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公開番号
2025118961
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2025084139,2024003902
出願日
2025-05-20,2022-11-24
発明の名称
粉末及びその製造方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C01G
25/00 20060101AFI20250805BHJP(無機化学)
要約
【課題】
常圧焼結であっても、高い透光性を有する焼結体が得られ、なおかつ、工業的な製造に適したジルコニアの粉末、その製造方法、これを用いた仮焼体の製造方法、及び、これを用いた焼結体の製造方法、の少なくともいずれかを提供する。
【解決手段】
2mol%以上8mol%以下の安定化元素及び50ppm以下のチタン(Ti)を含み、なおかつ、活性化エネルギーが225kJ/mol以上300kJ/mol以下である、ジルコニアの粉末。このような粉末は、ジルコニウム源及び安定化元素源を含む原料溶液のpHを3.5以上5.5以下とする工程、該原料溶液を加熱しジルコニアゾル溶液を得る工程、該ジルコニア溶液とアルカリ溶液を混合して共沈物を得る工程、及び、該共沈物を熱処理する工程、を有する製造方法により得られることが好ましい。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
2mol%以上8mol%以下の安定化元素、50ppm以下のチタン(Ti)、及び、700ppb以下のアクチノイド元素を含む、ジルコニアの仮焼体。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記アクチノイド元素がアクチニウム(Ac)、トリウム(Th)及びプロトアクチニウム(Pa)の群から選ばれる1以上である、請求項1に記載のジルコニアの仮焼体。
【請求項3】
2mol%以上8mol%以下の安定化元素及び50ppm以下のチタン(Ti)を含み、なおかつ、活性化エネルギーが225kJ/mol以上300kJ/mol以下、塩素含有量が100ppm以上500ppm以下、BET比表面積が6m
2
/g以上、15m
2
/g以下である、ジルコニアの粉末を含む成形体を仮焼する工程、を有する請求項1又は2に記載のジルコニアの仮焼体の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載のジルコニアの仮焼体を焼結する工程を有する、ジルコニアの焼結体の製造方法。
【請求項5】
前記ジルコニアの焼結体が、試料厚さ1mm、JIS K 7361-1に準じて測定される全光線透過率38.5%以上である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記ジルコニアの焼結体が、曲げ強度が634MPa以上である、請求項4又は5に記載の製造方法。
【請求項7】
前記ジルコニアの焼結体が、140℃の熱水中に24時間浸漬させた後の劣化層の厚みが17μm以下である、請求項4又は5に記載の製造方法。
【請求項8】
2mol%以上8mol%以下の安定化元素、50ppm以下のチタン(Ti)、及び、700ppb以下のアクチノイド元素を含み、試料厚さ1mm、JIS K 7361-1に準じて測定される全光線透過率38.5%以上であり、曲げ強度が634MPa以上であり、なおかつ、140℃の熱水中に24時間浸漬させた後の劣化層の厚みが17μm以下である、ジルコニアの焼結体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ジルコニアをマトリックスとする粉末、その製造方法、並びに、これを使用する仮焼体及び焼結体に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ジルコニア(酸化ジルコニウム;ZrO
2
)の焼結体は、粉砕用途、光学用途、装飾用途、歯科用途など、幅広い用途で使用されている。ジルコニアは、機械的特性に加え透け感(いわゆる透光感)を有するため、歯科用途や装飾用途へ適用の検討が広くなされている。さらに、これらの用途に適した製造方法や原料粉末について検討がなされている。
【0003】
例えば、熱間静水圧プレス処理(HIP処理)を用いて焼結することにより、市販のジルコニアの粉末から、高い全光線透過率を有する焼結体が得られることが開示されている(特許文献1)。これに対し、常圧焼結における相対密度70%から90%に至る焼結収縮速度が制御された粉末により、常圧焼結であっても全光線透過率の高い焼結体が得られることが開示されている(特許文献2)。さらに、一次粒子径が30nm未満のナノジルコニア粒子を使用することで、常圧焼結により比較的高い光透過率を有する焼結体が得られることが開示されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2008/013099号
特開2010-150064号公報
特開2016-060687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、透光性を付与するためのHIP処理が必要であるため、安価な粉末を使用できるものの、透光性を有する焼結体の製造方法としては製造コストが高くなりやすい。また、特許文献2の粉末は常圧焼結で高い透光性を有する焼結体が得られるが、このような粉末を工業的に安定して製造するためには精緻な製造条件の制御が必要となる。また、特許文献3のナノジルコニアは、超臨界乾燥という特殊な製造設備を使用するため製造コストが高く、工業的製造の観点からは適してない。
【0006】
本開示は、常圧焼結であっても、高い透光性を有する焼結体が得られ、なおかつ、工業的な製造に適したジルコニアの粉末、その製造方法、これを用いた仮焼体の製造方法、及び、これを用いた焼結体の製造方法、の少なくともいずれかを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示では、透光性を有するジルコニアの焼結体の原料粉末として適した工業的なジルコニアの粉末及びその製造方法について検討した。その結果、粉末の状態、特に組成とエネルギー状態に着目することで、常圧焼結であっても、より高い透光性を有する焼結体が得られる粉末を見出した。これと同時に、製造工程の一部を改良することで、特殊な製造設備や精緻な製造条件の制御を要することなく、このような粉末が得られることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は特許請求の範囲の記載の通りであり、また、本開示の要旨は以下の通りである。
[1] 2mol%以上8mol%以下の安定化元素及び50ppm以下のチタン(Ti)を含み、なおかつ、活性化エネルギーが225kJ/mol以上300kJ/mol以下である、ジルコニアの粉末。
[2] 前記安定化元素が、イットリウム、カルシウム及びマグネシウムの群から選ばれる1以上である、上記[1]に記載の粉末。
[3] 塩素を含む、上記[1]又は[2]に記載の粉末。
[4] 塩素含有量が100ppm以上500ppm以下である、上記[3]に記載の粉末。
[5] BET比表面積が6m
2
/g以上、15m
2
/g以下、である上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の粉末。
[6] 一次粒子径が80nm以上、150nm以下、である上記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載の粉末。
[7] アクチノイド元素を含む、上記[1]乃至[6]のいずれかひとつに記載の粉末。
[8] ジルコニウム源及び安定化元素源を含む原料溶液のpHを3.5以上5.5以下とする工程、該原料溶液を加熱しジルコニアゾル溶液を得る工程、該ジルコニア溶液とアルカリ溶液を混合して共沈物を得る工程、及び、該共沈物を熱処理する工程、を有することを特徴とする、上記[1]乃至[7]のいずれかひとつに記載のジルコニアの粉末の製造方法。
[9] 前記原料溶液が、塩化アンモニウムを含む上記[8]に記載の製造方法。
[10] 上記[1]乃至[7]のいずれかひとつに記載の粉末を使用する仮焼体の製造方法。
[11] 上記[1]乃至[7]のいずれかひとつに記載の粉末を使用する焼結体の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示により、常圧焼結であっても、高い透光性を有する焼結体が得られ、なおかつ、工業的な製造に適したジルコニアの粉末、その製造方法、これを用いた仮焼体の製造方法、及び、これを用いた焼結体の製造方法、の少なくともいずれかを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の粉末について実施形態の一例を示して説明する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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