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公開番号
2025068619
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-28
出願番号
2024179847
出願日
2024-10-15
発明の名称
光発電システムの出力電力特性の最適化
出願人
国立大学法人大阪大学
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
H02J
3/38 20060101AFI20250421BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】光発電システムの出力電力特性を最適化する優れた方法を提供する。
【解決手段】1つ以上の光発電パネル10を備える光発電システム1の出力電力特性を最適化する方法であって、時間の関数としての1つ以上の光発電パネル10によって発電される電力P
t
PV
を表す少なくともデータを取得することと、少なくとも該データに基づいて、光発電システム1の出力電力特性を最適化するように、第1の電力量O
t
を光発電システム1による出力に割り当て、第2の電力量P
t
cooling
を1つ以上の光発電パネル10の冷却に割り当てることとを含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
1つ以上の光発電パネル(10)を備える光発電システム(1)の出力電力特性を最適化する方法であって、
時間の関数としての前記1つ以上の光発電パネル(10)によって発電される電力(P
t
PV
)を表す少なくともデータを取得することと、
少なくとも前記データに基づいて、前記光発電システム(1)の前記出力電力特性を最適化するように、第1の電力量(O
t
)を前記光発電システム(1)による出力に割り当て、第2の電力量(P
t
cooling
)を前記1つ以上の光発電パネル(10)の冷却に割り当てることと、
を含む、方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記割り当てることは、負荷(20)の負荷プロファイルに更に基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の電力量(O
t
)及び前記第2の電力量(P
t
cooling
)を前記割り当てることは、少なくとも前記出力電力(O
t
)の大きさ及び/又は浪費電力(W
t
)の大きさを最適化するように行われる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記出力電力(O
t
)の大きさを最適化することは、前記光発電システム(1)の前記出力電力(O
t
)の前記大きさを所定の最大出力電力に制限することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の電力量(O
t
)及び前記第2の電力量(P
t
cooling
)を前記割り当てることは、少なくとも前記出力電力(O
t
)のランプレートを最適化するように行われる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
時間の関数としての前記1つ以上の光発電パネル(10)によって発電される電力(P
t
PV
)を表す前記データが、或る期間にわたって前記1つ以上の光発電パネル(10)によって発電される電力(P
t
PV
)の増加を示すとき、かつ、前記ランプレートを前記最適化することが、前記ランプレートが抑制されることを意味するとき、前記割り当てることは、前記期間にわたって、前記第1の量(O
t
)を削減し、前記第2の量(P
t
cooling
)を増加させることを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
時間の関数としての前記1つ以上の光発電パネル(10)によって発電される電力(P
t
PV
)を表す前記データが、或る期間にわたって前記1つ以上の光発電パネル(10)によって発電される電力(P
t
PV
)の削減を示すとき、かつ、前記ランプレートを前記最適化することが、前記ランプレートが抑制されることを意味するとき、前記割り当てることは、前記期間にわたって、前記第1の量(O
t
)を増加させ、前記第2の量(P
t
cooling
)を削減することを含む、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記ランプレートを最適化することは、或る期間にわたって平均ランプレートを低下させることを含む、請求項5~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記割り当てることは、時間の関数としての天候情報を表すデータに更に基づいている、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記割り当てることは、第3の電力量(B
t
in
)をエネルギー貯蔵システム(14)の充電に割り当てることを更に含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光発電システムに関する。より詳細には、本発明は、出力電力特性、例えば、限定ではないが、光発電システムの出力電力のランプレートを最適化することに関する。
続きを表示(約 4,300 文字)
【背景技術】
【0002】
太陽エネルギーは、化石燃料に代わるものとして、地球温暖化を緩和する最も将来性のある再生可能エネルギーのうちの1つである。しかしながら、光発電パネルを備える光発電システムによる発電がますます多く採用されるにつれて、この発電は、電力グリッドの動作に難題をもたらしている。光発電パネルの収率は、温度、日射強度、及び他の天候要因に依存する。中でも、上記光発電パネルによって電気に変換される日射量は、場所及び天候条件が異なるに伴い瞬時に大幅に変化する。これによって、これらの光発電システムの出力電力の出力電力特性の悪化、特に電力ランプレートの増大等が引き起こされる可能性があり、したがって、グリッド周波数問題等の電気グリッド信号の品質及び完全性に関連した問題が引き起こされる可能性がある。これは、グリッド安定性の懸念を生み出す可能性がある。この問題を解決するために、これまで様々な方法が検討されてきた。
【0003】
これらの光発電システムの出力電力のランプレート、すなわち短周期電力変動を低減する当該技術分野において知られている1つの方法は、光発電システムを、電池等の或る形式のエネルギー貯蔵システムと組み合わせることである。非特許文献1は、任意の所与の光発電所サイズ及び最大許容可能ランプレートに対する最大電力要件及び最小エネルギー貯蔵要件を計算する有効な方法を提案している。この計算方法の有効性は、ポルトガル及びスペインにおける光発電所からの実際のデータに対して行われたシミュレーションによって裏付けされている。エネルギー貯蔵システムの充電が1日の終りに枯渇しないことを確保しながらランプレート制御を行うストラテジーが、非特許文献2によっても提案されている。このストラテジーは、充電状態フィードバック制御を有するランプレート制限アルゴリズムを使用する。コントローラーリファレンスが、天気予報及び消費予測を使用して動的計画法アルゴリズムによって最適化される。2時間毎に、最適化が、実際の充電状態及び新たな予測を使用して更新される。このアルゴリズムは、現実のデータに適用され、光発電所の動作コストの改善が示された。エネルギー貯蔵システムを使用する方法の場合、エネルギー貯蔵システム(例えば、電池)の劣化も考慮に入れたランプレート制御が重要である。非特許文献3は、エネルギー貯蔵システムによるランプレート制御アルゴリズムを比較している。一般に使用されるアルゴリズムが、特に、電池寿命性能に直接関連する電池の状態に関して比較されている。その比較においては、各アルゴリズムに必要とされるエネルギー貯蔵システムの容量も分析されている。比較を通じて、2次ローパスフィルターを有する制御アルゴリズムは、他のアルゴリズムよりも少ない電池容量を使用するだけでなく、サイクルも少なく、深度も削減し、したがって、より長い寿命を有すると予想されている。経時的な電池劣化も、非特許文献4において、実際の放射照度データを使用した大規模光発電所のシミュレーションを通じて評価されている。そのシミュレーションは、出力電力ランプレートの変化に対する様々な制約の下で使用される異なる電池サイズを仮定している。結果は、電池動作温度の重要性と、電池サイズ及びランプレート制限の度合いの電池劣化への影響とを浮き彫りにしている。
