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公開番号2025106826
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2024000397
出願日2024-01-05
発明の名称フィルタープレスの運転方法
出願人株式会社石垣
代理人
主分類B01D 25/12 20060101AFI20250710BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】
空気圧搾工程時に圧縮空気を供給した際のダイアフラムの膨張率を正確に算出し、ろ過効率及びエネルギー効率が最適なタイミングで水圧搾工程へ切り替えるフィルタープレスの運転方法を提供する。
【解決手段】
ろ過室9に形成されるダイアフラム室12に圧縮空気を供給する空気圧搾工程S2と、空気圧搾工程S2後にダイアフラム室12に圧力水を供給する水圧搾工程S3と、を備えるフィルタープレスの運転方法において、ダイアフラム室12の基準容積V0と、圧搾圧力P2及びろ過室9内の圧力P1の差圧ΔPとダイアフラム室12に供給される圧縮空気の積算流量Vとの相関式を予め設定し、前記空気圧搾工程S2は、差圧ΔPを計測し、前記相関式より算出する積算流量Vが基準容積V0に達するまで継続することで、ろ過効率及びエネルギー効率が最適なタイミングで空気圧搾工程を終了することができる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
多数のろ板(4)とダイアフラムろ板(5)で形成されるろ過室(9)に原液を圧入して脱水ケーキを生成する圧入工程(S1)と、ろ過室(9)に形成されるダイアフラム室(12)に圧縮空気を供給する空気圧搾工程(S2)と、空気圧搾工程(S2)後にダイアフラム室(12)に圧力水を供給する水圧搾工程(S3)と、を備えるフィルタープレスの運転方法において、
ダイアフラム室(12)の基準容積(V0)と、
圧搾圧力(P2)及びろ過室(9)内の圧力(P1)の差圧(ΔP)とダイアフラム室(12)に供給される圧縮空気の積算流量(V)との相関式を予め設定し、
前記空気圧搾工程(S2)は、差圧(ΔP)を計測し、
前記相関式より算出する積算流量(V)が基準容積(V0)に達するまで継続する
ことを特徴とするフィルタープレスの運転方法。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
前記基準容積(V0)は、
ろ過室(9)で生成される脱水ケーキの厚みがろ過室(9)の1/4~2/3幅となるように、ろ過室(9)の1/3~3/4の容積から設定される
ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタープレスの運転方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、上水・工水スラッジ処理、及び化学工業、製紙パルプ工業等の各種生産プロセスにおいて、中・長時間圧搾脱水処理を必要とするダイアフラムろ板を有するフィルタープレスの運転方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、フィルタープレスでは高圧搾脱水するために原液をろ過室に圧入してろ過脱水後、圧搾流体をダイアフラムろ板に圧入して圧搾脱水をしており、中・長時間圧搾脱水処理では、圧搾圧力を維持するために圧搾中は継続して圧力ポンプを作動している。
圧搾脱水にはダイアフラムに圧縮空気を供給して一次圧搾を行い、さらに圧力水を供給して高圧の二次圧搾を行う圧搾脱水方法が、特許文献1に開示されている。
【0003】
そして、ろ過室に形成される脱水ケーキの厚みがろ過室の厚みの1/4~2/3幅となるまで圧縮空気を供給することで、圧力水の降圧を緩やかにして圧力水ポンプの稼働回数や稼働時間を低減させる技術が、特許文献2に開示されている。
【0004】
また、濾室内の圧力が圧搾圧力よりも低下する時点で圧搾終了すること、および次の工程への切替タイミングとするスラリの脱水方法が、特許文献3に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特公平02-12122号公報
特許第7022279号公報
特許第5478019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のフィルタープレスでは、圧搾時間が長くなるとダイアフラムの圧搾圧力を一定に維持するため、圧力水ポンプを長時間稼働させる必要があった。
【0007】
特許文献2のフィルタープレスは、空気圧搾工程の継続時間をろ過室から排出されるろ液量の計測値によって決定しているが、ダイアフラムに圧縮空気を供給してから、脱水ケーキが圧搾脱水されて流量計でろ液量が計測されるまでに時間差が生じるとともに、ろ布の毛細管現象によるろ過室からの枠漏れや、圧入時点からろ布を介して順次ろ液が排出されることによるろ過室間での原液供給量の誤差等によって、空気圧搾工程の終了時点を正確に調整することが困難である。また、ろ液量計測のため排出管に流量計を設置する必要があり、流量計は高価であるとともに、ろ液の性質によっては腐食や汚染のリスクがある。
【0008】
また、特許文献3の技術は、濾室内圧力と圧搾圧力の差圧に応じて圧搾工程を終了しているが、ダイアフラム室内の空気容積を正確に把握することができない。そのため、二次圧搾式のフィルタープレスにおける空気圧搾から水圧搾への切り替えを差圧のみによって行う場合、切り替えが遅いと高圧の水圧搾への移行が遅れてろ過速度の低下に繋がる。一方で、切り替えが早いと空気供給量が不足し、低動力の効率が低下する。
【0009】
本発明は、空気圧搾工程時に圧縮空気を供給した際のダイアフラムの膨張率を正確に算出し、ろ過効率及びエネルギー効率が最適なタイミングで水圧搾工程へ切り替えるフィルタープレスの運転方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
多数のろ板とダイアフラムろ板で形成されるろ過室に原液を圧入して脱水ケーキを生成する圧入工程と、ろ過室に形成されるダイアフラム室に圧縮空気を供給する空気圧搾工程と、空気圧搾工程後にダイアフラム室に圧力水を供給する水圧搾工程と、を備えるフィルタープレスの運転方法において、ダイアフラム室の基準容積と、圧搾圧力及びろ過室内の圧力の差圧とダイアフラム室に供給される圧縮空気の積算流量との相関式を予め設定し、前記空気圧搾工程は、差圧を計測し、前記相関式より算出する積算流量が基準容積に達するまで継続することで、ろ過効率及びエネルギー効率が最適なタイミングで空気圧搾工程を終了することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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