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公開番号
2024170278
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-06
出願番号
2023193243
出願日
2023-11-13
発明の名称
学習装置、学習方法および予測装置
出願人
大成建設株式会社
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
G01W
1/00 20060101AFI20241129BHJP(測定;試験)
要約
【課題】将来における水位のトレンド(上昇・下降)を把握することができる学習装置、学習方法および予測装置を提供する。
【解決手段】学習装置10は、河川の流域の少なくとも一部に積雪が存在している融雪期間中のある第一時点での前記河川の水位と、前記第一時点よりも過去の期間を含む特定期間中における複数の第二時点での気象項目値情報と、前記第一時点よりも未来の複数の第三時点での前記河川の水位と、からなる学習データを取得する学習データ取得部12と、前記学習データをまとめた学習用のデータセットを用いて、学習器を機械学習させる学習処理部13とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
河川の流域の少なくとも一部に積雪が存在している融雪期間中のある第一時点での前記河川の水位と、前記第一時点よりも過去の期間を含む特定期間中における複数の第二時点での気象項目値情報と、前記第一時点よりも未来の複数の第三時点での前記河川の水位と、からなる学習データを取得する学習データ取得部と、
前記学習データをまとめた学習用のデータセットを用いて、学習器を機械学習させる学習処理部と、を備え、
前記学習処理部は、前記第一時点での前記河川の水位、および、複数の前記第二時点での気象項目値情報を入力することによって、複数の前記第三時点での前記河川の水位を出力するように前記学習器を学習させる、
ことを特徴とする学習装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記学習データ取得部は、時間単位の平均気温、時間単位の積算降水量、時間単位の平均風速、時間単位の積雪深、および、時間単位の日照時間の少なくとも一つの前記気象項目値情報を含む学習データを取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の学習装置。
【請求項3】
気象項目の強度分布を色の変化で示した気象分布画像から、前記流域内の強度分布が反映された代表点に関する代表点情報および前記気象項目値情報を算出する画像処理部をさらに備え、
前記学習データ取得部は、前記第二時点での前記気象分布画像から算出した前記代表点情報および前記気象項目値情報を有する学習データを取得する、
ことを特徴とする請求項1に記載の学習装置。
【請求項4】
前記画像処理部は、
前記第二時点での前記気象分布画像を構成する各ピクセルのRGB値を輝度値に変換し、前記輝度値を重さに見立てた場合における前記流域の重心を前記代表点として算出し、当該重心の位置および予め決められた基準点から当該重心までの距離を前記代表点情報として求め、
前記気象分布画像を構成する各ピクセルの前記輝度値から算出した統計値を前記気象項目値情報として求める、
ことを特徴とする請求項3に記載の学習装置。
【請求項5】
前記気象項目値情報は、前記第二時点での流域内における複数地点のAMeDAS観測値である、ことを特徴とする請求項1に記載の学習装置。
【請求項6】
前記学習処理部は、前記気象項目値情報に対して気象項目に応じた重み付けを行い、重み付け後の当該気象項目値情報を用いて学習させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の学習装置。
【請求項7】
前記データセットは、出水期間に基づいて間引きされたものである、ことを特徴とする請求項1に記載の学習装置。
【請求項8】
河川の流域の少なくとも一部に積雪が存在している融雪期間中のある第一時点での前記河川の水位と、前記第一時点よりも過去の期間を含む特定期間中における複数の第二時点での気象項目値情報と、前記第一時点よりも未来の複数の第三時点での前記河川の水位と、からなる学習データを取得する学習データ取得工程と、
前記学習データをまとめた学習用のデータセットを用いて、学習器を機械学習させる学習処理工程と、を有し、
前記学習処理工程では、前記第一時点での前記河川の水位、および、複数の前記第二時点での気象項目値情報を入力することによって、複数の前記第三時点での前記河川の水位を出力するように前記学習器を学習させる、
ことを特徴とする学習方法。
【請求項9】
請求項8に記載の学習方法によって学習した学習済みの学習器を備え、融雪期間中のある第四時点での前記河川の水位、および、前記第四時点よりも過去の期間を含む特定期間中における複数の第五時点での気象項目値情報を入力することによって、前記第四時点よりも未来の複数の第六時点での前記河川の水位を予測する、
ことを特徴とする予測装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習装置、学習方法および予測装置に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化の影響により豪雨災害が増加しており、河川では外水、内水氾濫に依る被害が増えている。河川工事においても、水位の上昇により作業員や建設資機材(重機や資材)への被害(流出、沈没など)が発生する可能性がある。そのため、河川工事において事前に水位を予測し工事関係者に周知することは、作業員や建設資機材(重機や資材)を守る上で重要である。
