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公開番号2025097929
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2024211775
出願日2024-12-04
発明の名称封止用オイルの除去方法
出願人東ソー株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01N 1/00 20060101AFI20250624BHJP(測定;試験)
要約【課題】本発明は、基材が有する微細収容孔に充填液を充填し、封止用オイルにより封止した場合において、封止用オイルを効率的に除去するための方法、特に充填液を維持しつつ、封止用オイルを効率的に除去して、微細収容孔で繰り返し反応を行うための方法を提供することを目的とする。
【解決手段】基材100からの封止用オイル120の除去方法であって、基材100が、基材100の表面に複数の微細収容孔100aを有し、微細収容孔100a内に第1の充填液111が収容されており、かつ第1の充填液111を収容している上記微細収容孔100aが、封止用オイル120により封止されており、上記除去方法が、(a)封止用オイル120に対して相溶性の第1の除去液131で、封止用オイル120を置換すること、及び(b)第1の除去液131を揮発させて除去すること、を含む、封止用オイルの除去方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材からの封止用オイルの除去方法であって、
前記基材が、前記基材の表面に複数の微細収容孔を有し、
前記微細収容孔内に第1の充填液が収容されており、かつ
前記第1の充填液を収容している前記微細収容孔が、封止用オイルにより封止されており、
前記除去方法が、
(a)前記封止用オイルに対して相溶性の第1の除去液で、前記封止用オイルを置換すること、及び
(b)前記第1の除去液を揮発させて除去すること、
を含む、封止用オイルの除去方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
工程(b)の後で、
(c)前記第1の充填液に対して相溶性の第2の除去液で、前記第1の充填液を除去すること、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の除去液は、前記第1の充填液よりも高い揮発性値を有する液体である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の除去液は、前記第1の充填液に含まれる溶媒と同じ液体である、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
基材からの封止用オイルの除去方法であって、
前記基材が、前記基材の表面に複数の微細収容孔を有し、
前記微細収容孔内に第1の充填液が収容されており、かつ
前記第1の充填液を収容している前記微細収容孔が、封止用オイルにより封止されており、
前記除去方法が、
(d)前記封止用オイルに対して相溶性の第3の除去液で、前記封止用オイルを置換すること、
(e)前記第3の除去液に対して相溶性の第4の除去液で、前記第3の除去液を置換すること、及び
(f)前記第4の除去液を揮発させて除去すること、
を含む、封止用オイルの除去方法。
【請求項6】
工程(f)の後で、
(g)前記第1の充填液に対して相溶性の第5の除去液で、前記第1の充填液を除去すること、
を更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第4の除去液は、前記第1の充填液よりも高い揮発性値を有する液体である、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記第5の除去液は、前記第1の充填液に含まれる溶媒と同じ液体である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
基材からの封止用オイルの除去方法であって、
前記基材が、前記基材の表面に複数の微細収容孔を有し、
前記微細収容孔内に第1の充填液が収容されており、かつ
前記第1の充填液を収容している前記微細収容孔が、封止用オイルにより封止されており、
前記除去方法が、
(h)前記封止用オイルに対して相溶性の第6の除去液で、前記封止用オイルを置換すること、
(i)前記第6の除去液に対して相溶性の第7の除去液で、前記第6の除去液を置換すること、
(j)前記第7の除去液に対して相溶性の第8の除去液で、前記第7の除去液を置換すること、及び
(k)前記第8の除去液を揮発させて除去すること、
を含む、封止用オイルの除去方法。
【請求項10】
工程(k)の後で、
(l)前記第1の充填液に対して相溶性の第9の除去液で前記第1の充填液を除去すること、
を更に含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微細収容孔を有する基材の封止用オイルの除去方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
基材の有する微細収容孔を利用した次のような反応が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、親水性を有する複数の第一の表面と、前記複数の第一の表面のそれぞれを囲む、前記第一の表面より親水性が低い第二の表面とを有する基板であって、前記第一の表面には鋳型となる核酸と特異的に結合する分子が固定される、基板を準備する工程と、前記基板上に、前記鋳型となる核酸を含む試料溶液と核酸増幅基質および核酸合成酵素を含む反応溶液との混合溶液を供給し、前記第一の表面に前記混合溶液が配置され、前記鋳型となる核酸と特異的に結合する分子に前記鋳型となる核酸が結合する工程と、前記基板上に疎水性溶媒を供給し、前記第一の表面上に配置された前記混合溶液が封入された液滴を形成する工程と、前記液滴内で前記核酸の増幅反応を行う工程と、前記基板上から前記疎水性溶媒を除去する工程と、前記基板上に核酸増幅基質および核酸合成酵素を含む反応溶液を供給する工程と、前記核酸の増幅反応を行う工程とを含むことを特徴とする核酸増幅方法が開示されている。特許文献1の核酸増幅方法によれば、基板上に規則的な配置で、増幅核酸断片のクラスタを増幅バイアスなく形成することが可能であり、それによって、並列型シーケンサにおける効率的かつ高精度な核酸増幅とその後の核酸解析が可能となるとされている。
