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公開番号
2025000548
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-07
出願番号
2024069397
出願日
2024-04-22
発明の名称
建物の換気構造及び換気路設計支援方法
出願人
大成建設株式会社
代理人
個人
主分類
E04B
1/70 20060101AFI20241224BHJP(建築物)
要約
【課題】 季節に関係なく換気効率が高く、かつ低コストであり環境負荷低減に資する、建物の換気構造を提供する。
【解決手段】 一面の外壁面(正面壁面11)に、空調装置(室外機30)を設置するための凹部(設備バルコニー15)を有する建物10において、凹部から一面の外壁面と異なる少なくとも一面である外側の外壁面(側壁面12,13)に形成されている換気部(換気孔12a,13a)に至る換気路(換気ダクト20)を備える建物の換気構造H1とした。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
一面の外壁面に、空調装置を設置するための凹部を有する建物において、
前記凹部から、前記一面の外壁面と異なる一側面を構成する外壁面に形成されている換気部に至る換気路を備えることを特徴とする建物の換気構造。
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【請求項2】
一面の外壁面に、空調装置を設置するための凹部を有する複数階層の建物において、
前記凹部は、2階以上の階に設けられており、
前記凹部の側面から、前記一面の外壁面と異なる一側面を構成する外壁面に形成されている第1換気部に至る上部換気路と、
前記凹部の下面に形成されている下面換気部から、前記一面の外壁面と異なる一側面を構成する外壁面に形成されている第2換気部に至る下部換気路と、を備えることを特徴とする建物の換気構造。
【請求項3】
一面の外壁面に、空調装置を設置するための凹部を有する複数階層の建物において、
2階以上の階に設けられている第1凹部と、前記第1凹部の下階に設けられている第2凹部とを有し、
前記第1凹部の側面から、前記一面の外壁面と異なる一側面を構成する外壁面に形成されている第1換気部に至る上部換気路と、
前記第2凹部の側面から、前記一面の外壁面と異なる一側面を構成する外壁面に形成されている第2換気部に至る下部換気路と、を備えるとともに、
前記第1凹部の下側隅角部近傍に形成されている下側換気部と前記上部換気路を連通する第1導気路と、
前記下側換気部と前記下部換気路を連通する第2導気路と、を備えることを特徴とする建物の換気構造。
【請求項4】
下記の各ステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の建物の換気構造における前記換気路の設置位置及び形態を決定するための換気路設計支援方法。
(1)前記建物の形態データと、気温及び外部風速を含む気象データと、を含む設定条件に基づき流体シミュレーションを行い、
前記建物の前記一面の外壁面及び前記一面の外壁面と異なる一側面を構成する前記外壁面に沿った所定箇所における壁面圧力を算出する壁面圧力算出ステップ。
(2)前記流体シミュレーションにより算出された壁面圧力の分布に基づき、相対的に圧力が低い箇所を選択して、想定換気路を設定する想定換気路設定ステップ。
(3)前記想定換気路に関し、
前記空調装置の発熱量、排気温度及び排気風量を含む空調装置データと、前記想定換気路の形態、流入部条件及び換気部条件を含む想定換気路データと、大気データとに基づき、
前記想定換気路を設けた場合における前記凹部からの排出風量である凹部排出風量及び前記想定換気路からの排出風量である換気路排出風量を算出するとともに、
前記凹部排出風量、前記換気路排出風量及び前記凹部内の温度から算出された前記想定換気路を設けた場合における前記凹部からの排出量と、前記凹部排出風量、前記換気路排出風量及び前記凹部内の温度から算出された前記想定換気路からの排出量との和と、
前記空調装置の総発熱量と、
が平衡状態となるように連成計算することで、前記凹部内の温度を算出する凹部内温度算出ステップ。
(4)算出された前記凹部内の温度が目標温度以下となるか否かを判定する凹部内温度判定ステップ。
(5)前記凹部内温度判定ステップにおいて、前記目標温度を超える場合には、前記想定換気路の設置位置及び形態の少なくとも一方を変更して、前記凹部内温度算出ステップ及び前記凹部内温度判定ステップを繰り返し、前記算出された前記凹部内の温度が目標温度以下となる前記想定換気路を設計換気路として決定する換気路決定ステップ。
