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公開番号2025094211
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2025049993,2024563542
出願日2025-03-25,2024-08-21
発明の名称酸素発生電極触媒を含む電極
出願人東ソー株式会社,国立研究開発法人理化学研究所
代理人弁理士法人T.S.パートナーズ,個人,個人,個人
主分類C25B 11/091 20210101AFI20250617BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】従来のマンガン系酸化物を酸素発生電極触媒とする電極と比べ、高い酸素発生電極触媒活性を示す電極を提供する。
【解決手段】マンガン酸化物及びイリジウム-マンガン酸化物の少なくともいずれかを含む酸素発生電極触媒と、厚みが50μm以上500μm未満である導電性基材と、を含む電極とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
イリジウム-マンガン酸化物を含む酸素発生電極触媒と、厚みが50μm以上500μm未満である導電性基材と、を含む電極。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
前記酸素発生電極触媒の含有量が、前記電極の幾何面積あたり、0.5mg/cm

以上11.0mg/cm

以下である、請求項1に記載の電極。
【請求項3】
マンガンに対するイリジウムのモル比が、0.001以上0.100以下である請求項1又は2に記載の電極。
【請求項4】
前記導電性基材が、チタンを含む、請求項1又は2に記載の電極。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、マンガン酸化物及びイリジウム-マンガン酸化物の少なくともいずれかを含む酸素発生電極触媒を含む電極に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
化石燃料の枯渇問題や環境汚染問題から、クリーンなエネルギーとしての水素の利用とその製造手法に注目が集まっている。高純度の水素ガスを製造する有効な手段のひとつとして、水電解法がある。
水電解法において、イリジウム系触媒は非常に高活性な酸素発生電極触媒として広く知られている(例えば、非特許文献1)。しかしながら、イリジウムは他の貴金属と比べても埋蔵量が極めて少なく、将来的に水電解技術が普及しても十分な触媒量を賄いきれない。
【0003】
そのような背景のもと、本発明者らは、従来のイリジウムの使用量が低減された酸素発生電極触媒として、マンガン酸化物(特許文献1)、及びマンガン酸化物に少量のイリジウムを導入したイリジウム-マンガン酸化物(特許文献2)を報告している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2019/117199
国際公開2022/264960
【非特許文献】
【0005】
F.Birol,World Energy Outlook 2016,International Energy Agency (IEA),Paris,2016.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のマンガン酸化物、及び特許文献2のイリジウム-マンガン酸化物は高い酸素発生電極触媒活性を有するものの、近年の水電解のより高効率化の旺盛な需要に対応するため、更なる性能改善が求められている。
本開示は、マンガン酸化物及びイリジウム-マンガン酸化物(以下、「マンガン系酸化物」ともいう。)を酸素発生電極触媒とする従来の電極と比べ、高い酸素発生電極触媒活性を示す電極、これを用いた水電解法、及び当該電極を用いた水素の製造方法の少なくともいずれかを提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
特許文献1及び2のような、従来のマンガン系酸化物を酸素発生電極触媒とする電極の検討は、それらの電極を構成する導電性基材の構造については、注目されていなかった。本開示では、酸素発生電極を構成する導電性基材の構造と、触媒との関係について着目した。その結果、マンガン系酸化物を酸素発生電極触媒とする電極においては、導電性基材の厚みを制御することで、酸素発生を伴う電解反応の陽極として、マンガン系酸化物を酸素発生電極触媒とする従来の電極と比べ著しく高い酸素発生電極触媒活性を示すことを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は特許請求の範囲のとおりであり、また、その要旨は以下のとおりである。
[1] マンガン酸化物及びイリジウム-マンガン酸化物の少なくともいずれかを含む酸素発生電極触媒と、厚みが50μm以上500μm未満である導電性基材と、を含む電極。
[2] 前記酸素発生電極触媒の含有量が、前記電極の幾何面積あたり、0.1mg/cm

以上12.0mg/cm

以下である、前記[1]に記載の電極。
[3] 前記酸素発生電極触媒がイリジウム-マンガン酸化物である、前記[1]又は[2]に記載の電極。
[4] イリジウム含有量が、前記電極の幾何面積あたり、0.01mg/cm

以上1.0mg/cm

以下である、前記[3]に記載の電極。
[5] マンガンに対するイリジウムのモル比が、0.001以上0.100以下である、前記[3]又は[4]に記載の電極。
[6] 前記導電性基材が、チタンを含む、前記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載の電極。
[7] 前記[1]乃至[6]のいずれかひとつに記載の電極を備える水電解装置。
[8] 前記[1]乃至[6]のいずれかひとつに記載の電極を使用して水電解する水素の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示により、マンガン系酸化物を酸素発生電極触媒とする従来の電極と比べ、高い酸素発生電極触媒活性を示す電極、これを用いた水電解法、及び当該電極を用いた水素の製造方法の少なくともいずれかを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態について説明する。
本実施形態の電極は、マンガン酸化物及びイリジウム-マンガン酸化物の少なくともいずれかを含む酸素発生電極触媒と、厚みが50μm以上500μm未満である導電性基材と、を含む電極である。
本実施形態の電極に含まれる酸素発生電極触媒は、マンガン酸化物及びイリジウム-マンガン酸化物の少なくともいずれかを含む酸素発生電極触媒(以下、「マンガン系電極触媒」ともいう。)である。これにより本実施形態の電極が、酸素発生電極として機能する。
(【0011】以降は省略されています)

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