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公開番号2025109443
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2024003336
出願日2024-01-12
発明の名称分光器及び測定方法
出願人浜松ホトニクス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G01J 3/08 20060101AFI20250717BHJP(測定;試験)
要約【課題】装置の小型化及び暗出力値の取得の高速化を図ることができる分光器及び測定方法を提供する。
【解決手段】分光器1は、可動部を有するミラーデバイス17と、測定光L1が回折面8aに入射した場合に回折光L2を出力する回折格子8と、回折光L2を検出する第1光検出器10と、を備える。可動部の回転角度に応じて回折面8aへの測定光L1の入射角度が変化し、回折面8aへの測定光L1の入射角度に応じて第1光検出器10が検出する回折光L2の波長が変化する。分光器1は、動作モードとして、ミラーデバイス17からの測定光L1が回折面8aに入射するようにミラーデバイス17を駆動させた状態で第1光検出器10の検出結果を取得する第1モードと、ミラーデバイス17からの測定光L1が回折面8aの外側に進行するようにミラーデバイス17を駆動させた状態で第1光検出器10の検出結果を取得する第2モードと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
支持部と、可動部と、前記可動部が所定の軸線周りに揺動可能となるように前記可動部を前記支持部に連結する連結部と、前記可動部上に設けられた第1反射面と、を有し、前記軸線周りの前記可動部の回転角度に応じた角度で前記第1反射面によって測定光を反射させるミラーデバイスと、
回折面を有し、前記ミラーデバイスからの前記測定光が前記回折面に入射した場合に、波長に応じて分散された回折光を出力する回折格子と、
前記回折格子から出力された前記回折光を検出する第1光検出器と、を備え、
前記可動部の回転角度に応じて前記回折面への前記測定光の入射角度が変化し、前記回折面への前記測定光の入射角度に応じて前記第1光検出器が検出する前記回折光の波長が変化し、
動作モードとして、前記ミラーデバイスからの前記測定光が前記回折面に入射するように前記ミラーデバイスを駆動させた状態で前記第1光検出器の検出結果を取得する第1モードと、
前記ミラーデバイスからの前記測定光が前記回折面の外側に進行するように前記ミラーデバイスを駆動させた状態で前記第1光検出器の検出結果を取得する第2モードと、を含む、分光器。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第2モードでは、所定の光軸に沿って進行して前記第1反射面に入射した前記測定光が、前記光軸に沿って戻るように前記第1反射面によって反射される、請求項1に記載の分光器。
【請求項3】
前記ミラーデバイスが固定された固定部材を更に備え、
前記ミラーデバイスは、前記可動部を揺動させる駆動力を発生させるための駆動要素を更に有し、
前記固定部材は、金属材料により形成されている、請求項1又は2に記載の分光器。
【請求項4】
前記ミラーデバイスが固定された固定部材と、モニタ光を出力するモニタ用光源と、前記モニタ光を検出する第2光検出器と、を更に備え、
前記ミラーデバイスは、前記第1反射面が設けられた表側とは反対側の裏側において前記可動部上に設けられた第2反射面を更に有し、
前記固定部材には貫通孔が形成されており、
前記ミラーデバイスは、前記第2反射面が前記貫通孔と向かい合うように前記固定部材に固定されており、
前記モニタ用光源から出力された前記モニタ光は、前記貫通孔を介して前記第2反射面に入射し、前記第2反射面によって反射されて前記貫通孔を介して前記第2光検出器により検出される、請求項1又は2に記載の分光器。
【請求項5】
前記貫通孔は、前記ミラーデバイスに近づくほど幅が狭くなるようにテーパ状に形成されている、請求項4に記載の分光器。
【請求項6】
前記ミラーデバイスの側における前記貫通孔の開口幅は、前記ミラーデバイスの前記可動部の幅よりも狭い、請求項4に記載の分光器。
【請求項7】
前記第1光検出器は、互いに異なる感度波長範囲を有する複数の検出素子を含む、請求項1又は2に記載の分光器。
【請求項8】
前記複数の検出素子は、前記第1光検出器への入射位置における前記回折光の波長分散方向に沿って並んでいる、請求項7に記載の分光器。
【請求項9】
前記複数の検出素子の間の距離は、1mm以下である、請求項8に記載の分光器。
【請求項10】
前記複数の検出素子は、前記第1光検出器への入射位置における前記回折光の波長分散方向に垂直な方向に沿って並んでいる、請求項7に記載の分光器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分光器、及び分光器を用いた測定方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、光源と、光源の光から単色光を取り出す分光器であって単色光の波長を走査可能な分光器と、単色光に対する試料からの光を検出する検出器と、を備える分光光度計が記載されている。特許文献1に記載の分光光度計では、分光器を構成する回折格子の後段に、モータの駆動により光路に対して進退自在に移動するシャッタが設けられている。シャッタにより光路が遮断されている状態においては、検出器に光が入射しない。