【0004】
当該技術分野において知られている電力変動の不安定な影響を緩和する別の手段は、ガスエンジン発電機等の制御可能発電を使用することである。そのような発電機は、低速のランプアップ/ダウンを緩和するために使用される。非特許文献5は、電池を有する小規模ガスエンジン発電機セットの動作を調整するコントローラーの開発に関するものである。光発電システムにおいて従来の発電リソースを電池と組み合わせることによって、光発電システムの出力電力の変動性を特定のレベルに低減することができるとともに、電池寿命を延ばすことができる。光発電システムの出力電力の平滑化に関する多くのシミュレーションが、実際の光発電パネル、エネルギー貯蔵システム、及びガスエンジン発電機から収集されたデータを使用して行われてきた。制御パラメーターを調整することによって、電池使用量とランプレートとの間のトレードオフを調整することができる。高い光発電浸透率(70%超)を有するシステムにおけるディーゼル発電機動作の新たな制御ストラテジーも、非特許文献6に提案されている。この動作ストラテジーは、カルマンフィルター又は粒子フィルターと、ディーゼル発電機のスタンバイ容量を担当する小さなエネルギー貯蔵器とを含むフィルターベースの制御に基づいている。ディーゼル発電機の最適動作点が、フィルタリングされた太陽発電データに基づいて特定される。実際の負荷プロファイルを用いたシミュレーション分析は、この方法が、従来のハイブリッドエネルギー管理ストラテジーと比較して、コールドスタートを50%削減し、ディーゼル発電機の動作を大幅に改善することを示している。この提案されたストラテジーは、光発電浸透率が高いとき、エネルギーコストも最大7%削減する。
【0005】
当該技術分野において知られている光発電システムによって発電される電力の変動を低減する第3の方法は、ダンプ負荷を使用して、高変動期間中にグリッド内に供給される電力量を削減することである。ダンプ負荷は、抵抗器と、負荷を通って流れる電力を制御するコントローラーとからなる。いくつかの場合において、負荷は、稼働中の過度の加熱を回避するために冷却される。ダンプ負荷の最も重要な機能は、光発電システムによって発電される過剰な電力を吸収し、グリッド内に注入される電力を平滑化することである。ダンプ負荷を用いた電力抑制は、エネルギー貯蔵に電池を使用するよりも収益損失を少なくし、より大きな電力変動が許容されるときにより良い選択肢であることが分かっている(非特許文献7参照)。同時に、エネルギー貯蔵システムを過剰電力の廃棄と組み合わせることは、より経済的な解決策であることが分かっている。
【0006】
しかしながら、これらの高容量エネルギー貯蔵システム、並びにガス発電機及びディーゼルエンジン発電機等の制御可能発電システムは、投資及び保守等のシステムコストが高いとともに、環境に与える影響が大きい。さらに、制御可能発電システムは、通常、光発電パネルによる発電が増加すると、ランプレートを簡単に制御することができない。代わりに、光発電システムの容量が増加するたびに、投資を再考して実施しなければならない。これによって、配備の遅延及び関連コストが更にもたらされる。ダンプ負荷の場合、光発電パネルによる発電が減少すると、低下した電力を有効に利用することができず、ランプレートの制御に使用することができない。
【0007】
したがって、上記問題の少なくともいくつかに対処するデバイス及び方法が、本技術分野において依然として必要とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Marcos, J.他著「Storage requirements for PV power ramp-rate control」(Solar Energy 99 (2014): 28-35)
Duchaud, Jean-Laurent他著「Power ramp-rate control algorithm with optimal State of Charge reference via Dynamic Programming」(Energy 149 (2018): 709-717)
Martins, Joao他著「Comparative study of ramp-rate control algorithms for PV with energy storage systems」(Energies 12.7 (2019): 1342)
Beltran, Hector他著「Levelized cost of storage for li-ion batteries used in PV power plants for ramp-rate control」(IEEE Transactions on Energy Conversion 34.1 (2019): 554-561)
Johnson, Jay他著「PV output smoothing using a battery and natural gas engine-generator」(2013 IEEE 39th Photovoltaic Specialists Conference (PVSC). IEEE, 2013)
Sachs, Julia他著「Filter-based PV power smoothing control for island hybrid energy systems with high PV penetration」(2014 IEEE International Conference on Automation Science and Engineering (CASE). IEEE, 2014)
Omran, Walid A., M. Kazerani及びM. M. A. Salama著「Investigation of methods for reduction of power fluctuations generated from large grid-connected photovoltaic systems」(IEEE Transactions on Energy Conversion 26.1 (2010): 318-327)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、光発電システムの出力電力特性を最適化する優れた方法を提供することである。本発明の目的は、優れた光発電システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的は、本発明の実施の形態による方法及びデバイスによって達成される。
(【0011】以降は省略されています)
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