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公開番号2025007339
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108658
出願日2023-06-30
発明の名称疼痛改善用組成物
出願人太陽化学株式会社
代理人個人
主分類A23L 33/105 20160101AFI20250109BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】 新規な疼痛改善用組成物を提供すること。
【解決手段】 有効成分としてモリンガおよび/またはモリンガエキスを含有し、グルコモリンギンの含有量に対するモリンギンの含有量の質量比(モリンギン/グルコモリンギン)が0.00005~0.30であり、ミロシナーゼが失活または実質的にミロシナーゼを含まない疼痛改善用組成物によって達成される。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
有効成分としてモリンガおよび/またはモリンガエキスを含有し、グルコモリンギンの含有量に対するモリンギンの含有量の質量比(モリンギン/グルコモリンギン)が0.00005~0.30であり、ミロシナーゼが失活または実質的にミロシナーゼを含まない疼痛改善用組成物。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記疼痛が、頸部痛、肩痛、頭痛、膝関節痛、眼精疲労、ドライアイ及び筋肉痛からなる群から選択される少なくとも一つである請求項1に記載の疼痛改善用組成物。
【請求項3】
有効成分としてモリンガおよび/またはモリンガエキスを含有し、グルコモリンギンの含有量に対するモリンギンの含有量の質量比(モリンギン/グルコモリンギン)が0.00005~0.30であり、ミロシナーゼが失活または実質的にミロシナーゼを含まない睡眠改善用組成物。
【請求項4】
前記睡眠改善が、寝つき、睡眠時の中途覚醒の有無、起床時の疲労感の改善、目覚めのスッキリ感、日中の眠気及び仕事や勉強に対するやる気の改善からなる群から選択される少なくとも一つである請求項3に記載の睡眠改善用組成物。
【請求項5】
前記疼痛改善による効果の結果として、睡眠改善効果が得られることを特徴とする請求項1及び3に記載の疼痛改善用及び/または睡眠改善用組成物。
【請求項6】
有効成分としてモリンガおよび/またはモリンガエキスを含有し、グルコモリンギンの含有量に対するモリンギンの含有量の質量比(モリンギン/グルコモリンギン)が0.00005~0.30であり、ミロシナーゼが失活または実質的にミロシナーゼを含まない健常女性に対する疼痛改善用及び/または睡眠改善用のものであって、疲労感の改善、頚部痛、肩痛、寝つき、起床時の疲労感の改善及び目覚めのスッキリ感からなる群から選択される少なくとも一つの改善効果を示す疼痛改善用及び/または睡眠改善用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、疼痛改善用組成物、特に疲労時における疼痛改善用組成物などに関する。
続きを表示(約 4,300 文字)【背景技術】
【0002】
ヒトの体に損傷が起こったり、損傷が起こった可能性があると、痛み(疼痛)の感覚が発せられる。痛みには、鋭い痛み、鈍い痛み、間欠的な痛み、持続的な痛み、拍動性の痛み、一定の痛みなど様々な種類や、説明が難しいものが認められる。痛みは一箇所に限定して感じられることもあれば、広い範囲で感じられることもある。また、痛みの強さは、軽いものから耐え難いものまで広い範囲のものがある。痛みに対して、どの程度まで耐えられるかには、大きな個人差がある。
痛みが続くと、様々な活動が行い難くなったり、眠れなって疲弊してしまうことがある。また、痛みのために、他者との交流や外出が少なくなる結果、孤立し、抑うつ状態になることがある。
このため、痛みの改善効果がある物質を見出す研究開発が行われている(特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-170637号公報