【0004】
特許文献2には、ビーズを1個のみ収容可能な複数の収容部が、疎水性の上面を有する側壁によって互いに隔てられて形成されている下層部と、当該下層部における当該収容部が形成されている面に対向している上層部との間の空間に、当該ビーズを含む親水性溶媒を導入するビーズ導入工程と、上記ビーズ導入工程の後に上記空間に疎水性溶媒を導入する疎水性溶媒導入工程とを含むことを特徴とするビーズ封入方法が開示されている。特許文献2のビーズ封入方法によると、多数のビーズをアレイに効率よく封入させることができるので、低濃度のターゲット分子を高感度に検出可能な技術に寄与することが可能となるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2018/185871号
国際公開第2012/121310号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
基材の有する微細収容孔における反応では、微細収容孔に充填液、例えば基質を含む液体、を導入し、次いで、封止用オイルにより微細収容孔の上部を封止して、微細収容孔を隔離して反応をさせることが知られている。微細収容孔で繰り返し反応を行うためには、この封止オイルを除去して、微細収容孔に充填された充填液を洗浄し、次の充填液を微細収容孔へ導入する必要がある。
【0007】
微細収容孔の充填液が水系である場合には、封止用オイルとして非水溶性溶媒、例えばシリコーンオイルを用いることが知られている。基材を洗浄するとき、基材の微細収容孔の一部に封止用オイルが残存すると、微細収容孔の洗浄が十分に行われない、又は次の充填液を微細収容孔に導入できないという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、基材が有する微細収容孔に充填液を充填し、封止用オイルにより封止した場合において、封止用オイルを効率的に除去するための方法、特に充填液を維持しつつ、封止用オイルを効率的に除去して、微細収容孔で繰り返し反応を行うための方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の手段によって、上記目的を達成するものである。
【0010】
〈態様1〉
基材からの封止用オイルの除去方法であって、
上記基材が、上記基材の表面に複数の微細収容孔を有し、
上記微細収容孔内に第1の充填液が収容されており、かつ
上記第1の充填液を収容している上記微細収容孔が、封止用オイルにより封止されており、
上記除去方法が、
(a)上記封止用オイルに対して相溶性の第1の除去液で、上記封止用オイルを置換すること、及び
(b)上記第1の除去液を揮発させて除去すること、
を含む、封止用オイルの除去方法。
〈態様2〉
工程(b)の後で、
(c)上記第1の充填液に対して相溶性の第2の除去液で、上記第1の充填液を除去すること
を更に含む、態様1に記載の方法。
〈態様3〉
上記第1の除去液は、上記第1の充填液よりも高い揮発性値を有する液体である、態様1又は2に記載の方法。
〈態様4〉
上記第2の除去液は、上記第1の充填液に含まれる溶媒と同じ液体である、態様1~3のいずれか一項に記載の方法。
〈態様5〉
基材からの封止用オイルの除去方法であって、
上記基材が、上記基材の表面に複数の微細収容孔を有し、
上記微細収容孔内に第1の充填液が収容されており、かつ
上記第1の充填液を収容している上記微細収容孔が、封止用オイルにより封止されており、
上記除去方法が、
(d)上記封止用オイルに対して相溶性の第3の除去液で、上記封止用オイルを置換すること、
(e)上記第3の除去液に対して相溶性の第4の除去液で、上記第3の除去液を置換すること、及び
(f)上記第4の除去液を揮発させて除去すること、
を含む、封止用オイルの除去方法。
〈態様6〉
工程(f)の後で、
(g)上記第1の充填液に対して相溶性の第5の除去液で、上記第1の充填液を除去すること
を更に含む、態様5に記載の方法。
〈態様7〉
上記第4の除去液は、上記第1の充填液よりも高い揮発性値を有する液体である、態様5又は6に記載の方法。
〈態様8〉
上記第5の除去液は、上記第1の充填液に含まれる溶媒と同じ液体である、態様5~7のいずれか一項に記載の方法。
〈態様9〉
基材からの封止用オイルの除去方法であって、
上記基材が、上記基材の表面に複数の微細収容孔を有し、
上記微細収容孔内に第1の充填液が収容されており、かつ
上記第1の充填液を収容している上記微細収容孔が、封止用オイルにより封止されており、
上記除去方法が、
(h)上記封止用オイルに対して相溶性の第6の除去液で、上記封止用オイルを置換すること、
(i)上記第6の除去液に対して相溶性の第7の除去液で、上記第6の除去液を置換すること、
(j)上記第7の除去液に対して相溶性の第8の除去液で、上記第7の除去液を置換すること、及び
(k)上記第8の除去液を揮発させて除去すること、
を含む、封止用オイルの除去方法。
〈態様10〉
工程(k)の後で、
(l)上記第1の充填液に対して相溶性の第9の除去液で上記第1の充填液を除去すること
を更に含む、態様9に記載の方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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