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公開番号2025032665
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023138079
出願日2023-08-28
発明の名称試料分析方法
出願人株式会社島津製作所,国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人
主分類G01N 27/62 20210101AFI20250305BHJP(測定;試験)
要約【課題】計測により得られた観測スペクトルを精度よく分析することが可能な試料分析方法を提供する。
【解決手段】この試料分析方法は、質量分析装置1により試料を計測して取得された観測スペクトルを受け取るステップと、試料に含まれている成分数を仮定するステップと、仮定した成分数について、成分の質量に関するパラメータと成分の電荷に関するパラメータから、生成スペクトルを取得するステップと、生成スペクトルと観測スペクトルとを比較して、試料に含まれている成分数、及びその各成分に関する情報を取得するステップと、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
質量分析装置により試料を計測して取得された観測スペクトルを受け取るステップと、
前記試料に含まれる成分数を仮定するステップと、
仮定した前記成分数について、成分の質量に関するパラメータと成分の電荷に関するパラメータから、生成スペクトルを取得するステップと、
前記生成スペクトルと前記観測スペクトルとを比較して、前記試料に含まれている成分数に関する情報を取得するステップと、を備える、試料分析方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記生成スペクトルを取得するステップは、成分の電荷に関するパラメータから電荷分布を仮定して、仮定した電荷分布に基づいて、前記生成スペクトルを取得する、請求項1に記載の試料分析方法。
【請求項3】
前記生成スペクトルを取得するステップと、前記生成スペクトルと前記観測スペクトルとを比較して前記試料に含まれている成分数に関する情報を取得するステップとは、成分数を所定の範囲内で変化させて、繰り返し行われる、請求項1に記載の試料分析方法。
【請求項4】
前記生成スペクトルを取得するステップは、第1成分数により得られた前記試料に含まれる第1成分の前記成分の質量に基づいて、前記第1成分数より大きな第2成分数において、変化させるパラメータとしての第1成分の前記成分の質量の変化の幅を、前記第1成分数の場合よりも小さくして、前記生成スペクトルを取得する、請求項3に記載の試料分析方法。
【請求項5】
前記試料に含まれている成分数に関する情報を取得するステップは、変化させた複数の成分数についての前記生成スペクトルと前記観測スペクトルとを比較して、前記観測スペクトルに近似する前記生成スペクトルに基づいて、前記試料に含まれている成分数に関する情報を取得する、請求項3に記載の試料分析方法。
【請求項6】
前記試料に含まれている成分数に関する情報を取得するステップは、変化させた複数の成分数についての前記生成スペクトルと前記観測スペクトルとを比較して、前記観測スペクトルに最も近似する前記生成スペクトルに基づいて、前記試料に含まれている成分数に関する情報を取得する、請求項5に記載の試料分析方法。
【請求項7】
前記観測スペクトルに近似する前記生成スペクトルに基づいて、前記試料に含まれる前記成分の質量および電荷を含む分析量を取得するステップを備える、請求項1に記載の試料分析方法。
【請求項8】
前記生成スペクトルを取得するステップは、1つまたは複数の成分数として、前記試料に含まれる成分の各々について、前記成分の質量に関するパラメータから前記成分の質量分布を算出し、算出した成分の各々の質量分布に基づいて、前記生成スペクトルを取得する、請求項1に記載の試料分析方法。
【請求項9】
前記試料に含まれている成分数に関する情報を取得するステップは、複数の前記生成スペクトルと前記観測スペクトルとを事後確率により比較して、前記試料に含まれている成分数に関する情報を取得する、請求項1に記載の試料分析方法。
【請求項10】
前記試料に含まれている成分数に関する情報は、最適な成分数、および、適した成分数の分布の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の試料分析方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、試料分析方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
MS(質量分析)は医薬品の開発・品質保証や食品の検査、環境中の汚染物質のモニタリングなど、様々な用途で用いられている有力な分析手法である。近年開発が盛んな抗体や核酸医薬品の製造では、異なる修飾を持つ不純物が生成される。それらは、薬の安定性、薬物動態、および薬効の低下を引き起こすため、これらの不純物を見分けることは重要である。そのため、医薬品に含まれるこれらの複数の不純物を見分け、対策を講じることは医薬品の開発・品質保証において重要である。また、その成分のモノアイソトピック質量がわかれば不純物発生の原因考察、その成分のイオン量がわかれば不純物の影響の度合いを見積もる有用な情報となる。
【0003】
特許文献1には、質量分析装置により試料を計測したMSスペクトル(マススペクトル)をベイズ推定により解析して、複数の分布を生成し、生成した複数の分布のうち、MSスペクトルの結果に近い分布から、試料に含まれる成分の情報を取得する試料分析方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第8604421号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これまでMSスペクトルに含まれるモノアイソトピック質量やイオン量を推定する試みが行われてきた。しかし、従来技術では、成分数を推定する技術については検討されていない。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、計測により得られた観測スペクトルを精度よく分析することが可能な試料分析方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一の局面における試料分析方法は、質量分析装置により取得された観測スペクトルを受け取るステップと、試料に含まれている成分数を仮定するステップと、仮定した成分数について、成分の質量に関するパラメータと成分の電荷に関するパラメータから、生成スペクトルを取得するステップと、生成スペクトルと観測スペクトルとを比較して、試料に含まれている成分数に関する情報を取得するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
上記一の局面における試料分析方法は、上記のように、試料に含まれている成分数を仮定するステップと、仮定した成分数について、成分の質量に関するパラメータと成分の電荷に関するパラメータから、生成スペクトルを取得するステップと、生成スペクトルと観測スペクトルとを比較して、試料に含まれている成分数に関する情報を取得するステップと、を備える。これにより、成分数が未知の状態で、観測スペクトルとは独立して、試料に含まれる成分の質量および電荷をパラメータとして、生成スペクトルを生成することができるので、生成した生成スペクトルを観測スペクトルと比較することにより、適した生成スペクトルを抽出することができる。その結果、適した生成スペクトルを生成した際の成分数、質量および電荷を含むパラメータの値を、精度よく得ることができる。その結果、成分数が未知の試料を計測した観測スペクトルを分析して成分の質量および電荷を精度よく得ることができるので、計測により得られた観測スペクトルを精度よく分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態による試料分析システムの一例を示したブロック図である。
一実施形態による試料分析方法を説明するための図である。
一実施形態による試料分析処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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