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公開番号
2025108307
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-23
出願番号
2024002156
出願日
2024-01-10
発明の名称
ケトン誘導体の製造方法
出願人
株式会社トクヤマ
,
国立大学法人大阪大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
45/45 20060101AFI20250715BHJP(有機化学)
要約
【課題】本発明は、芳香族の酸クロリド誘導体に加えて、芳香族の酸クロリド誘導体以外の酸クロリド誘導体も基質として使用可能なケトン誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、銅塩及び多座配位子の存在下で、酸クロリド誘導体とグリニャール試薬とを接触させてケトン誘導体を生成させる工程を含み、多座配位子が、グリニャール試薬中のMgに配位する多座配位子であって、酸素原子及び窒素原子から選択される2個以上のドナー原子を含む多座配位子である、ケトン誘導体の製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(I):
TIFF
2025108307000050.tif
26
170
[式中、R
1
及びR
2
は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいヘテロシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、又は、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基を表す。]
で表されるケトン誘導体(I)を製造する方法であって、
前記方法が、下記工程:
(S1)銅塩及び多座配位子の存在下で、
下記式(II):
TIFF
2025108307000051.tif
29
170
[式中、R
1
は、前記と同義である。]
で表される酸クロリド誘導体(II)と、
下記式(IIIa):
TIFF
2025108307000052.tif
12
170
[式中、R
2
は、前記と同義であり、Xは、ハロゲン原子を表す。]
で表されるグリニャール試薬(IIIa)、及び、
下記式(IIIb):
TIFF
2025108307000053.tif
14
170
[式中、R
2
及びXは、前記と同義である。]
で表されるグリニャール試薬(IIIb)
から選択されるグリニャール試薬(III)と、
を接触させて前記ケトン誘導体(I)を生成させる工程を含み、
前記多座配位子が、前記グリニャール試薬(III)中のMgに配位する多座配位子であって、酸素原子及び窒素原子から選択される2個以上のドナー原子を含む多座配位子である、前記方法。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記多座配位子が、
下記式(IV):
TIFF
2025108307000054.tif
12
170
[式中、
L
1
及びL
3
は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルキルオキシ基、又は、下記式(V):
TIFF
2025108307000055.tif
26
170
(式中、
R
100
は、式:-[(Y
1
)
a
-Z
1
]
b
-(Y
1
)
c
-で表される2価の基を表し、
Y
1
は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいメチレン基、又は、置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、
Z
1
は、それぞれ独立して、エーテル基、又は、置換基を有していてもよいイミノ基を表し、
aは、1以上の整数を表し、
bは、0以上の整数を表し、
cは、1以上の整数を表す。)
で表される基を表し、
L
2
は、式:-[(Y
2
)
d
-Z
2
]
e
-(Y
2
)
f
-で表される2価の基を表し、
Y
2
は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいメチレン基、又は、置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、
Z
2
は、それぞれ独立して、エーテル基、又は、置換基を有していてもよいイミノ基を表し、
dは、1以上の整数を表し、
eは、1以上の整数を表し、
fは、1以上の整数を表す。]
で表される多座配位子であるか、又は、
下記式(VI):
TIFF
2025108307000056.tif
28
170
[式中、
R
200
は、置換基を有していてもよいアルキル基を表し、
R
300
は、式:-[(Y
3
)
g
-Z
3
]
h
-(Y
【請求項3】
前記多座配位子が、下記式(A)~(F)で表される多座配位子から選択される、請求項2に記載の方法。
TIFF
2025108307000057.tif
82
170
【請求項4】
前記多座配位子が、前記式(A)で表される多座配位子である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記銅塩が、シアン化銅(I)、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)及びチオフェン-2-カルボン酸銅(I)から選択される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記グリニャール試薬(III)の使用量が、前記酸クロリド誘導体(II) 1モルに対して、0.5~3モルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記銅塩の使用量が、前記グリニャール試薬(III) 1モルに対して、0.005~2モルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記多座配位子の使用量が、前記グリニャール試薬(III) 1モルに対して、0.05~3モルである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記工程(S1)が、下記工程:
