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公開番号2025008720
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023111139
出願日2023-07-06
発明の名称火災検知器及びトンネル防災システム
出願人ホーチキ株式会社
代理人個人,個人
主分類G08B 17/12 20060101AFI20250109BHJP(信号)
要約【課題】非火災報につながる火災検知器の劣化予兆を判定する。
【解決手段】トンネル防災システムにおいて、トンネル長手方向の壁面に沿って、例えば25メートル又は50メートル間隔で配置されている火災検知器12は、火災炎から放射される放射線エネルギーの観測による炎観測値に基づいて火災を検知し、炎観測値に基づく複数の炎判定条件を充足した場合に火災と判定する火災判定部4810と、火災判定部4810で複数の炎判定条件の一部を充足したが他の炎判定条件を充足しなかった場合に、非炎候補と判定して当該非炎候補の判定結果を蓄積し、所定期間に蓄積された非炎候補の蓄積回数に基づき火災検知器の劣化予兆を判定する劣化予兆判定部4820と、を有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
火災炎から放射される放射線エネルギーの観測による炎観測値に基づいて火災を検知する火災検知器であって、
前記炎観測値に基づく複数の炎判定条件を充足した場合に火災と判定する火災判定部と、
前記火災判定部で前記複数の炎判定条件の一部を充足したが他の炎判定条件を充足しなかった場合に非炎候補と判定し、前記非炎候補の判定結果に基づき火災検知器の劣化予兆を判定する劣化予兆判定部と、
が設けられたことを特徴とする火災検知器。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1記載の火災検知器において、
前記火災判定部は、前記炎観測値又は前記炎観測値に基づく値の周波数解析結果が所定の判定条件を充足した場合に、前記複数の炎判定条件の一つを充足したものと判定し、
前記劣化予兆判定部は、前記周波数解析結果が前記所定の判定条件を充足しなかった場合に周波数解析に基づく非炎候補と判定することを特徴とする火災検知器。
【請求項3】
請求項2記載の火災検知器において、
前記劣化予兆判定部は、前記周波数解析に基づく非炎候補の判定回数が所定の期間内に所定の蓄積条件を充足した場合に前記火災検知器の劣化予兆を判定することを特徴とする火災検知器。
【請求項4】
請求項2記載の火災検知器において、
前記周波数解析結果の所定の判定条件として、前記炎観測値又は前記炎観測値に基づく値を高速フーリエ変換して得られた周波数解析結果が炎固有の周波数分布を含むかを判定し、
前記高速フーリエ変換して得られた周波数解析結果が前記炎固有の周波数分布を含む場合に、前記炎観測値又は前記炎観測値に基づく値の周波数解析結果が前記所定の判定条件を充足したとすることを特徴とする火災検知器。
【請求項5】
請求項2記載の火災検知器において、
前記劣化予兆判定部は、前記周波数解析に基づく非炎候補と判定した場合、当該判定が所定の誤判定要因による誤判定かを判定し、前記所定の誤判定要因による誤判定であると判定した場合には前記周波数解析に基づく非炎候補の判定回数に加算しないことを特徴とする火災検知器。
【請求項6】
請求項5記載の火災検知器において、
前記火災検知器は、異なる検知エリアを個別に観測することで複数の検知エリアの火災を監視し、
前記劣化予兆判定部は、
所定の検知エリアにおける周波数解析に基づき判定された非炎候補を単独非炎候補として蓄積すると共に、所定の期間内に他の検知エリアにおける周波数解析に基づき非炎候補が判定された場合には同時非炎候補として蓄積し、
前記単独非炎候補の蓄積回数と前記同時非炎候補の蓄積回数との比率に基づき前記所定の誤判定要因による誤判定かを判定することを特徴とする火災検知器。
【請求項7】
請求項1記載の火災検知器において、
前記火災判定部で火災と判定した場合に火災検知信号を外部に出力し、前記劣化予兆判定部で前記火災検知器の劣化予兆と判定した後に劣化予兆信号を外部に出力可能であることを特徴とする火災検知器。
【請求項8】
請求項1記載の火災検知器において、
前記劣化予兆判定部で前記火災検知器の劣化予兆と判定した場合に、前記火災判定部による火災判定処理を停止せずに継続することを特徴とする火災検知器。
【請求項9】
請求項1記載の火災検知器をトンネル内の長手方向に所定間隔で設置して、防災受信盤に当該火災検知器を接続したことを特徴とするトンネル防災システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、検知エリアからの放射線エネルギー(光エネルギー)を受光素子で受光して観測して火災を検知する火災検知器及び当該火災検知器を備え火災を含む異常を監視するトンネル防災システムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車専用道路等のトンネルには、トンネル内で発生する火災を監視して火災事故から人身及び車両等を守るために、防災システムとして、トンネル内に火災検知器がトンネルの長手方向に沿って設置され、防災受信盤から引き出された信号線に火災検知器が接続されている。
【0003】
火災検知器は、トンネルの長手方向となる左右両側に検知エリアを持ち、隣に配置される火災検知器との検知エリアが相互補完的に重なるように、例えば25m間隔或いは50m間隔で連続的に配置されている。
【0004】
また、火災検知器は、火災を検知するために、透光性窓を介してトンネル内で発生する火災炎からの放射線エネルギー(光エネルギー)として、例えば赤外線エネルギーを受光素子で受光して観測しており、火災の検知機能を維持するために、受光素子の感度を監視するための感度試験や透光性窓の汚れを監視するための汚れ試験を行っている。
【0005】
受光素子の感度試験では、防災受信盤から定期的または手動操作による試験時に送信される試験信号を受信した場合に、火災炎から発せられる光に相当する試験光を試験光源から受光素子に入射して受光感度(受光値)を検出している。そして、火災検知器は、検出した受光感度に基づいてセンサ故障(感度異常)の応答信号を防災受信盤へ送信してセンサ故障警報(感度異常警報)を出力させている。
【0006】
透光性窓の汚れ試験では、防災受信盤から定期的または手動操作による試験時に送信される試験信号を受信した場合に、試験光を火災検知器の外側に設けられた試験光源から透光性窓を介して受光素子に入射して減光率を求めている。そして、火災検知器は、減光率が第1の所定の汚れ閾値以上かつ第2の所定の汚れ閾値未満にある場合は受光値を補正することで火災の検知機能を維持するとともに汚れ異常予告の応答信号を防災受信盤へ送信して汚れ予告警報を出力させている。また、減光率が第2の所定の汚れ閾値以上の場合に汚れ異常の応答信号を防災受信盤へ送信して汚れ警報を出力させている。
【0007】
また、近年にあっては、火災検知器の劣化を監視する方法として、感度試験を行い、受光素子が故障とみなされるよりも前の条件を満たしたときに劣化異常と判定する輻射式火災検知器や(特許文献1)、火災検知器における感度試験の受光感度(受光値)以外の情報(例えば消費電流等)に基づいて火災検知器の劣化を検出するトンネル防災システム(特許文献2)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第3240586号公報
特許第6900206号公報
【発明の概要】
【0009】
しかしながら、特許文献1の輻射式火災検知器にあっては、火災を検出しなくなる方向への劣化については効果的であり、特許文献2のトンネル防災システムにあっては、火災検知器の各機能部の劣化を検出することに好適だが、火災でないのに火災と検知する非火災報につながる火災検知器の劣化への効果はどちらも限定的である。
【0010】
本発明は、非火災報につながる火災検知器の劣化予兆を判定する火災検知器及び当該火災検知器を備えたトンネル防災システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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