従来から、河川工事現場に対して出水警報システムを適用することが行われている。従来の出水警報システムの構成例を図49に示す。図49に示す出水警報システムでは、気象庁から雨に関する情報を取得し、また、国土交通省から河川に関する情報を取得し、これらの情報を解析することによって河川の水位を予測する。予測した河川の水位や予測に基づく警報は、インターネットや携帯メールなどを介して工事地点にいる工事関係者に通知される。従来の出水警報システムでは、水理公式に基づいた物理モデル(水位予測モデル)により河川水位を予測しており、例えば「数値モデル」、「回帰モデル」、「累積雨量モデル」、「保存則モデル」などの物理モデルが利用される(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
「数値モデル」は、予測地点より上流の水位や降雨分布、土地利用、標高を入力値として分布型流出解析により工事地点の水位を求める物理モデルである。「回帰モデル」は、予測地点より上流の観測所水位と予測地点の水位の回帰式を求め、回帰式から予測地点の水位を予測する物理モデルである。「累積雨量モデル」は、予測地点より上流の流域内における雨量と予測地点の水位の関係から出水の有無を判断する物理モデルである。「保存則モデル」は、予測地点より上流の流域内における雨量と予測地点の水位の関係から予測地点の水位を予測する物理モデルである。
また、融雪による河川の水位予測に関して、特許文献3に記載された技術が存在する。特許文献3に記載された技術は、例えば、「0:00~23:00」の気象分布画像と最大水位を用いて、翌日の最大水位を予測する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-045290号公報
特開2008-015916号公報
特開2023-067705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
河川工事では、数時間先(例えば、24時間先)までの水位のトレンド(上昇・下降)を把握することが安全管理や工程管理において重要な場合がある。しかしながら、特許文献3に記載された技術は、日最大水位(1日1点)を予測するため、数時間先までの水位のトレンドを把握することが難しかった。
このような観点から、本発明は、将来における水位のトレンド(上昇・下降)を把握することができる学習装置、学習方法および予測装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る学習装置は、学習データ取得部と、学習処理部とを備える。
前記学習データ取得部は、河川の流域の少なくとも一部に積雪が存在している融雪期間中のある第一時点での前記河川の水位と、前記第一時点よりも過去の期間を含む特定期間中における複数の第二時点での気象項目値情報と、前記第一時点よりも未来の複数の第三時点での前記河川の水位と、からなる学習データを取得する。
前記学習処理部は、前記学習データをまとめた学習用のデータセットを用いて、学習器を機械学習させる。前記学習処理部は、前記第一時点での前記河川の水位、および、複数の前記第二時点での気象項目値情報を入力することによって、複数の前記第三時点での前記河川の水位を出力するように前記学習器を学習させる。
【0007】
前記学習データ取得部は、例えば、時間単位の平均気温、時間単位の積算降水量、時間単位の平均風速、時間単位の積雪深、および、時間単位の日照時間の少なくとも一つの前記気象項目値情報を含む学習データを取得する。
本発明に係る学習装置によって学習した学習済みの学習器を用いることで、将来における水位のトレンド(上昇・下降)を予測することができる。そのため、退避・復旧のタイミングを判断することが可能であり、河川工事の安全管理や工程管理において有用である。
【0008】
気象項目の強度分布を色の変化で示した気象分布画像から、前記流域内の強度分布が反映された代表点に関する代表点情報および前記気象項目値情報を算出する画像処理部をさらに備えてもよい。その場合、前記学習データ取得部は、前記第二時点での前記気象分布画像から算出した前記代表点情報および前記気象項目値情報を有する学習データを取得する。
前記画像処理部は、例えば、前記第二時点での前記気象分布画像を構成する各ピクセルのRGB値を輝度値に変換し、前記輝度値を重さに見立てた場合における前記流域の重心を前記代表点として算出する。そして、当該重心の位置および予め決められた基準点から当該重心までの距離を前記代表点情報として求める。また、前記気象分布画像を構成する各ピクセルの前記輝度値から算出した統計値を前記気象項目値情報として求める。
【0009】
気象庁が公表する気象分布画像は、日本全域をカバーしており、また入手が容易である(例えば気象庁などから購入可能)。そのため、気象分布画像を用いれば、日本全域の任意の地点における水位を容易に予測することができる。
また、気象分布画像そのものを用いて学習を行わずに、代表点情報を用いて学習を行うことで、気象分布画像の全データ(全ピクセル値)を入力する場合に比べて計算負荷を軽減できる。
【0010】
前記気象項目値情報は、前記第二時点での流域内における複数地点のAMeDAS観測値であってもよい。このようにすると、気象分布画像が入手できない場合でも、水位の予測が可能である。そのため、水位のトレンド(上昇・下降)を把握することが可能である。
前記学習処理部は、前記気象項目値情報に対して気象項目に応じた重み付けを行い、重み付け後の当該気象項目値情報を用いて学習させてもよい。このようにすると、気象項目が水位の予測結果に及ぼす寄与度が学習データに反映されるので、さらに精度の良い予測を実現可能である。
前記データセットは、出水期間に基づいて間引きされたものであってもよい。このようにすると、融雪期間中の全データを入力する場合に比べて計算負荷を軽減できる。
(【0011】以降は省略されています)
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