(T1)前記酸クロリド誘導体(II)と前記銅塩とを混合して第1の混合物を調製する工程;
(T2)前記グリニャール試薬(III)と前記多座配位子とを混合して第2の混合物を調製する工程;及び
(T3)前記第1の混合物と第2の混合物とを混合して前記ケトン誘導体(I)を生成させる工程
を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
工程(T3)において、前記第1の混合物に前記第2の混合物を滴下する、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケトン誘導体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ケトン誘導体は、医農薬、化学素材、合成中間体等として有用な化合物である。
【0003】
特許文献1には、
下記式:
TIFF
2025108307000001.tif
23
170
で表されるビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテルの存在下で、
下記式:
TIFF
2025108307000002.tif
28
170
で表される酸クロリド誘導体と、
下記式:
TIFF
2025108307000003.tif
15
170
で表されるグリニャール試薬と、
を接触させて、下記式:
TIFF
2025108307000004.tif
28
170
で表されるケトン誘導体を製造する方法が記載されている。
【0004】
特許文献1に記載の酸クロリド誘導体、グリニャール試薬及びケトン誘導体の組み合わせは、以下の通りである。
【0005】
TIFF
2025108307000005.tif
220
170
【0006】
TIFF
2025108307000006.tif
159
170
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
ORGANIC LETTERS,Vol.7,No.25,2005,pp.5593-5595
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1で使用される酸クロリド誘導体は、芳香族の酸クロリド誘導体に限られていた。
【0009】
本発明は、芳香族の酸クロリド誘導体に加えて、芳香族の酸クロリド誘導体以外の酸クロリド誘導体も基質として使用可能なケトン誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、以下の発明を包含する。
[1]下記式(I):
TIFF
2025108307000007.tif
25
170
[式中、R
1
及びR
2
は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいヘテロシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいヘテロアリール基、置換基を有していてもよいアリールアルキル基、又は、置換基を有していてもよいアリールアルケニル基を表す。]
で表されるケトン誘導体(I)を製造する方法であって、
前記方法が、下記工程:
(S1)銅塩及び多座配位子の存在下で、
下記式(II):
TIFF
2025108307000008.tif
27
170
[式中、R
1
は、前記と同義である。]
で表される酸クロリド誘導体(II)と、
下記式(IIIa):
TIFF
2025108307000009.tif
14
170
[式中、R
2
は、前記と同義であり、Xは、ハロゲン原子を表す。]
で表されるグリニャール試薬(IIIa)、及び、
下記式(IIIb):
TIFF
2025108307000010.tif
15
170
[式中、R
2
及びXは、前記と同義である。]
で表されるグリニャール試薬(IIIb)
から選択されるグリニャール試薬(III)と、
を接触させて前記ケトン誘導体(I)を生成させる工程を含み、
前記多座配位子が、前記グリニャール試薬(III)中のMgに配位する多座配位子であって、酸素原子及び窒素原子から選択される2個以上のドナー原子を含む多座配位子である、前記方法。
[2]前記多座配位子が、
下記式(IV):
TIFF
2025108307000011.tif
15
170
[式中、
L
1
及びL
3
は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよいアルキルオキシ基、又は、下記式(V):
TIFF
2025108307000012.tif
27
170
(式中、
R
100
は、式:-[(Y
1
)
a
-Z
1
]
b
-(Y
1
)
c
-で表される2価の基を表し、
Y
1
は、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいメチレン基、又は、置換基を有していてもよいフェニレン基を表し、
Z
1
は、それぞれ独立して、エーテル基、又は、置換基を有していてもよいイミノ基を表し、
aは、1以上の整数を表し、
bは、0以上の整数を表し、
cは、1以上の整数を表す。)
で表される基を表し、
L
2
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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