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公開番号
2025135028
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-18
出願番号
2022105696
出願日
2022-06-30
発明の名称
半月板の治療薬
出願人
国立大学法人大阪大学
,
株式会社ステムリム
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
38/16 20060101AFI20250910BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】半月板におけるwhite-white zoneまたはRred-white zoneの損傷を治療する。
【解決手段】配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含むHMGB1断片ペプチドまたはその変異体を含む、半月板におけるwhite-white zoneまたはRred-white zoneの損傷を治療するための医薬組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の(a)から(c)のいずれかに記載の物質を含む、半月板のRred-white zoneまたはWwhite-white zoneを再生するための医薬組成物:
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含むHMGB1断片ペプチド;
(b)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1個または複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;または
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
全身投与される請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
以下の(a)から(c)のいずれかに記載の物質を含む、半月板の切除部位を治療するための医薬組成物:
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含むHMGB1断片ペプチド;
(b)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1個または複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;または
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
【請求項4】
切除部位がRred-white zoneまたはWwhite-white zoneである、請求項3記載の医薬組成物。
【請求項5】
全身投与される請求項3または4記載の医薬組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、High mobility group box 1(HMGB1)タンパク質の断片ペプチドを含む、半月板の治療のための医薬組成物に関する。詳細には、本発明の医薬組成物は、半月板を再生することにより治療効果を発揮する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
半月板は膝関節内にあり、関節に加わる体重の負荷を分散させる機能と、関節の適合性を保つ機能を有している。半月板の損傷は、半月板に何らかの力が加わることにより生じる変形、断裂および欠損などを包含する。半月板損傷の原因としては、スポーツなどのケガから生じる場合と、加齢により傷みやすくなっている半月板に外力が加わって生じる場合などが挙げられる。
【0003】
半月板が損傷すると、痛みを感じ、正常な歩行や運動も妨げられる。半月板の損傷は、変形性関節症も引き起こす。半月板損傷の治療は、ヒアルロン酸の関節内注射、安静、リハビリテーションなどの保存療法、および半月板切除術や縫合術などの手術療法がある。
【0004】
半月板の治癒を促進するために、滑膜液間葉系幹細胞(MSC)や多血小板血漿などのいくつかの補完療法が用いられている(非特許文献1、非特許文献2)。しかし、これらの補完的な治療法はいずれも半月板の再生に十分ではない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Sekiya I., et al., 2019 Nov, Cell Transplant., 28(11), 1445-1454
Griffin J. W., et al., 2015 May, Clin. Orthop. Relat. Res., 473(5), 1665-1672
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
半月板のなかでも血流が乏しいred-white zone または血流がないwhite-white zoneにおける損傷の場合は、保存療法や縫合術によっては治癒が望めないことがある。そのような場合は切除術が適用となるが、切除によって失った部位を再生することができない。この切除術によって失った部位を再生することができれば、非常に有益である。また、保存療法や縫合術を行う場合であっても、損傷した半月板を再生することができれば、治癒を促進することができる。
以上より、損傷、欠損または切除した半月板を治療する薬剤、特にred-white zoneおよびwhite-white zoneを再生するための新たな薬剤が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のアミノ酸配列を有するHMGB1断片ペプチドが、半月板欠損モデル動物において、半月板のred-white zoneやwhite-white zoneを再生できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下を提供する:
[1]以下の(a)から(c)のいずれかに記載の物質を含む、半月板のred-white zoneまたはwhite-white zoneを再生するための医薬組成物:
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含むHMGB1断片ペプチド;
(b)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1個または複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;または
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
[2]全身投与される[1]記載の医薬組成物。
[3]以下の(a)から(c)のいずれかに記載の物質を含む、半月板の切除部位を治療するための医薬組成物:
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含むHMGB1断片ペプチド;
(b)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1個または複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;または
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
[4]切除部位がred-white zoneまたはwhite-white zoneである、[3]記載の医薬組成物。
[5]全身投与される[3]または[4]記載の医薬組成物。
【0009】
本発明は、さらに以下を提供する:
[6]以下の(a)から(c)のいずれかに記載の物質を対象に投与することを含む、該対象における半月板のred-white zoneまたはwhite-white zoneを再生するための方法:
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含むHMGB1断片ペプチド;
(b)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1個または複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;または
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
[7]該投与が全身投与である[6]記載の方法。
[8]以下の(a)から(c)のいずれかに記載の物質を対象に投与することを含む、該対象における半月板の切除部位を治療するための方法:
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含むHMGB1断片ペプチド;
(b)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1個または複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;または
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
[9]切除部位がred-white zoneまたはwhite-white zoneである、[8]記載の方法。
[10]該投与が全身投与である[8]または[9]記載の方法。
【0010】
本発明は、さらに以下を提供する:
[11]半月板のred-white zoneまたはwhite-white zoneの再生に用いるための、以下の(a)から(c)のいずれかに記載の物質:
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含むHMGB1断片ペプチド;
(b)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1個または複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;または
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
[12]全身投与される[11]記載の物質。
[13]半月板の切除部位の治療に用いるための、以下の(a)から(c)のいずれかに記載の物質:
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列を含むHMGB1断片ペプチド;
(b)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1個または複数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;または
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列と約80%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
[14]切除部位がred-white zoneまたはwhite-white zoneである、[13]記載の物質。
[15]全身投与される[13]または[14]記載の物質。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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