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公開番号2025096401
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2025062861,2020203642
出願日2025-04-07,2020-12-08
発明の名称耐衝撃性に優れる焼結体
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C04B 35/488 20060101AFI20250619BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】
焼結体の破壊抵抗を超える衝撃に対し、脆性破壊の発生に先立ち、塑性変形による衝撃吸収を発生させることによって、耐衝撃性が改善された焼結体及びその製造方法の少なくともいずれかを提供する。
【解決手段】
安定化剤を含有するジルコニア、及び、顔料を含み、なおかつ、衝撃力が印加された場合に衝撃痕が形成される領域を有することを特徴とする焼結体。
【選択図】 図7
特許請求の範囲【請求項1】
イットリア、カルシア、マグネシア及びセリアの群から選ばれる2以上の安定化剤を含有するジルコニア、アルミナ、及び、顔料を0質量%を超え3質量%未満含み、なおかつ、衝撃力が印加された場合に衝撃痕が形成される領域を有することを特徴とする焼結体。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記衝撃痕が、凹部である請求項1に記載の焼結体。
【請求項3】
安定化剤含有量が3mol%以上10mol%以下である、請求項1又は2に記載の焼結体。
【請求項4】
前記安定化剤が、イットリア及びセリアである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項5】
イットリウム(Y)に対する、イットリウム以外の安定化元素の比(モル比)が1.2以上5.0以下である請求項4に記載の焼結体。
【請求項6】
イットリア含有量が、1.5mol%未満である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項7】
セリア含有量が、2mol%以上7.5mol%以下である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項8】
前記顔料が、ペロブスカイト構造又はスピネル構造を有する金属酸化物である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項9】
前記顔料が、ペロブスカイト構造又はスピネル構造を有するマンガン酸化物である請求項1乃至8のいずれか一項に記載の焼結体。
【請求項10】
前記顔料の含有量が0.001質量%以上である請求項1乃至9のいずれか一項に記載の焼結体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、耐衝撃性に優れる焼結体に関し、特に、耐衝撃性に優れ、主としてジルコニアからなる焼結体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
金属材料と比べ、セラミックスは、機械的特性及び化学的安定性が高い一方、脆い材料である。そのため、落下など、室温下での動的な衝撃が印可された場合、ジルコニアセラミックス等の焼結体は、亀裂が発生及び進展することによる破壊、いわゆる脆性破壊が生じやすい。このような脆性破壊による破壊を防ぐため、破壊靭性の向上が検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、4mol%イットリア含有ジルコニアにSrAl
12

19
を分散させることにより、破壊靭性が改善することが報告されている。また、特許文献2には、ジルコニアに立方晶Sr

NbO

を分散させることで、破壊靭性を向上させ、落下耐性が改善されることが報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-037746号公報
特表2019-501855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1及び2における耐衝撃性の向上は、破壊靭性の向上により得られる破壊抵抗の改善結果であった。いずれの焼結体も破壊抵抗を超える衝撃に対しては、最初に亀裂の発生等の脆性破壊が生じ、それが進行することによって破壊が生じる。このように、いずれの焼結体における破壊機構も、脆性破壊のみによって生じていた。
【0006】
これに対し、本開示では、焼結体の破壊抵抗を超える衝撃に対し、脆性破壊の発生に先立ち、塑性変形による衝撃吸収を発生させることによって、耐衝撃性が改善された焼結体及びその製造方法の少なくともいずれかを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、セラミックスの耐衝撃性の向上について検討した。その結果、破壊靭性の向上とは異なる機構による耐衝撃性の改善が得られることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は特許請求の範囲に記載の発明の通りであり、また、本開示の要旨は以下の通りである。
[1] 安定化剤を含有するジルコニア、及び、顔料を含み、なおかつ、衝撃力が印加された場合に衝撃痕が形成される領域を有することを特徴とする焼結体。
[2] 前記衝撃痕が、凹部である上記[1]に記載の焼結体。
[3] 安定化剤含有量が3mol%以上10mol%以下である、上記[1]又は[2]に記載の焼結体。
[4] 前記安定化剤が、イットリア、カルシア、マグネシア及びセリアの群から選ばれる2以上である、上記[1]乃至[3]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[5] 前記安定化剤が、イットリア及びセリアである、上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[6] イットリア含有量が、1.5mol%未満である、上記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[7] セリア含有量が、2mol%以上7.5mol%以下である、上記[1]乃至[6]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[8] 前記顔料が、ペロブスカイト構造又はスピネル構造を有する金属酸化物である上記[1]乃至[7]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[9] 前記顔料が、ペロブスカイト構造又はスピネル構造を有するマンガン酸化物である上記[1]乃至[8]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[10] 前記顔料の含有量が0.001質量%以上である上記[1]乃至[9]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[11] アルミナを含む、上記[1]乃至[10]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[12] ビッカース硬さが12GPa以下である上記[1]乃至[11]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[13] 上記[1]乃至[12]のいずれかひとつに記載の焼結体を含む部材。
【発明の効果】
【0009】
本開示により、焼結体の破壊抵抗を超える衝撃に対し、脆性破壊の発生に先立ち、塑性変形による衝撃吸収を発生させることによって、耐衝撃性が改善された焼結体及びその製造方法の少なくともいずれかを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
デュポン式落球試験機を使用した落球試験の様子を示す模式図
落球試験後の撃芯部(凹部の形成)の一例を示す模式図
落球試験後の高硬度焼結体の撃芯部付近の一例を示す模式図
落球試験における測定試料の配置の一例を示す模式図
衝撃痕の深さの測定方法を示す模式図
落球試験により破壊の態様の一例を示す模式図 (a)破壊が生じた状態、(b)破壊が生じていない状態
落下試験後の実施例1の焼結体の外観(倍率:20倍)
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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