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公開番号2025012195
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114860
出願日2023-07-13
発明の名称発信機の取付構造及び防災装置
出願人ホーチキ株式会社
代理人個人,個人
主分類A62C 35/20 20060101AFI20250117BHJP(人命救助;消防)
要約【課題】発信機の点検作業や修理交換作業を更に容易なものにして作業効率を向上可能とする。
【解決手段】発信機24の取付構造は、消火栓装置の消火器収納部に形成された扉開口部15に開閉自在に設けられる電装扉20に、電装扉20の操作開口部に着脱自在に保持された保護板の押込みにより保護板の裏面側に位置する押釦スイッチのスイッチノブ2430を操作可能に、発信機24を取り付けている。電装扉20の裏面側に内部扉32が設けられ、内部扉32にはスイッチノブ2430が前面に位置するように押釦スイッチ24が取付けられている。電装扉20と内部扉32は軸部を共通とした二重3管蝶番34により個別に開閉自在に設けられる。発信機24の点検時には、内部扉32を閉鎖固定した状態で電装扉20を開放し、内部扉32に取付けられた押釦スイッチのスイッチノブ2430を操作可能に露出させる。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
所定の装置に形成された所定の扉開口部に開閉自在に設けられる外部扉に、前記外部扉に形成された操作開口部に着脱自在に保持された保護板の押込みにより前記保護板の裏面側に位置する押釦スイッチの押釦が操作される発信機を取り付ける発信機の取付構造であって、
前記外部扉の内側に、前記押釦が前面に位置するように前記押釦スイッチが取付けられた内部扉が開閉自在に設けられ、前記内部扉を閉鎖固定した状態で、前記外部扉を開放して前記内部扉に取付けられた前記押釦スイッチの前記押釦を操作可能に露出させる扉開閉構造を備えたことを特徴とする発信機の取付構造。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1記載の発信機の取付構造において、
前記扉開閉構造は、
前記外部扉と前記内部扉を共通の軸部により前記扉開口部に開閉自在に軸支する蝶番構造と、
前記内部扉の閉鎖固定と当該閉鎖固定の解除を操作する第1開閉操作部と、
前記第1開閉操作部に比べ高い操作性を有し、前記外部扉の閉鎖固定と当該閉鎖固定の解除を操作する第2開閉操作部と、
が設けられ、
前記第1開閉操作部により前記内部扉を閉鎖固定した状態で、前記第2開閉操作部により前記外部扉の閉鎖固定を解除して開放することにより、前記内部扉に取付けられた前記押釦スイッチの押釦を操作可能に露出させることを特徴とする発信機の取付構造。
【請求項3】
請求項2記載の発信機の取付構造において、
前記蝶番構造は、
前記内部扉を前記扉開口部に開閉自在に軸支する第1蝶番と、前記外部扉を前記扉開口部に開閉自在に軸支する第2蝶番を、同一の軸部で回動自在に軸支したことを特徴とする発信機の取付構造。
【請求項4】
請求項2記載の発信機の取付構造において、
前記第1開閉操作部は、前記内部扉の裏面側に設けられ、指先操作可能なねじ部材により前記内部扉の固定操作と固定解除操作を行うことを特徴とする発信機の取付構造。
【請求項5】
請求項4記載の発信機の取付構造において、
前記ねじ部材は、ローレットねじ又は蝶ねじを含むことを特徴とする発信機取付構造。
【請求項6】
請求項2記載の発信機の取付構造において、
前記第2開閉操作部は、前記外部扉の先端側の側端又は側端内側に設けられ、扉ハンドルの操作に伴うロッド部材の移動により、前記扉開口部との固定と固定解除を行うことを特徴とする発信機の取付構造。
【請求項7】
請求項2記載の発信機の取付構造において、
前記第2開閉操作部は、
ソケット穴を裏面側に向けて扉開口部に配置されるソケット部と、
前記ソケット部に相対して前記外部扉の裏面側に配置されるプラグ部と、
で構成され、
前記外部扉を閉鎖した状態での前記プラグ部の押込み操作により前記ソケット部と固定され、当該押込み操作後の前記プラグ部の再度の押込み操作で前記ソケット部との固定が解除されることを特徴とする発信機の取付構造。
【請求項8】
請求項2記載の発信機の取付構造において、
前記内部扉には、前記発信機の押釦スイッチに加え、表示機器及び電話ジャックを含む所定の電装機器が取付けられており、
前記表示機器に対応して前記外部扉に表示窓又は表示開口部が形成されたことを特徴とする発信機の取付構造。
【請求項9】
装置前面に形成された所定の扉開口部に設けられ、所定の電装機器として発信機が設けられた外部扉と、
装置前面に形成された所定の扉開口部に設けられ、装置内部にアクセスするときに開放される装置扉と、