【請求項5】
前記換気路決定ステップの後に、
前記算出された前記凹部排出風量と前記換気路排出風量の合計値に対する前記換気路排出風量の割合を算出して、その値が所定の基準値以上であるか否かを判定し、
前記基準値以上である場合には、前記設計換気路を確定する換気路確定ステップ、を含むことを特徴とする請求項4に記載の換気路設計支援方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物に設置される空調装置から発生する排気の換気構造、及び当該換気構造における換気路の設計支援方法に関する。
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【背景技術】
【0002】
高層建物では、眺望等の関係で角部エリアの居室利用が求められる。そのため、空調装置の室外機を設置するための設備バルコニーは、基準階の角部を除いた一面に設けられた凹部において、複数の室外機が集約して設置されることがある。その場合には、設備バルコニーにおける排気を外気に開放されている建物の正面(凹部の前方)のみに排出せざるをえない。
上記構造では、建物内における換気を行うための室外機からの排気(排熱)は、設備バルコニーと外気との温度差のみによって行われる(このような排気は、「煙突効果」と称される)。そのため、建物の正面(凹部の開口部に対向する方向)から強風が吹いている場合には、室外機からの排気が、屋外への拡散が妨げられることにより設備バルコニー内に滞留して熱だまりが発生する。そのため、設備バルコニー内での気温が上昇して排気効率が下がり、室外機の負荷が上がってエネルギーロスが増加するという状況が懸念される。
【0003】
上記設備バルコニーにおける熱だまりの発生によるショートサーキットを解消することを目的として、建物の屋外側に備えられた室外機置場に、通風性を有する目隠し建材が備えられた室外機置場の横側面から吸気と排気とを行う形態で設置される室外機の吸排気構造が存在している。すなわち、従来の室外機の吸排気構造は、室外機置場を、室外機設置部とチャンバー部とに上下に区画し、室外機設置部に設置された室外機の排気部とチャンバー部とを接続手段で接続して、室外機からの排気を、チャンバー部を経由してチャンバー部の横側面から外部に排出する形態に構成されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-3108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来技術では、換気扇を用いて排気を行っている(段落番号[0023])ため、環境に負荷を与える構造となっている。
【0006】
また、冬期に暖房目的で空調装置をする場合には、室外機からの排気が低温となるため、バルコニー下側に滞留してしまい、充分に換気ができない場合がある。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、季節に関係なく換気効率が高く、かつ低コストであり環境負荷低減に資する、建物の換気構造、並びに当該建物の換気構造における換気路の設置位置及び形態を決定するための換気路設計支援方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために用いられる本発明は、一面の外壁面に、空調装置を設置するための凹部を有する建物において、上記凹部から上記一面の外壁面と異なる一側面を構成する外壁面に形成されている換気部(換気用開口部)に至る換気路を備えることを特徴とする建物の換気構造を提供するものである。
【0009】
ここで、換気とは、空調装置の室外機からの排出空気が、バルコニー内から屋外空間へ排出されることを意味し、排熱及び排気等を含んでいる。そのため、換気構造、換気部及び換気路等は、それぞれ、排熱構造及び排気構造、排熱部及び排気部、並びに排熱路及び排気路等を含むことになる(下記換気路設計支援方法でも同様である)。
【0010】
また、建物は、一面の外壁面に、空調装置を設置するための平面視で凹部を有する構造物であり、名称、種類等を問うものではない(下記も同様である)。なお、建物は、平面視で矩形形状等であることが多いが、その形状に制限はなく、正面部に凹部が形成されており、側面部の外壁面に換気路の換気部が設けられている構造であればよい。
(【0011】以降は省略されています)
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