このとき検出器による検出信号は暗信号となり、暗信号データが収集される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-107402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような分光器には、小型化が求められる。また、暗出力値の取得を高速化することが併せて求められる。そこで、本発明は、装置の小型化及び暗出力値の取得の高速化を図ることができる分光器及び測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の分光器は、[1]「支持部と、可動部と、前記可動部が所定の軸線周りに揺動可能となるように前記可動部を前記支持部に連結する連結部と、前記可動部上に設けられた第1反射面と、を有し、前記軸線周りの前記可動部の回転角度に応じた角度で前記第1反射面によって測定光を反射させるミラーデバイスと、回折面を有し、前記ミラーデバイスからの前記測定光が前記回折面に入射した場合に、波長に応じて分散された回折光を出力する回折格子と、前記回折格子から出力された前記回折光を検出する第1光検出器と、を備え、前記可動部の回転角度に応じて前記回折面への前記測定光の入射角度が変化し、前記回折面への前記測定光の入射角度に応じて前記第1光検出器が検出する前記回折光の波長が変化し、動作モードとして、前記ミラーデバイスからの前記測定光が前記回折面に入射するように前記ミラーデバイスを駆動させた状態で前記第1光検出器の検出結果を取得する第1モードと、前記ミラーデバイスからの前記測定光が前記回折面の外側に進行するように前記ミラーデバイスを駆動させた状態で前記第1光検出器の検出結果を取得する第2モードと、を含む、分光器」である。
【0006】
この分光器では、所定の軸線周りに揺動可能な可動部を有するミラーデバイスにより、回折面への測定光の入射角度を変化させる。これにより、例えばモータにより回折格子を回転させる場合と比べて、装置の小型化を図ることができる。また、動作モードとして、ミラーデバイスからの測定光が回折面に入射するようにミラーデバイスを駆動させる第1モードと、ミラーデバイスからの測定光が回折面の外側に進行する(回折面に入射しない)ようにミラーデバイスを駆動させる第2モードと、を含んでいる。第2モードにおける第1光検出器の検出結果から、暗出力値を取得することができる。ミラーデバイスの駆動によって測定光が回折面に入射する状態と回折面の外側に進行する状態とを切り替えることで、例えば特許文献1のようにシャッタを用いる場合と比べて、装置の小型化を図ることができる。また、例えば特許文献1のようにモータにより駆動されるシャッタを暗出力値の取得に用いる場合と比べて、暗出力値を高速に取得することができる。よって、この分光器によれば、装置の小型化及び暗出力値の取得の高速化を図ることができる。
【0007】
本発明の分光器は、[2]「前記第2モードでは、所定の光軸に沿って進行して前記第1反射面に入射した前記測定光が、前記光軸に沿って戻るように前記第1反射面によって反射される、[1]に記載の分光器」であってもよい。この場合、第2モードにおいて回折面の外側に進行した測定光が例えば分光器内で反射することで迷光となってしまうことを抑制することができ、暗出力値の取得時における迷光の発生を抑制することができる。
【0008】
本発明の分光器は、[3]「前記ミラーデバイスが固定された固定部材を更に備え、前記ミラーデバイスは、前記可動部を揺動させる駆動力を発生させるための駆動要素を更に有し、前記固定部材は、金属材料により形成されている、[1]又は[2]に記載の分光器」であってもよい。ミラーデバイスが駆動要素を有する場合、駆動要素において発生した熱が第1光検出器の検出精度に影響を与え得る。この点、[3]の分光器では、固定部材が金属材料により形成されていることで、ミラーデバイスにおいて発生した熱を固定部材を介して効率良く放熱することができ、第1光検出器の検出精度の低下を抑制することができる。
【0009】
本発明の分光器は、[4]「前記ミラーデバイスが固定された固定部材と、モニタ光を出力するモニタ用光源と、前記モニタ光を検出する第2光検出器と、を更に備え、前記ミラーデバイスは、前記第1反射面が設けられた表側とは反対側の裏側において前記可動部上に設けられた第2反射面を更に有し、前記固定部材には貫通孔が形成されており、前記ミラーデバイスは、前記第2反射面が前記貫通孔と向かい合うように前記固定部材に固定されており、前記モニタ用光源から出力された前記モニタ光は、前記貫通孔を介して前記第2反射面に入射し、前記第2反射面によって反射されて前記貫通孔を介して前記第2光検出器により検出される、[1]~[3]のいずれかに記載の分光器」であってもよい。この場合、第2光検出器の検出結果に基づいて可動部の回転角度を精度良くモニタすることができる。また、固定部材に形成された貫通孔がモニタ光に対するアパーチャとして機能することで、モニタ用光源からのモニタ光が迷光として第1光検出器に入射することを抑制することができる。
【0010】
本発明の分光器は、[5]「前記貫通孔は、前記ミラーデバイスに近づくほど幅が狭くなるようにテーパ状に形成されている、[4]に記載の分光器」であってもよい。この場合、モニタ用光源からのモニタ光が可動部の表面側に漏れにくくなり、モニタ光が迷光として第1光検出器に入射することを抑制することができる。また、モニタ光が第2反射面へ傾斜して入射することが可能となると共に、第2光検出器の検出結果にケラレが生じにくくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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