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公開番号
2024176571
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023095237
出願日
2023-06-09
発明の名称
多重管式反応容器
出願人
JFEエンジニアリング株式会社
代理人
個人
主分類
B01J
19/24 20060101AFI20241212BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】冷却効率に優れ、充填される触媒の交換が容易な多重管式反応容器を得る。
【解決手段】本発明に係る多重管式反応容器1は、内部に冷却流体が通流すると共に外周面に多孔質触媒層9が固着された触媒固着内側冷却管3と、触媒固着内側冷却管3が抜き差し可能に挿入されて、内部に反応ガスが通流する反応ガス通流管5と、反応ガス通流管5の外周に設けられると共に冷却流体が通流して反応ガス通流管5の外周面を冷却する外側冷却容器7と、を備えたことを特徴とするものである。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
内部に冷却流体が通流すると共に外周面に多孔質触媒層が固着された触媒固着内側冷却管と、該触媒固着内側冷却管が抜き差し可能に挿入されて、内部に反応ガスが通流する反応ガス通流管と、該反応ガス通流管の外周に設けられると共に冷却流体が通流して前記反応ガス通流管の外周面を冷却する外側冷却容器と、を備えたことを特徴とする多重管式反応容器。
続きを表示(約 250 文字)
【請求項2】
前記触媒固着内側冷却管は、金属製の管体の外周面に中間層を介して前記多孔質触媒層が固着されたものであり、前記中間層は前記多孔質触媒層と前記管体との熱膨張率の差を緩和する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の多重管式反応容器。
【請求項3】
前記反応ガス通流管の内面に近接配置されて前記多孔質触媒層が前記反応ガス通流管の内面に当接するのを防止すると共に、前記反応ガスの流れに対して抵抗となるバッフル板を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の多重管式反応容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
反応ガスが通流すると共に触媒が充填される触媒充填容器を備えた反応容器に関し、特に反応容器が多重管になっている多重管式反応容器に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
触媒反応は多くの場合発熱反応であり、反応器スケールが大きくなると触媒充填層内の異常発熱による反応の暴走や触媒・設備の損傷が懸念されるため、冷却機構が重要である。
例えば、特許文献1では、触媒充填層内に冷媒が流れる伝熱管を設置して充填層から冷却する、という手法が開示されている。
【0003】
また、触媒反応は、原料に含まれる不純物による被毒や生成物の触媒表面への付着などにより徐々に触媒の活性が低下してくる。このため、反応器に充填した触媒は定期的に交換されるのが一般的である。
【0004】
触媒の交換方法として、例えば特許文献2では、二重管先端部を切断開口して真空ポンプホースを入れて充填材を吸い出し、再充填後溶接して閉じる、という手法が開示されている。
また、特許文献3では、触媒が充填された管に流体を送って充填物を押し流す、という手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-229147号公報
特開平10-328555号公報
特開昭60-71036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
冷却機構に関し、特許文献1の方法では、充填層内の伝熱管に近い領域の冷却効率は良いが、充填容器壁面近傍など伝熱管から離れた領域は冷却効率が悪いという問題がある。
【0007】
また、触媒の交換に関し、特許文献2の方法では、触媒を吸い出す真空ポンプ動力がかかる。また、触媒を吸い上げているため、重力の影響で触媒が落下することもあり、全てを回収するのは難しいという問題がある。
また、特許文献2では、触媒の回収に先立って容器を切断して開放し、充填後には切断部分を溶接して閉じるという作業が必要であり、労力やコストがかかるという問題もある。
【0008】
また、特許文献3の方法では、流体を送るための動力がかかるという問題がある。また、充填物を押し流す場合、容器形状によっては充填材が構造的にトラップされ、全量を回収できないという問題もある。
【0009】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、冷却効率に優れ、充填される触媒の交換が容易な多重管式反応容器を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明に係る多重管式反応容器は、内部に冷却流体が通流すると共に外周面に多孔質触媒層が固着された触媒固着内側冷却管と、該触媒固着内側冷却管が抜き差し可能に挿入されて、内部に反応ガスが通流する反応ガス通流管と、該反応ガス通流管の外周に設けられると共に冷却流体が通流して前記反応ガス通流管の外周面を冷却する外側冷却容器と、を備えたことを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)
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