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公開番号2025079759
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-22
出願番号2023202252
出願日2023-11-10
発明の名称皮剥き機の刃物円盤
出願人株式会社和田機械
代理人
主分類A23N 5/08 20060101AFI20250515BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】 被皮剥物の実の表面に傷や変色が少なく、切り口が綺麗で商品価値の高い実が得られ、しかも皮剥き作業の作業効率を高くした刃物円盤を提供する。
【解決手段】水平面内において回転自在に支承された刃物円盤2と、その刃物円盤2の上方を囲むようにして刃物円盤に向かって開口し、かつ栗や芋等の被皮剥物が投入される投入口7aを上部に有する胴部6を備え、被皮剥物の皮を剥くための刃先3aを有する刃体3が刃物円盤2の上面の外周部に複数個設けられた皮剥き機において、
刃物円盤2は、刃体3の円弧状に形成された刃先3aが刃物円盤2の回転方向側に向けて配置固定され、刃体3の刃先3a下側に刃物円盤2を上下に貫通する皮カス排出溝2bが設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水平面内において回転自在に支承された刃物円盤と、その刃物円盤の上方を囲むようにして刃物円盤に向かって開口し、かつ栗や芋等の被皮剥物が投入される投入口を上部に有する胴部を備え、被皮剥物の皮を剥くための刃先を有する刃体が刃物円盤の上面の外周部に複数個設けられた皮剥き機において、
刃物円盤上における刃体は、その刃先が長手方向に円弧状に形成されており、その円弧状の刃先が刃物円盤の回転方向側に向けて配置され、刃先の下側には刃物円盤を上下に貫通する皮カス排出溝が円弧状の刃先に倣うように円弧状に設けられていることを特徴とする皮剥き機の刃物円盤。

発明の詳細な説明【発明の詳細な説明】
【】
【技術分野】
【0001】
この発明は、栗や芋等の被皮剥物の皮を剥く皮剥き機の刃物円盤に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、栗や芋等の被皮剥物の皮を剥く皮剥き機として、特許第5329455号がある(特許文献1参照)。この皮剥き機に採用されている刃物円盤61は、図9及び図10に示すもので、水平面内においてX方向へ連続回転する刃物円盤61の上面の外周部に放射状に複数の刃体62が軸心に向けて取付けられており、刃体62はその刃先62aが回転軸心を中心とする半径方向に沿う仮想中心線Pに平行となるように配置されている。図9及び図10は上記刃物円盤61の平面図で、61aは刃体取付け座、61bは直線状の皮カス排出溝である。
また、別の特許として特許第6575760号がある。(特許文献2参照)。この皮剥き機に採用されている刃物円盤71は、図11及び図12に示すもので、水平面内においてX方向へ連続回転する刃物円盤71の上面の外周部に刃物円盤71の回転方向に対して傾斜させた複数の刃体72が取付けられており、刃物円盤71は、刃体72の刃先72aが刃物円盤71の回転方向側に向けて配置され、かつ刃体72は刃物円盤71上において外周部側端よりも内周部側端が刃物円盤71の回転の進行方向側へ進んだ位置となるように斜めに配置固定されている。図12は上記刃物円盤71の刃体72を取り外した平面図で、71aは刃体取付け座、71bは直線状の皮カス排出溝である。Pは仮想中心線である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5329455号
特許第6575760号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許第5329455号(特許文献1)の皮剥き機にあっては、図9に示すように刃物円盤61の上面に配置された複数の刃体62の直線状の刃先62aは回転軸心を中心とする半径方向に沿う仮想中心線Pに平行となるように配置されているため、刃物円盤61の矢印X方向への回転に伴い、栗や芋等の被皮剥物Wは刃物円盤61の回転で付勢されて浮動しており、刃物円盤61と同方向へ若干遅れた速度で回転する。この時、刃体62の回転速度は刃物円盤61と同等であり、刃先62aの前方にある被皮剥物Wは刃先62aに対してほぼ直角に強く衝突して皮剥きが行われる。そのため、被皮剥物Wの実に対するダメージが大きく、皮剥きされた実の表面に傷(打ち傷)が付いたり、傷部分が変色して見映えが悪くなり商品価値が低くなることがあった。
また、刃体62の刃先62aに対して被皮剥物Wがほぼ直角に衝突するので、被皮剥物Wの硬い皮を押し切り(刃物を被皮剥物に押し当て、刃物を前後に移動させることなく強い力を加えて切ることを表す)することになり、刃先62aが常に良好な切れ味となるように保たれていないと、刃先62aが皮に切り込まれにくく、綺麗な切り口が得られない。刃先62aの切れ味を良好に保つためには、頻繁な刃先研磨の必要があった。さらに、被皮剥物Wが刃先62aに衝突したときの短時間に皮が切込まれるだけのため、全体を均一に剥き上げるには時間を要することとなる。被皮剥物Wが刃先62aに衝突したとしても、すべての被皮剥物Wが刃先62aで切込まれるとは限らず、互いの強い衝突により跳ね返されてしまい皮剥きが行われないものも少なからず発生する。これにより全体の皮剥き時間増加に影響を及ぼす恐れがある。
【0005】
