法。
(項目2A)
前記アミノ酸またはアミノ酸代謝関連物質(ナイアシンを想定)は、メチオニン、トリプトファン、および/またはナイアシンを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目2B)
前記改変・抑制は、前記エピジェネティクス、および/またはエネルギー代謝に関連する物質を通常必要とされる量より少ない量摂取させることを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目3)
前記改変・抑制は、メチオニン、トリプトファン、および/またはナイアシンの少なくとも1つを通常必要とされる量より少ない量摂取させることを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目4)
前記改変・抑制は、メチオニン、トリプトファン、およびナイアシン、ならびにそれらに関連する物質の換算量の合計量を通常必要とされる量より少ない量摂取させることを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記改変・抑制は、メチオニンを通常必要とされる量より少ない量摂取させるか、またはトリプトファンおよびナイアシンを通常必要とされる量より少ない摂取量で摂取させることを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記摂取量は、必要量の90%未満、50%未満または30%未満である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記摂取量は、実質的にゼロである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記A)工程以外は、前記欠如のない通常の食事を摂取させる、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記A)工程は14日~33日の間実行される、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記欠如は、通常必要とされる量未満を意味する、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記欠如は、通常必要とされる量の半分量以下を意味する、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)記載の前記欠如は、完全に摂取させないことを意味する、上記項目のいずれか一項に方法。
(項目13)
前記腸内環境の改善は、乳酸菌の増加を含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記腸内環境関連疾患は、自己免疫疾患および炎症性疾患から選択される少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記腸内環境関連疾患は、炎症性腸疾患(IBD)、肥満、がん、脂肪肝および脂質異常症から選択される少なくとも1つを含む、上記項目のいずれか一項に方法。
(項目16A)
通常の栄養を提供する食事において、エピジェネティクスを改変する、および/またはエネルギー代謝が抑制されるように構成されることを特徴とする、腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療のための食事、医薬または組成物。
(項目16B)
通常の栄養を提供する食事において、エピジェネティクス、および/またはエネルギー代謝に関連する物質を通常必要とされる量より少ない量で提供されるように構成されることを特徴とする、腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療のための食事、医薬または組成物。
(項目17)
通常の栄養を提供する食事において、メチオニン、トリプトファン、およびナイアシン、ならびにそれらに関連する物質の換算量の合計量を通常必要とされる量より少ない量で提供されるように構成されることを特徴とする、上記項目のいずれか一項に記載の食事、医薬または組成物。
(項目18)
通常の栄養を提供する食事において、メチオニン、トリプトファン、および/またはナイアシンの少なくとも1つを通常必要とされる量より少ない量で提供されるように構成されることを特徴とする、上記項目のいずれか一項に記載の食事、医薬または組成物。
(項目19)
前記摂取量は、全体量の50%、30%または20%未満である、上記項目のいずれか一項に記載の食事、医薬または組成物。
(項目20)
前記摂取量は、実質的にゼロである、上記項目のいずれか一項に記載の食事、医薬または組成物。
(項目20A)
上記項目の1または複数の項目の特徴を1または複数備える、項目20に記載の食事、医薬または組成物。
(項目21)
腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療のための食事、医薬または組成物をデザインする方法であって、通常の栄養を提供する食事において、エピジェネティクスを改変する、および/またはエネルギー代謝が抑制されるように構成される食事、医薬または組成物を計算することを含む方法。
【0006】
本開示において、上記1または複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供されうることが意図される。本開示のなおさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
【発明の効果】
【0007】
本開示は、予想外に腸内環境の改善のため、または腸内環境関連疾患の予防または治療に資する技術が提供された。特に乳酸菌が予想外に改善され、炎症性腸疾患が顕著に改善することが示される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本開示のエネルギー代謝関連メカニズムを示す図である。
図2は、実施例1の実験手法を示す。
図3は、実施例1のデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)飲水マウスのそれぞれの糞便サンプルを用いて16S rRNA解析を行った結果である。
図4は、実施例1において欠乏えさで飼育開始後14日目の体重を調べた結果である。
図5は、実施例2の実験手法を示す。
図6は、実施例2において、それぞれの糞便サンプルを用いて16S rRNA解析を行った結果である。
図7は、実施例2において、体重変化をグラフにした結果を示す。
図8は、実施例3の実験手法を示す。
図9は、実施例3において、欠乏期間を2日間、9日間、14日間に設定し、レギュラーえさに戻してから5日後の糞便サンプルおよびレギュラーえさに戻す前の糞便サンプルで16S rRNA解析を行った結果である。
図10は、それぞれの条件のマウスの体重にをグラフ化したものである。
図11は、本開示の成分調整支援サーバのハードウェア構成を例示する。
図12は、本開示のユーザー情報テーブル例を示す。
図13は、本開示の食事情報テーブルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」等)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用されるすべての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【0010】
(定義)
最初に本開示において使用される用語および一般的な技術を説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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