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公開番号2025087381
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201985
出願日2023-11-29
発明の名称CO2分離方法
出願人株式会社フクハラ
代理人個人
主分類B01D 53/14 20060101AFI20250603BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】圧縮空気に含まれるCO2を効率よくドレンへ溶解させ、そのドレンからCO2を効果的に回収することが可能なCO2分離方法を提供する。
【解決手段】圧縮空気の生成過程で各装置を経由させることで圧縮空気の温度を予め設定された設定温度へ段階的に低下させ、温度低下に伴い各装置にて発生するドレン内にCO2を溶け込ませ、各装置からCO2含有ドレンを排出管、ドレントラップ並びにドレン集合管を経由してCO2回収器へ流入させ、該CO2回収器にてCO2含有ドレンからCO2を分離・回収する手段を採る。
【選択図】図1



特許請求の範囲【請求項1】
コンプレッサにて生成される圧縮空気が各装置を介して利用機器へ送気される圧縮空気圧回路において、
各装置としてエアタンクと、水分離器と、冷凍式エアドライヤのうち選択される少なくとも複数の装置が配設されて成り、
配設された各装置から排出されるドレンが流れる排出管と、該排出管の所定箇所に備えられたドレントラップと、一乃至複数の排出管から排出されたドレンを合流させ後段のCO2回収器へ送出させる集合管と、該集合管から流入したドレンからCO2の分離・回収を行うCO2回収器と、を備え、
圧縮空気の生成過程で各装置を経由させることで圧縮空気の温度を予め設定された設定温度へ段階的に低下させ、温度低下に伴い各装置にて発生するドレン内にCO2を溶け込ませ、各装置からCO2含有ドレンを排出管、ドレントラップ並びにドレン集合管を経由してCO2回収器へ流入させ、該CO2回収器にてCO2含有ドレンからCO2を分離・回収することを特徴とするCO2分離方法。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
前記各装置が、エアタンク、水分離器、冷凍式エアドライヤの順に配設されて成ることを特徴とする請求項1に記載のCO2分離方法。
【請求項3】
前記エアタンクに流入する圧縮空気の圧力下温度が70℃以下、前記水分離器に流入する圧縮空気の圧力下温度が50℃以下、前記冷凍式エアドライヤに流入する圧縮空気の圧力下温度が30℃以下であることを特徴とする請求項2に記載のCO2分離方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
圧縮空気圧回路におけるCO2分離方法に関し、詳しくは、圧縮空気圧回路において各後段装置で発生するドレンにCO2を溶け込ませ、ドレン排出時にドレンからCO2を分離する方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
圧縮空気圧回路にて、コンプレッサにより圧縮された圧縮空気中には水蒸気が大量に含まれており、圧縮空気圧回路内に配設されているエアタンクやサイクロンセパレータ、エアドライヤといった各装置(以下、単に「各装置」という場合がある。)にて冷却されたり、内壁に衝突したりすることでドレンとなり、各装置に設けられた排出口からドレントラップを介し圧縮排気と共に排出される。
【0003】
各装置内の高圧環境下にて発生したドレンには、ヘンリーの法則と各装置の構造による温度低下により圧縮空気中のCO2が通常よりも多く溶け込むこととなるが、以前までの圧縮空気圧回路では、各装置の配設順や配設数に指定がないため、ドレン内に溶け込むCO2溶解量が安定せず、配設態様によっては圧縮空気中のCO2が飽和してしまい、ドレンにCO2が十分溶解できないまま利用機器へ送気され、そのまま大気へ放出されてしまう、といった問題があった。
また、圧縮空気圧回路から排出されるドレンから塵埃や微生物、オイルミスト等の異物(以下、単に「異物」という。)を分離させる分離槽においても、ドレンに溶け込んだCO2を吸着しきれず、ドレン排出と同時に大気へ放出してしまう、といった問題があった。
そこで、圧縮空気圧回路内にてドレンへ効率よくCO2を溶け込ませると共に、ドレンに溶け込んでいるCO2を、大気へ放出させる前に分離・回収可能な手段が求められていた。
【0004】
上記問題を解決すべく、特許第6247788号公報(特許文献1)に記載の技術提案や、特許第6887099号(特許文献2)に記載の技術提案がなされている。すなわち、特許文献1では、ボイラ装置から排出されるドレン内のph値を計測し、その計測値によって二酸化炭素の中和、もしくは酸素濃度の低下を行う技術が記載されている。また、特許文献2には、CO2吸収剤と気体を混合して噴霧するノズルが備えられた容器内へ、CO2含有ガスを流入させCO2を吸収する技術が記載されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術提案では、ドレンのph値によって二酸化炭素の中和量が決定されるため、ドレンに含まれた二酸化炭素の完全な分離・回収を目的とした技術ではなく、上記問題を解決するものとはなっていない。
また、特許文献2に記載の技術提案では、ノズルからの噴霧のみでCO2含有ガス全体にCO2吸収剤を噴霧することは困難であって、吸収剤に触れなかったCO2はそのまま排出されることになり、また、技術対象は気体のみであって、液体であるドレン中のCO2回収については考慮されておらず、やはり上記問題を解決するものとはなっていない。
【0006】
本出願人は、各装置にて生成されたドレンに溶解されるCO2量に着目し、圧縮空気に含まれるCO2を効率よくドレンへ溶解させ、そのドレンからCO2を効果的に回収することができないものかとの着想の元、圧縮空気の温度を各装置ごと段階的に低下させることで、各装置で発生するドレンにCO2を飽和させずに効率よく溶解させると共に、そのドレンからCO2を分離・回収して、清浄なドレンとして外部へ排出可能な方法を開発し、本発明にかかる「CO2分離方法」の提案に至るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6686591号公報
特許第6887099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題に鑑み、圧縮空気に含まれるCO2を効率よくドレンへ溶解させ、そのドレンからCO2を効果的に回収することが可能なCO2分離方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題を解決するため、本発明は、コンプレッサにて生成される圧縮空気が各装置を介して利用機器へ送気される圧縮空気圧回路において、各装置としてエアタンクと、水分離器と、冷凍式エアドライヤのうち選択される少なくとも複数の装置が配設されて成り、配設された各装置から排出されるドレンが流れる排出管と、該排出管の所定箇所に備えられたドレントラップと、一乃至複数の排出管から排出されたドレンを合流させ後段のCO2回収器へ送出させる集合管と、該集合管から流入したドレンからCO2の分離・回収を行うCO2回収器と、を備え、圧縮空気の生成過程で各装置を経由させることで圧縮空気の温度を予め設定された設定温度へ段階的に低下させ、温度低下に伴い各装置にて発生するドレン内にCO2を溶け込ませ、各装置からCO2含有ドレンを排出管、ドレントラップ並びにドレン集合管を経由してCO2回収器へ流入させることで、該CO2回収器にてCO2含有ドレンからCO2を分離・回収する手段を採用する。
【0010】
また、本発明は、前記各装置が、エアタンク、水分離器、冷凍式エアドライヤの順に配設されて成る手段を採用する。
(【0011】以降は省略されています)

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