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公開番号
2025168833
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-12
出願番号
2024073630
出願日
2024-04-30
発明の名称
動体視力向上用組成物
出願人
国立大学法人大阪大学
,
森下仁丹株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
31/353 20060101AFI20251105BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】動体視力向上用組成物を提供すること。
【解決手段】カシスアントシアニンを有効成分として含有し、動体視力、特に動体コントラスト識別能を向上させる動体視力向上用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
カシスアントシアニンを有効成分として含有する動体視力向上用組成物。
続きを表示(約 190 文字)
【請求項2】
前記カシスアントシアニンが、デルフィニジン-3-O-ルチノシドおよびシアニジン-3-O-ルチノシドからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記動体視力向上が、動体コントラスト識別能の向上である、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
飲食品である、請求項1または2に記載の組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、動体視力向上用組成物に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
人の視覚は感覚の中でも外界情報の8割以上を担うといわれ、最も重要な感覚である。良い視覚を維持することは、超高齢化社会において極めて重要な課題である。特に最近は、高齢者ドライバーによる交通事故が急増していることも大きな社会問題になっている。一般的に、視力検査で測定するのは静止時視力であるが、自動車の運転や、スポーツ、ゲームなどを行っているときには、静止時視力と共に、動く対象を瞬時に追跡して見る視覚機能が必要であり、これは動体視力(動体視覚機能)と呼ばれる。人の動体視力は運転やスポーツ能力などに重要であるが、その機能低下や異常によって病気を引き起こすわけではないため、これまでほとんど研究されてこなかった。
【0003】
本発明者らは、網膜視覚研究を行う過程で、サルなどで用いられてきた動体視覚機能解析法を改良し、客観的かつ定量的にマウスの動体視力(空間識別能、速度識別能、コントラスト識別能)を測定できる技術を開発し(非特許文献1)、人の動体視力を亢進する物質の探索を行っている。これまでに、本発明者らは、エピガロカテキンガレートを含む茶葉抽出物をマウスに投与すると動体視力が向上することを見出した(特許文献1)。また、本発明者らは、クローブなどの精油に多く含有されているオイゲノールをマウスに投与すると動体速度分別能が向上することを見出し、特許出願している(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-011449公報
国際公開WO2022/255282A1
【非特許文献】
【0005】
Sugita Y, Miura K, Araki F, Furukawa T, Kawano K. Contributions of retinal direction-selective ganglion cells to optokinetic responses in mice. Eur J Neurosci. 2013, 38(6): 2823-2831.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、動体視力向上用組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するために以下の各発明を包含する。
[1]カシスアントシアニンを有効成分として含有する動体視力向上用組成物。
[2]前記カシスアントシアニンが、デルフィニジン-3-O-ルチノシドおよびシアニジン-3-O-ルチノシドからなる群から選択される少なくとも1つである、前記[1]に記載の組成物。
[3]前記動体視力向上が、動体コントラスト識別能の向上である、前記[1]または[2]に記載の組成物。
[4]飲食品である、前記[1]または[2]に記載の組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、新規な動体視力向上用組成物を提供することができる。本発明の組成物は、特に動体コントラスト識別能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
視運動性応答測定で使用した視覚刺激の説明図である。(A)は時空間周波数感度の測定に使用した垂直方向の正弦波縞の空間周波数(縞の幅)と時間周波数(縞の速さ)の説明図である。(B)はコントラスト感度の測定に使用した視覚刺激の説明図である。(C)は1回の試行における刺激開始から刺激終了までの説明図である。
視運動性応答測定で使用した装置の図である。
実施例1の各群の視運動性応答の平均速度の大きさをガウス関数でフィットした結果を示す図である。(A)はコントロール群、(B)はカシスエキス群、(C)はカシス粉末群、(D)は各マウスの最適時空間周波数のプロットである。縦軸は時間周波数(Hz)、横軸は空間周波数(cycle/deg)を示す。
実施例1の時空間周波数特性測定の結果を示す図である。(A)は最適空間周波数[cycle/deg]、(B)は最適時間周波数[Hz]、(C)は反応の強さ[deg/s](1秒間にどのくらい動くのか)、(D)は最適速度[deg/s]、(E)はゲインの結果である。
実施例1のコントラスト感度測定の結果を示す図である。(A)はコントロール群、(B)はカシスエキス群、(C)はカシス粉末群、(D)は各マウス群の平均である。縦軸は眼球速度(deg/s)、横軸はコントラスト(%)を示す。
実施例2の各群の視運動性応答の平均速度の大きさをガウス関数でフィットした結果を示す図である。(A)はコントロール群、(B)はD3R群、(C)はC3R群、(D)は各マウスの最適時空間周波数のプロットである。縦軸は時間周波数(Hz)、横軸は空間周波数(cycle/deg)を示す。
実施例2の時空間周波数特性測定の結果を示す図である。(A)は最適空間周波数[cycle/deg]、(B)は最適時間周波数[Hz]、(C)は反応の強さ[deg/s](1秒間にどのくらい動くのか)、(D)は最適速度[deg/s]、(E)はゲインの結果である。
実施例2のコントラスト感度測定の結果を示す図である。(A)はコントロール群、(B)はD3R群、(C)はC3R群、(D)は各マウス群の平均である。縦軸は眼球速度(deg/s)、横軸はコントラスト(%)を示す。
実施例1および実施例2で示したコントラスト感度の結果を示す図である。縦軸は眼球速度(deg/s)、横軸はコントラスト(%)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、カシスアントシアニンを有効成分として含有する動体視力向上用組成物を提供する。アントシアニンはポリフェノールの一種であり、野菜や果実、花などにみられる赤紫色や青紫色を構成する水溶性の色素成分である。アントシアニンは、カシスをはじめとするベリー類や、ナス、紫芋などに多く含まれている。カシスは、クロスグリやブラックカラントとも呼ばれるユキノシタ科スグリ属の落葉低木であり、直径1センチメートルほどの濃紫色の果実をつけるベリー類の一種である。本発明において、「カシスアントシアニン」はカシスに含まれるアントシアニンであればよい。好ましくは、カシス果実に含まれるアントシアニンである。カシスには、デルフィニジン-3-ルチノシド(D3R)、デルフィニジン-3-グルコシド(D3G)、シアニジン-3-ルチノシド(C3R)、シアニジン-3-グルコシド(C3G)の4種類のアントシアニンが含まれていることが知られている。これらのうちルチノシド類であるD3RとC3Rは他のベリー類には含まれない成分である。
(【0011】以降は省略されています)
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