特開2023-039899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、ヒハツ抽出物と紅参抽出物の混合による古くなったような、鼻をつくような煙たい味、苦味と土の匂いのような異味のおぞましい味、舌のひりひりまたは痛みのような嗅覚、味覚、痛覚的刺激が著しく減少または緩和され、風味が改善されることで、ユーザーの嗜好度が高く、疲労回復効果が優れた組成物が開示されている。
また、特許文献2には、水素ガス含有気体を有効成分として含む、痛風患者において痛風を原因とする患部の痛み、患部の発赤、患部の発熱、痛風結節、結石と結石に伴う痛み、およびこれらの症状に伴う活動レベルの低下を含む症状を改善するための組成物が開示されている。
しかしながら、疼痛の種類は幅広く、従来の疼痛改善用組成物では改善効果が認められないことから、新たな疼痛改善用組成物が求められていた。特に、ストレスが高まりやすい現代生活においては、疼痛の作用メカニズムも異なることが考えられ得ることから、そのような状態でも効果的な疼痛改善用組成物の提供が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、新規な疼痛改善用組成物などを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、モリンガおよび/またはモリンガエキスを含有する組成物の効果を確認したところ、疼痛改善効果および/または睡眠改善効果があることを見出し、基本的には本発明を完成するに至った。
こうして、本願発明に係る疼痛改善用組成物は、有効成分としてモリンガおよび/またはモリンガエキスを含有し、グルコモリンギンの含有量に対するモリンギンの含有量の質量比(モリンギン/グルコモリンギン)が0.00005~0.30であり、ミロシナーゼが失活または実質的にミロシナーゼを含まないことを特徴とする。
本発明において、前記疼痛が、頸部痛、肩痛、頭痛、膝関節痛、眼精疲労、ドライアイ及び筋肉痛からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
【0006】
また、他の発明に係る睡眠改善用組成物は、有効成分としてモリンガおよび/またはモリンガエキスを含有し、グルコモリンギンの含有量に対するモリンギンの含有量の質量比(モリンギン/グルコモリンギン)が0.00005~0.30であり、ミロシナーゼが失活または実質的にミロシナーゼを含まないことを特徴とする。
モリンガについては、ベンジルグルコシノレートの一種であるグルコモリンギンの含有量に対するベンジルイソチオシアネートの一種であるモリンギンの含有量の質量比を特定範囲に調整した組成物が、血中濃度-時間曲線下面積(AUC)に優れている。ベンジルグルコシノレートには、グルコモリンギンの他に複数の類縁体が存在し、ベンジルグルコシノレートは、それらを総称したものである。本発明では、ベンジルグルコシノレートに代えて、主たる有効成分であるグルコモリンギン(4-(α-L-ラムノシロキシ)ベンジルグルコシノレート)、及びその誘導体であるモリンギン(4-(α-L-ラムノシロキシ)ベンジルイソチオシアネート)を指標としている。また、ミロシナーゼを失活・除去することで、グルコモリンギンの保存安定性に優れたものが得られる。
【0007】
上記発明において、前記睡眠改善が、寝つき、睡眠時の中途覚醒の有無、起床時の疲労感の改善、目覚めのスッキリ感、日中の眠気及び仕事や勉強に対するやる気の改善からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
また、本願発明に係る疼痛改善用組成物は、睡眠改善用組成物であることが好ましい。
また、別の発明に係る疼痛改善用及び/または睡眠改善用組成物は、有効成分としてモリンガおよび/またはモリンガエキスを含有し、グルコモリンギンの含有量に対するモリンギンの含有量の質量比(モリンギン/グルコモリンギン)が0.00005~0.30であり、ミロシナーゼが失活または実質的にミロシナーゼを含まない健常女性に対する疼痛改善用及び/または睡眠改善用のものであって、疲労感の改善、頚部痛、肩痛、寝つき、起床時の疲労感の改善及び目覚めのスッキリ感からなる群から選択される少なくとも一つの改善効果を示すことを特徴とする。
