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公開番号2025029968
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023134904
出願日2023-08-22
発明の名称シリコン粒子
出願人国立大学法人大阪大学,竹内電機株式会社,島根県
代理人弁理士法人ドライト国際特許事務所
主分類C01B 33/02 20060101AFI20250228BHJP(無機化学)
要約【課題】表面の酸化が抑制されたシリコン粒子を提供する。
【解決手段】シリコン粒子1は、シリコンのコア2と、シリコン酸化膜の表面層3とを有するシリコン粒子であって、前記シリコン酸化膜は、XPS法により測定した、Si-O4配位(Si4)ピーク面積の、Si-O1配位(Si1)ピーク面積、Si-O2配位(Si2)ピーク面積、Si-O3配位(Si3)ピーク面積、およびSi-O4配位(Si4)ピーク面積の合計に対する比率が、0.2以下である。また、シリコン粒子1は、シリコンのコア2と、シリコン酸化膜の表面層3とを有するシリコン粒子であって、前記シリコン酸化膜は、0<y≦1.1のSiOyである。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
シリコンのコアと、シリコン酸化膜の表面層とを有するシリコン粒子であって、
前記シリコン酸化膜は、XPS法により測定した、Si-O4配位(Si

)ピーク面積の、Si-O1配位(Si

)ピーク面積、Si-O2配位(Si

)ピーク面積、Si-O3配位(Si

)ピーク面積、およびSi-O4配位(Si

)ピーク面積の合計に対する比率が、0.2以下である
シリコン粒子。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
シリコンのコアと、シリコン酸化膜の表面層とを有するシリコン粒子であって、
前記シリコン酸化膜は、0<y≦1.1のSiOyである
シリコン粒子。
【請求項3】
前記シリコン酸化膜は、XPS法により測定した、Si-O4配位(Si

)ピーク面積の、Si-O1配位(Si

)ピーク面積、Si-O2配位(Si

)ピーク面積、Si-O3配位(Si

)ピーク面積、およびSi-O4配位(Si

)ピーク面積の合計に対する比率が、0.1以下である
請求項1または2に記載のシリコン粒子。
【請求項4】
平均粒径が150nm以下である
請求項1または2に記載のシリコン粒子。
【請求項5】
前記表面層の厚さが1.0nm以下である
請求項1または2に記載のシリコン粒子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコン粒子に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
シリコン(Si)粒子は、電池、電子デバイス、センサ、バイオや医療、半導体等の様々な分野で用いられている。
【0003】
リチウムイオン二次電池は、軽量かつ高容量であるため、携帯電話等の電子機器用電源に広く使用されている。またハイブリッド自動車や、電気自動車に搭載される電源としても有力な候補になっている。
【0004】
リチウムイオン二次電池の負極材料として、従来、黒鉛が一般的に使用されているが、高容量化に限界があった。そこで、理論容量が黒鉛の10倍以上であるSiを負極活物質に適用することにより、リチウムイオン二次電池の高容量化を図ることが期待されている。
【0005】
Siからなる負極活物質を用いた場合には、活物質に対して反応するリチウムイオンの量が多いため、高容量化が実現できる一方、充放電時の体積変化が大きい。体積変化により、負極活物質の割れ等が生じることがあり、結果として、リチウムイオン二次電池のサイクル特性の低下を招く。この問題に対する有効な解決策として、Si粒子のナノサイズ化の技術が提案されている。
【0006】
高エネルギー密度の二次電池の負極材料としてSiナノ粒子が注目されているが、粒子サイズが小さくなるとともに比表面積が大きくなり、表面が酸化し易くなる。Siナノ粒子における含有酸素量が大きいほど、充放電により、酸化シリコンとリチウムとの反応により不可逆相であるLi

O相が生成され、容量が低下してしまうという問題がある。
【0007】
非特許文献1には、スパッタリングによりxを0.1から0.4まで変化させたSi
1-x


を作製し、可逆・不可逆容量等の電気化学特性の酸素含有量依存性を調査した結果が示されており、酸素含有量が大きくなるほど、可逆容量が小さくなることが報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Z. Zhang et al. Energy Environ. Sci. 11, 1945 (2018)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、表面の酸化が抑制されたシリコン粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るシリコン粒子は、シリコンのコアと、シリコン酸化膜の表面層とを有するシリコン粒子であって、前記シリコン酸化膜は、X線光電子分光法(XPS;X-ray photoelectron spectroscopy)により測定した、Si-O4配位(Si

)ピーク面積の、Si-O1配位(Si

)ピーク面積、Si-O2配位(Si

)ピーク面積、Si-O3配位(Si

)ピーク面積、およびSi-O4配位(Si

)ピーク面積の合計に対する比率が、0.2以下である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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