上記問題を解消するものとして特許第6575760号の皮剥き機の刃物円盤が提供された。図11に示すこの刃物円盤71にあっては、刃物円盤71の上面に配置された複数の刃体72の直線状の刃先72aは刃物円盤71上において外周部側端部よりも内周部側端部が刃物円盤の回転進行方向側へ進んだ位置となるように斜めに配置固定されているため、被皮剥物Wが刃体72の刃先72aに強く衝突して皮剥きされるとき、被皮剥物Wが刃先72aに対して横方向(外周方向)へ若干ずれるように移動することにより「引き切り」の状態に近くなる。従って栗の硬い鬼皮であっても切れ易くなる。しかし、刃体72は刃物円盤71とともに回転しており、刃先形状が直線状であるため被皮剥物Wと刃先72aとの接触時間は極めて短く、すぐに跳ね飛ばされてしまう。従って多数の被皮剥物Wと刃先72aとのそれぞれの接触時間は短く、すべての被皮剥物Wの皮剥きが完了するには時間を要することとなる。
上述の構成によっても、例えば被皮剥物の皮が特に固い栗の場合、直線状の刃先72aに衝突しても切り込まれずに跳ね返される栗も少なからずある。何度も跳ね返された栗は打ち身キズの発生が多くなり、剥き終わった栗を詳細に検査してみるとキズや変色の多い品質に劣るものが見受けられる。
この発明は、上述した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、被皮剥物の実の表面に打ちキズや変色が少なく、切り口が綺麗で商品価値の高い商品が得られることにある。さらに、円弧状の刃先に対してより長く接触しながら横滑りして切込まれることにより被皮剥物Wの表面への切込み長さを多くし、皮剥きの時間短縮を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る皮剥き機における刃物円盤は、前述の目的を達成するために、次の構成とする。
刃物円盤の上面に配置される刃体の刃先を直線状に形成するのではなく、刃体の長さ方向に対して円弧状に形成している。この形状の刃体においては、刃体を斜めに配置することに限らず、放射線上に配置しても直線状の刃先では得られない被皮剥物Wが円弧状の刃先に沿って横滑りしながら外周方向へ移動する効果が認められる。これによって被皮剥物Wへの切込み時間が長くなり、全体として加工時間が短くなり、加工能率の向上が図られる。
請求項1に記載の発明は、
水平面内において回転自在に支承された刃物円盤と、その刃物円盤の上方を囲むようにして刃物円盤に向かって開口し、かつ栗や芋等の被皮剥物が投入される投入口を上部に有する胴部を備え、被皮剥物の皮を剥くための刃先を有する刃体が刃物円盤の上面の外周部に複数個設けられた皮剥き機において、
刃物円盤上における刃体は、その刃先が長手方向に円弧状に形成されており、その円弧状の刃先が刃物円盤の回転方向側に向けて配置され、刃先の下側には刃物円盤を上下に貫通する皮カス排出溝が円弧状の刃先に倣うように円弧状に設けられていることを特徴とする皮剥き機の刃物円盤である。
【0007】
上記発明において、刃物円盤の回転中に刃体の円弧状刃先と被皮剥物が衝突すると、刃物円盤の上面に配置された刃体の回転方向への移動に伴って被皮剥物表面の硬い皮が「引き切り(刃物を被皮剥物に当て、刃物を前又は後に移動させて切ることを表す」される。従って、被皮剥物に対して「押し切り(刃物を被皮剥物に押し当て、刃物を前後に移動させることなく強い押し下げ力を加えて切ることを表す)」状態となる従前に比べて切れ味が向上する。「押し切り」や短時間の「引き切り」ではなく、円弧状刃先に沿って横ずれしながら被皮剥物が長く接触しての「引き切り」となることにより、切込み長さが長くなるとともに、被皮剥物に強い力を加える必要がなくなり、「皮剥きされた実」に打ち傷が付いたり、変色を生じることが少なくなり、見映えが向上する。直線状の刃先のように刃先との衝突で跳ね返されることも少なくなり、円弧状の刃先で長く「引き切り」されることによりそれぞれの被皮剥物Wに対する皮剥き時間が短縮され、全体として加工能率の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、被皮剥物は刃体の円弧状に形成された刃先に沿って横滑りしながら刃物円盤の外周方向へ円弧を描きながら移動することとなり、刃先との接触時間が長くなり、刃先が皮により長く食い込みやすくなることによって、皮剥き時間が短縮される。
従って、何度も刃先に衝突するだけで跳ね返されて皮剥きが進行しにくかった従来に比べて加工時間が早くなり、キズや変色の発生度合いが少なくなる効果が認められる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
この発明の実施の形態の分解斜視図である。
この発明の実施の形態の平面図である。
この発明の実施の形態の刃物円盤の刃体を除いた平面図である。
この発明の実施の形態の刃体取付け部の拡大した断面図である。
刃物円盤の下面に取付けられる皮カス掻き落とし羽根の斜視図である。
この発明の刃体の正面図である。
この発明の第2の実施の形態の平面図である。
この発明の第2の実施の形態の刃物円盤の刃体を除いた平面図である。
従来の刃物円盤の平面図である。
従来の刃物円盤の刃体を除いた平面図である。
従来の別の刃物円盤の平面図である。
従来の別の刃物円盤の刃体を除いた平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明に係る皮剥き機を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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