を備えた防災装置であって、
発信機は、前記請求項1記載の発信機の取付構造により外部扉の内側に設けられた内部扉に取り付けられ、
前記装置扉の開放により開放された扉開口部から前記発信機の取付構造の前記扉開閉構造にアクセス可能としたことを特徴とする防災装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発信機の取付構造、及び発信機を備えた消火栓装置等の防災装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、高速道路や自動車専用道路等のトンネル内に設置され、火災等の非常時に使用するための防災機器を備えた防災装置が知られている。このような防災装置としては、消火栓装置や消火器箱等がある。例えば、消火栓装置は、開閉自在な消火栓扉を備えた消火栓収納部にノズルを装着したホースやバルブ類等の消火栓機器が収納され、道路に面する前面側から開閉可能な消火器扉を備えた消火器収納部に、例えば2本の消火器が収納され、更に消火器扉に隣接して、消火器扉と同様に前面側から開閉可能な電装扉を備えている。また、電装扉には、前面側に赤色表示灯、発信機、応答ランプ、並びに裏面側に電話ジャック等の電装機器が設けられており、発信機は電装扉の閉鎖状態で前面側から操作可能になっている。
【0003】
ここで、消火器扉と電装扉は、装置前面の各扉開口部に設けられ、通常時、電装扉は、裏面に設けられたねじ穴を備えた取付片に、取付片に相対して筐体側の扉開口部付近に設けられた受け部の通し穴を通したローレットねじ等をねじ込むことで、閉鎖位置で仮止め固定されており、例えば消火器扉は閉鎖位置に仮止め固定された電装扉に対して電装扉に対して扉ハンドルの操作等により開閉可能に閉鎖位置に保持されている。
【0004】
また、発信機は、発信操作のための押釦スイッチを備えており、押釦スイッチの操作部である押釦が電装扉に設けられた所定の開口部を介して前面側から押圧操作できるようにして電装扉の裏面側から取り付けられており、また、電装扉の開口部の押釦位置の前面側には、透明な有機ガラス板等を使用した保護板(セフテクタ)が前面側から着脱自在に保持されている(特許文献1)。
【0005】
車両事故などに伴う火災時には、利用者が発信機の保護板を前面側から強く押し込むと、押釦スイッチの押釦が押し込まれて押釦スイッチがオン操作され、発信機から発信信号が電気室等の防災受信盤に送信されて防災受信盤から火災警報が出力され、これに伴う応答信号が防災受信盤から消火栓装置側に送られて応答ランプが点灯する。
【0006】
ところで、このような従来の発信機にあっては、定期点検等の際に、発信機を操作して正常に動作することを確認している。この発信機の点検作業時に火災時と同じ操作をする場合、点検終了後に保護板を再び開口部に嵌め込んで元の状態に戻す作業が必要になる。特許文献1においては、保護板は前面側からの押圧を受けて電装扉の前面パネルと押釦の間の空間に脱落するようになっており、保護板を通常位置に戻す作業には専用工具を必要として手間がかかる。或いは、保護板が破壊封板の場合には、保護板を新しいものに交換する作業が必要となり、同じように手間がかかる。
【0007】
このため、発信機の点検に手間と時間が掛かり、トンネル設備等においては所定間隔で設置されている多数の発信機を順次点検していく必要があるため、点検作業の効率が悪いことが問題となる。
【0008】
この問題を解決するために、特許文献2にあっては、特許文献2の図1、図2及び図4に示すように、外扉側に保護板を設け、外扉の裏面側に押釦スイッチが取り付けられた内扉を設け、押釦スイッチの押釦が内扉の前面側に位置するように構成している。このようにして、点検時には外扉のみを開放することで保護板を押圧することなく、即ち保護版を通常状態に保持したまま押しボタン操作を可能とすることで、発信機の点検作業を容易にして点検作業の効率を向上させている。
【0009】
また、特許文献2にあっては、図5乃至図7に示すように、通報装置扉(電装扉)の裏面側に内側子扉を設け、内側子扉に発信機の押釦スイッチを取り付けており、内側子扉が装置の設置状態に於ける上下方向を軸として回動し装置の幅方向(設置状態に於ける横方向)に開放するように構成している。このようにして、点検時には、電装扉を開いた状態で内側子扉を開放することで、押釦スイッチの押釦を外部に露出させ、保護板を通常状態に保持したまま押釦操作を可能とすることで、発信機の点検作業を容易にして点検作業の効率を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2011-060580号公報
特開2016-018219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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