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公開番号2025083159
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196894
出願日2023-11-20
発明の名称ジルコニア焼結体及びその製造方法
出願人東ソー株式会社,個人
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C04B 35/486 20060101AFI20250523BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】金属材料を担持しつつ、上記のような従来技術の問題を有さないジルコニア焼結体、及びそのようなジルコニア焼結体を製造する方法を提供する。
【解決手段】本開示のジルコニア焼結体10は、ナノ気孔2を有するジルコニア結晶粒子1を表面に備えており、かつナノ気孔2内に金属材料3が担持されている。また、このような本開示のジルコニア焼結体10を製造する本開示の方法は、ナノ気孔を有するジルコニア結晶粒子を表面に備えているジルコニア焼結体を提供すること、及びこのジルコニア焼結体の表面に金属含有溶液が存在する条件で、ジルコニアに焼結体に超短パルスレーザーを照射することを含む。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項１】
ナノ気孔を有するジルコニア結晶粒子を表面に備えており、かつ前記ナノ気孔内に金属材料が担持されている、ジルコニア焼結体。
続きを表示（約 650 文字）【請求項２】
表面の単斜晶相率が５％以下である、請求項１に記載のジルコニア焼結体。
【請求項３】
前記金属材料を担持しているナノ気孔の割合が、３０％以上である、請求項１又は２に記載のジルコニア焼結体。
【請求項４】
前記金属材料が、Ａｇ、Ｃｕ、及びＦｅからなる群より選択される１以上の金属元素を含む、請求項１又は２に記載のジルコニア焼結体。
【請求項５】
前記ナノ気孔の平均径が、１０ｎｍ以上４００ｎｍ以下である、請求項１又は２に記載のジルコニア焼結体。
【請求項６】
前記ナノ気孔の平均深さが、５０ｎｍ以上８００ｎｍ以下である、請求項１又は２に記載のジルコニア焼結体。
【請求項７】
ナノ気孔を有するジルコニア結晶粒子を表面に備えているジルコニア焼結体を提供すること、及び
前記ジルコニア焼結体の表面に金属含有溶液が存在する状態で、前記ジルコニア焼結体に超短パルスレーザーを照射すること
を含む、請求項１に記載のジルコニア焼結体の製造方法。
【請求項８】
前記超短パルスレーザーが、１０００ｆ秒以下のパルス幅をもつ超短パルスレーザーである、請求項７に記載の方法。
【請求項９】
前記超短パルスレーザーが、６０ｍＷ以上１５０ｍＷ以下のレーザー出力をもつ超短パルスレーザーであり、かつレーザー走査速度が１０ｍｍ／ｓ以上５００ｍｍ／ｓ以下である、請求項７又は８に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、ジルコニア焼結体及びその製造方法に関する。
続きを表示（約 1,100 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、含水雰囲気下で使用される母材の親水性向上の手段として、母材の表面に微細構造を形成する研究が行われている。これらの母材の一例として、高い機械的強度を有する、ジルコニア焼結体が挙げられる。ジルコニア焼結体は、表面に微細構造を形成させて親水性を向上させることで、オッセオインテグレーションによって骨と直接結合できることが知られている。人工関節や歯科用インプラント等の生体材料として適用するため、ジルコニア焼結体の表面に微細構造を形成する研究が行われてきた。
【０００３】
ジルコニア焼結体に微細構造を形成させる加工方法としては、サンドブラスト等の機械的な加工方法、又は、エッチング処理等の化学的な加工方法が挙げられる。
【０００４】
例えば、特許文献１には、ジルコニアを母材とした歯科用インプラントにおいて、研磨ブラスト、サンドブラスト、又はエッチング処理の加工方法により、アンカー部の外表面の少なくとも一部に微細構造を形成させている。
【０００５】
しかしながら、特許文献１の加工方法は、ジルコニアの正方晶相から単斜晶相への相転移や、ジルコニア焼結体が機械等と直接接触するために生じる汚染物質の付着等の懸念があった。
【０００６】
ジルコニア焼結体は、応力や熱等の影響により、相転移を生じることが知られている。相転移に伴う体積変化により、焼結体表面及び内部に亀裂や破断等の欠陥が生じ、機械的強度が低下するという問題があった。このため、加工による単斜晶相への相転移を抑制できるジルコニア焼結体の加工方法が求められていた。
【０００７】
そこで、単斜晶相への相転移が少なく、優れた親水性を有するジルコニア焼結体を提供すべく、特定の条件で超短パルスレーザーを焼結体表面に照射させることにより、表面にナノ気孔を有するジルコニア結晶粒子を備えたジルコニア焼結体が提案されている（特許文献２参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００８】
特開２０１５－０１３１９９号公報
特開２０２３－０３７３８１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
ところで、工業材料や製品に、抗菌性等の種々の機能を付加させるため、これら工業材料や製品の母材の表面に機能性の金属材料を導入することが試みられている。
【００１０】
ジルコニア焼結体についても、その表面に対して金属材料を担持することで、ジルコニア焼結体を種々の用途に適用できると考えられる。
（【００１１】以降は省略されています）

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