本発明においては、疼痛改善用組成物または睡眠改善用組成物として、当該組成物を含む飲食品または医薬品を提供できる。飲食品は、食品と飲料を含むものであり、例えば、栄養補助食品、健康食品、特定保健用食品、機能性表示食品、食事療法用食品、総合健康食品、サプリメント、茶飲料、コーヒー飲料、ジュース、清涼飲料、ドリンク剤、米飯、パン、麺類、乳製品、卵加工品、水産・畜産加工食品、菓子、油脂及び油脂加工食品、調味料、惣菜などが例示される。医薬品は、医薬品又は医薬部外品を含むものであり、経口製剤、又は経腸製剤であることが好ましく、液剤、錠剤、顆粒剤、丸剤、シロップ剤などの形態とすることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、新規な疼痛改善用組成物および/または睡眠改善用組成物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
VASアンケートスコアの結果をまとめたグラフである。データは平均値±標準誤差で示した(n=67)。VASスケールは0-100(最良-最悪)のアナログスケールで示した。グラフ中、(a)は首・肩の痛み(Stiff shoulder/Neck pain)、(b)は頭痛(Head Ache)、(c)は膝の痛(Knee pain)、(d)は関節痛(Joint pain)、(e)は日常動作に伴う筋肉の痛み(Muscle pain)、(f)は眼精疲労(Eye strain)、(g)はドライアイの結果を、それぞれ示す。図中、「**」はベースライン(0w)との比較において危険率1%(P<0.01)で有意差が認められたことを示す。
VASアンケートスコアの結果をまとめたグラフである。データは平均値±標準誤差で示した(n=67)。VASスケールは0-100(最良-最悪)のアナログスケールで示した。グラフ中、(a)は寝付き(Sleep initiation)、(b)は睡眠時の中途覚醒(Waking during sleep)、(c)は起床時の疲労感(Fatigue on waking)、(d)は目覚めのスッキリ感(Refreshment of waking up)、(e)は日中の眠気(Daytime sleepiness)、(f)は仕事や勉強に対するやる気(Motivation toward work and study)の結果を、それぞれ示す。図中、「**」はベースライン(0w)との比較において危険率1%(P<0.01)で有意差が認められたことを示す。
健常女性の不定愁訴および睡眠、意欲に関するVASアンケートスコアの結果をまとめたグラフである。データは平均値±標準誤差で示した。VASスケールは0-100(最良-最悪)のアナログスケールで示した。グラフ中、(a)は疲労感(Fatigue)、(b)は首・肩の痛み(Stiff shoulder/Neck pain)、(c)は寝つき(Sleep initiation)、(d)は起床時の疲労感(Fatigue on waking up)、(e)は目覚めのスッキリ感(Refreshment on waking up)の結果を、それぞれ示す。各棒グラフは、白抜きがプラセボ群のデータ(n=35)を、灰色がモリンガ群のデータ(n=33)を、それぞれ示す。図中、「*」はプラセボ群とモリンガ群の群間比較において危険率5%(P<0.05)で有意差が認められたことを、「#」は群内ベースラインとの比較において危険率5%(P<0.05)で有意差が認められたことを、それぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態について、図表を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施できる。
<モリンガおよび/またはモリンガエキス>
モリンガ(Moringa)の正式名称は、ワサビノキ(学名:Moringa oleifera Lam.)である。モリンガはワサビノキ科唯一の属であるワサビノキ属の1種である。食材として扱われるときには、「モリンガ」と称されることが多い。英語では「モリンガ」の他、果実の形態から「ドラムスティックツリー」、根の味から「ホースラディッシュツリー」、種子からとれる油に注目して「ベンオイルツリー(ベンゾイルツリー)」などの名称がある。モリンガは木本であり、生長が速く旱魃に強い。モリンガはインド北西部のヒマラヤ山脈南麓を原産とし、熱帯・亜熱帯地域で広く栽培されている。栽培地域を中心に若い果実や葉が野菜として食される他、浄水や手洗いに用いられ、時に薬用植物とされる。
(【0011】以降は省略されています)

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