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公開番号2024177823
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2023096170
出願日2023-06-12
発明の名称多孔質ゼオライト成形体
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類B01J 29/40 20060101AFI20241217BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】 石油化学触媒、排ガス浄化触媒、吸着剤、分子篩として有用性が期待され、特に脂肪族炭化水素の芳香族化反応に対して、高活性で長寿命であることのみならず、低コーク量となる芳香族化反応用触媒としての有用性が期待される新規な多孔質ゼオライト成形体を提供する。
【解決手段】 少なくともゼオライト及びバインダーを含む多孔質成形体であって、(1)水銀圧入法による細孔直径-細孔容積の関係において、直径0.011~0.09μmの範囲にある細孔の細孔容積が0.04~0.8cc/gである多孔質ゼオライト成形体。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともゼオライト及びバインダーを含む多孔質成形体であって、(1)水銀圧入法による細孔直径-細孔容積の関係において、直径0.011~0.09μmの範囲にある細孔の細孔容積が0.04~0.8cc/gであることを特徴とする多孔質ゼオライト成形体。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
さらに(ii)水銀圧入法による細孔直径-細孔容積の関係において、直径0.09μm~200μmの範囲にある細孔の細孔容積が0.1~0.8cc/gであることを特徴とする請求項1に記載の多孔質ゼオライト成形体。
【請求項3】
ゼオライトとバインダーとの配合割合が、ゼオライト100重量部に対しバインダー5~100重量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質ゼオライト成形体。
【請求項4】
ゼオライトが、平均粒子径1~25μmの粒状ゼオライトであり、バインダーが平均粒子径10~100nmの粒状バインダーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質ゼオライト成形体。
【請求項5】
円柱、円筒、多角柱及び多角筒より選択される少なくとも1つの形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質ゼオライト成形体。
【請求項6】
ゼオライトが、10員環細孔ゼオライトであり、バインダーが、シリカであることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔質ゼオライト成形体。
【請求項7】
さらに、金属種を含むことを特徴とする請求項1に記載の多孔質ゼオライト成形体。
【請求項8】
金属種が、亜鉛種であることを特徴とする請求項7に記載の多孔質ゼオライト成形体。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の多孔質ゼオライト成形体を含むことを特徴とする芳香族化反応用触媒。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくともゼオライト及びバインダーを含む多孔質ゼオライト成形体に関するものであり、石油化学触媒、排ガス浄化触媒、吸着剤、分子篩として有用性が期待され、特に脂肪族炭化水素の芳香族化反応に対して優れた性能、安定性を発揮する芳香族化反応用触媒としての有用性が期待される特定の細孔が特定の細孔容積を有する新規な多孔質ゼオライト成形体に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ゼオライトは、石油化学触媒(例えば、特許文献1,2参照。)、内燃機関等の排ガス浄化触媒(例えば、特許文献3,4参照。)、吸着剤(例えば、特許文献5,6参照。)等の用途として工業的に幅広く用いられる。そして、工業的使用の際には、バインダー(例えば、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、粘土鉱物など)を混合し、所定の形状に成形され、高温焼成により焼結を行うことでゼオライトとバインダーとを複合化したゼオライト成形体として用いられており、その際にはバインダーもゼオライト成形体の性能に影響を与える因子として、適切な種類、量等の選択・検討が行われてきた。
【0003】
また、ゼオライト、ゼオライト成形体、ゼオライト複合体における細孔は、基質の拡散、脱着、放出等に大きな影響を与えるものであり、特にメソ細孔は、基質の拡散に重要な役割を果たす細孔である。そして、均一なメソ細孔はその効果が顕著であることから、均一なメソ細孔を有するゼオライト(例えば、特許文献7参照。)が提案されている。また、高い性能を発揮する吸着剤や触媒などの利用として、成形体のマクロ細孔のサイズ等に関する検討(例えば、特許文献8参照。)が報告されている。
【0004】
さらに、ゼオライトの触媒としての使用においては、製品の生産効率の観点から高活性で長寿命であることが期待される他にも、燃焼再生工程の時間の短縮や燃焼時のゼオライトの脱アルミニウム抑制の観点から、反応によって成形体に堆積するコーク量が少ないことが期待されている。
【0005】
なお、石油化学触媒、排ガス浄化触媒等の触媒技術は、未利用分の有効利用・浄化を高めるものであり、包摂的で持続可能な産業の推進化に寄与するものであり、近年叫ばれているSDGs等持続可能な社会に必要なテクノロジーの1つとして期待されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3580518号
特許第3950437号
特許第2931332号
特許第3311370号
特許第6147499号
特許第6183580号
特開2017-119267公報
特開2009-242163公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、現状では、ゼオライト成形体を触媒として使用した際に活性や寿命のみならず、コーク量に大きな影響を与える細孔の細孔直径の範囲や望ましい細孔容積に関する検討・報告は限られたものであり、その性能としても課題を有するものであった。
【0008】
そこで、本発明は、石油化学触媒、排ガス浄化触媒、吸着剤、分子篩、特に芳香族化反応用触媒として期待される特定の細孔が特定の細孔容積を有する新規な多孔質ゼオライト成形体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、特定の直径範囲における細孔が特定の細孔容積を有する新規な多孔質ゼオライト成形体が、芳香族化反応用触媒とした際に優れた性能・安定性を発現することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、少なくともゼオライト及びバインダーを含む多孔質成形体であって、(1)水銀圧入法による細孔直径-細孔容積の関係において、直径0.011~0.09μmの範囲にある細孔の細孔容積が0.04~0.8cc/gであることを特徴とする多孔質ゼオライト成形体に関するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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