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公開番号2024178495
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-25
出願番号2023096644
出願日2023-06-13
発明の名称フッ素吸着剤、浄化体の製造方法、及び汚染地下水の拡散抑制方法
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類B01J 20/12 20060101AFI20241218BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】特に吸着開始直後のフッ素溶出量を低減可能なフッ素吸着剤を提供する。
【解決手段】吸着剤10は、層状複水酸化物成分により構成される第1吸着剤11と、第1吸着剤11に由来するフッ素を吸着する第2吸着剤12とを含む。第2吸着剤12は、赤玉土を含む。第2吸着剤12は、赤玉土である。第1吸着剤11及び第2吸着剤12の合計100質量部において、第2吸着剤12の含有量は50質量部以上80量部以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
層状複水酸化物成分により構成される第1吸着剤と、前記第1吸着剤に由来するフッ素を吸着する第2吸着剤とを含む
ことを特徴とするフッ素吸着剤。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記第2吸着剤は、赤玉土を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のフッ素吸着剤。
【請求項3】
前記第2吸着剤は粉状を呈する
ことを特徴とする請求項1に記載のフッ素吸着剤。
【請求項4】
前記第1吸着剤及び前記第2吸着剤の合計100質量部において、前記第2吸着剤の含有量は50質量部以上80量部以下である
ことを特徴とする請求項1に記載のフッ素吸着剤。
【請求項5】
フッ素吸着剤と、基材とを混合して混合物を得る混合工程と、
前記混合物を用いて、処理対象物中のフッ素の吸着により前記処理対象物を浄化する浄化体を製造する製造工程とを含み、
前記フッ素吸着剤は、層状複水酸化物成分により構成される第1吸着剤と、前記第1吸着剤に由来するフッ素を吸着する第2吸着剤とを含む
ことを特徴とする浄化体の製造方法。
【請求項6】
フッ素吸着剤と基材とを含んで構成される透水性の地下水浄化体によって遮蔽される領域から前記領域外に、フッ素を含む汚染地下水が拡散することを抑制する汚染地下水の拡散抑制方法であって、
前記フッ素吸着剤は、層状複水酸化物成分により構成される第1吸着剤と、前記第1吸着剤に由来するフッ素を吸着する第2吸着剤とを含む
ことを特徴とする汚染地下水の拡散抑制方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、フッ素吸着剤、浄化体の製造方法、及び汚染地下水の拡散抑制方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
フッ素で汚染された地下水(汚染地下水)を揚水して水処理設備を使用し、工場排水として処理する場合には排水基準が適用される。フッ素濃度の排水基準は8mg/L以下である。フッ素濃度を8mg/L以下にする場合、例えば水酸化カルシウム、硫酸アルミニウム等の薬剤を排水に多段で変化することで、達成できる。
【0003】
一方で、幾つかの理由により、上記排水基準よりも厳しい基準値が設置され得る。具体的には例えば、地下水の浄化体(透過性の地下水浄化壁、地下水浄化杭等)により揚水せずに地中で吸着除去する場合、揚水後の排水処理でも条例等による上乗せがある場合、地域協定等が存在する場合、地下水環境基準値又は水質環境基準値である0.8mg/L以下の処理性能が要求され得る。0.8mg/L以下に低減する場合、例えば、層状複水酸化物(合成又は天然のハイドロタルサイト等)等を使用できる。
【0004】
特許文献1には「酸化マグネシウムと塩化アルミニウムを原料とし、原料中の結晶水を除いた固形分の質量の和を1としたときに、水の質量と原料中の結晶水の質量の和が1以下になるように調整した水を加えて混合した後に、養生することで、微細なハイドロタルサイトを含む優れた吸着性能を有する吸着剤を得る。また、鉄粉、磁鉄鉱粉末を混合して、磁性を有する粒状の吸着剤を得る。」ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-136703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
フッ素の電気陰性度は極めて大きいため、フッ素は他元素との間で容易に反応する。このため、陰イオン交換作用を有する層状複水酸化物には、天然の層状複水酸化物の生成過程、合成の層状複水酸化物の製造過程の何れにおいても、フッ化物イオン等の形態を有するフッ素が容易に取り込まれ易い。このため、特許文献1に記載のフッ素吸着剤によるフッ素吸着を行う場合、フッ素吸着剤に通水を開始した直後(吸着開始直後)に、層状複水酸化物由来のフッ素が溶出し得る。この結果、特に吸着開始直後のフッ素溶出量が環境基準を超える可能性があり、吸着剤を用いた水処理性能に未達成期間が生じ得る。
本開示が解決しようとする課題は、特に吸着開始直後のフッ素溶出量を低減可能なフッ素吸着剤、浄化体の製造方法、及び、汚染地下水の拡散抑制方法の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のフッ素吸着剤は、層状複水酸化物成分により構成される第1吸着剤と、前記第1吸着剤に由来するフッ素を吸着する第2吸着剤とを含む。その他の解決手段は発明を実施するための形態において後記する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、特に吸着開始直後のフッ素溶出量を低減可能なフッ素吸着剤、浄化体の製造方法、及び、汚染地下水の拡散抑制方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示のフッ素吸着剤の模式図である。
従来のフッ素吸着剤を使用したカラム試験の結果を示すグラフである。
本開示のフッ素吸着剤を使用した地下水浄化体の設置形態を説明する図である。
本開示のフッ素吸着剤を使用した地下水浄化体の地中での設置形態を説明する図である。
別の実施形態に係る地下水浄化体の地中での設置形態を説明する図である。
本開示の地下水浄化体の製造方法を示すフローチャートである。
第1層状複水酸化物と赤玉土とを併用した場合の、赤玉土の配合比率毎のフッ素溶出量を示すグラフである。
第2層状複水酸化物と赤玉土とを併用した場合の、赤玉土の配合比率毎のフッ素溶出量を示すグラフである。
第1層状複水酸化物と鹿沼土とを併用した場合の、赤玉土の配合比率毎のフッ素溶出量を示すグラフである。
建屋での粉塵濃度の経時変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら本開示を実施するための形態(実施形態と称する)を説明する。以下の一の実施形態の説明の中で、適宜、一の実施形態に適用可能な別の実施形態の説明も行う。本開示は以下の一の実施形態に限られず、異なる実施形態同士を組み合わせたり、本開示の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形したりできる。また、同じ部材については同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略する。更に、同じ機能を有するものは同じ名称を付すものとする。図示の内容は、あくまで模式的なものであり、図示の都合上、本開示の効果を著しく損なわない範囲で実際の構成から変更したり、図面間で一部の部材の図示を省略したり変形したりすることがある。また、同じ実施形態で、必ずしも全ての構成を備える必要はない。
(【0011】以降は省略されています)

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