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公開番号2025147429
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-07
出願番号2024047677
出願日2024-03-25
発明の名称CO2の回収方法
出願人大陽日酸株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 53/047 20060101AFI20250930BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】高いCO2収率で回収にかかるコストの低い、CO2の回収方法を提供する。
【解決手段】吸着剤が充填された1つ以上の吸着塔2,12に対象ガスを導入し、CO2を吸着させるCO2吸着工程と、吸着剤に吸着したCO2を脱離させ回収するCO2回収工程とを含む複数の工程から構成され、CO2回収工程には、吸着塔に水蒸気を流通させながら大気圧以下に減圧しながら、CO2を回収する負圧水蒸気CO2回収工程と、吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、CO2を回収する負圧CO2回収工程と、があり、CO2吸着工程とCO2回収工程を繰り返し行い、CO2回収工程は、負圧水蒸気CO2回収工程の後に、負圧CO2回収工程を実施している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
吸着剤が充填された1つ以上の吸着塔に、CO

を含む2種類以上のガス成分からなる混合ガスである対象ガスを導入して、対象ガス中のCO

を分離および回収するCO

の回収方法であって、
前記吸着剤に前記対象ガス中のCO

を吸着させるCO

吸着工程と、
前記吸着剤に吸着したCO

を脱離させ回収するCO

回収工程とを含む複数の工程から構成され、
前記CO

回収工程には、
前記吸着塔に水蒸気を流通させるとともに、前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧水蒸気CO

回収工程と、
前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧CO

回収工程と、
があり、
前記CO

吸着工程と前記CO

回収工程を繰り返し行い、
前記CO

回収工程は、前記負圧水蒸気CO

回収工程の後に、前記負圧CO

回収工程を実施することを特徴とするCO

の回収方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
吸着剤が充填された1つ以上の吸着塔に、CO

を含む2種類以上のガス成分からなる混合ガスである対象ガスを導入して、対象ガス中のCO

を分離および回収するCO

の回収方法であって、
前記吸着剤に前記対象ガス中のCO

を吸着させるCO

吸着工程と、
前記吸着剤に吸着したCO

を脱離させ回収するCO

回収工程とを含む複数の工程から構成され、
前記CO

回収工程には、
前記吸着塔に水蒸気を流通させるとともに、前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧水蒸気CO

回収工程と、
前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧CO

回収工程と、
があり、
前記CO

吸着工程と前記負圧水蒸気CO

回収工程とを繰り返し実施する第1サイクルと、
前記CO

吸着工程と前記負圧CO

回収工程とを繰り返し実施する第2サイクルと、
を有し、
前記第1サイクルを少なくとも1回以上実施した後、前記第2サイクルを少なくとも1回以上実施することを特徴とするCO

の回収方法。
【請求項3】
吸着剤が充填された1つ以上の吸着塔に、CO

を含む2種類以上のガス成分からなる混合ガスである対象ガスを導入して、対象ガス中のCO

を分離および回収するCO

の回収方法であって、
前記吸着剤に前記対象ガス中のCO

を吸着させるCO

吸着工程と、
前記吸着剤に吸着したCO

を脱離させ回収するCO

回収工程とを含む複数の工程から構成され、
前記CO

回収工程には、
前記吸着塔に水蒸気を流通させるとともに、前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧水蒸気CO

回収工程と、
前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧CO

回収工程と、
があり、
前記CO

吸着工程と前記負圧水蒸気CO

回収工程とを繰り返し実施する第1サイクルと、
前記CO

吸着工程と、前記負圧水蒸気CO

回収工程の後に前記負圧CO

回収工程を実施する前記CO

回収工程とを繰り返し実施する第2サイクルと、
を有し、
前記第1サイクルを少なくとも1回以上実施した後、前記第2サイクルを少なくとも1回以上実施することを特徴とするCO

の回収方法。
【請求項4】
前記負圧CO

回収工程において、前記吸着塔にリンスガスを導入することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のCO

の回収方法。
【請求項5】
前記吸着塔が3つ以上あり、少なくとも1つの吸着塔が前記CO

吸着工程を実施している状態のときには、他の吸着塔のうち、少なくとも1つが前記CO

回収工程を実施し、少なくとも1つが前記回収ガスの一部をパージガスとして導入されるパージ工程を実施していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のCO

の回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、CO

の回収方法に関し、詳しくは、吸着剤を用いて対象ガス中のCO

を分離して回収するCO

の回収方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
温室効果ガス排出抑制の観点から火力発電所、製鉄所、セメント工場、ボイラなど様々な排出源からCO

を回収するシステムの構築が求められており、化学吸収、PSA(圧力変動吸着法)、TSA(温度変動吸着法)、膜分離といったCO

回収技術の開発が進められている。PSAでは、吸着剤を充填した吸着塔に対象ガスを導入して大気圧、もしくは加圧下でCO

を吸着する。その後、吸着塔を減圧することにより、吸着したCO

を脱離させて回収する。
【0003】
より一層のCO

排出量抑制を実施するためには、高いCO

収率でのCO

回収が望まれる。吸着塔を低い圧力まで減圧すればCO

の脱離量が増加し、高いCO

収率を得られるが、回収にかかるコストは増大してしまう。
【0004】
CO

濃度の低いガス(リンスガス)を導入しながら吸着塔を減圧することでCO

の脱離を促進することができるため、CO

回収にかかるエネルギーを削減するとともに、CO

収率を向上できる。特に、水蒸気は回収後のガスからの分離が容易で、高純度のCO

を得やすいことからCO

回収装置の脱離に利用されることが多い(例えば、特許文献1参照)。また、吸着剤の種類によっては、水蒸気を吸着させることによりCO

脱離にかかるエネルギーの減少といった好ましい影響を得られることも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
また、水蒸気を導入しながら吸着塔を減圧すると、CO

脱離が促進されて吸着剤の再生状態が良くなり、吸着工程の初期段階でロスするCO

の量が減少してCO

収率が向上する。また減圧のみの場合に比べて、水蒸気を導入する場合は、吸着剤量あたりのCO

の吸着量が多くなるため、装置を小型化できる。さらに減圧のみの場合に比べ、高い圧力でCO

を脱離できるため、CO

回収にかかるエネルギー(≒真空ポンプの動力)の削減が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6302309号公報
特許第6721020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、多くの吸着剤において、過剰な水蒸気を吸着すると、CO

が早く破過してしまい、CO

吸着量がかえって低下してしまう。結果として、CO

回収にかかるコストが増えてしまう場合があった。
【0008】
そこで本発明は、高いCO

収率で回収にかかるコストの低い、CO

の回収方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1のCO

の回収方法は、吸着剤が充填された1つ以上の吸着塔に、CO

を含む2種類以上のガス成分からなる混合ガスである対象ガスを導入して、対象ガス中のCO

を分離および回収するCO

の回収方法であって、前記吸着剤に前記対象ガス中のCO

を吸着させるCO

吸着工程と、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離させ回収するCO

回収工程とを含む複数の工程から構成され、前記CO

回収工程には、前記吸着塔に水蒸気を流通させるとともに、前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧水蒸気CO

回収工程と、前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧CO

回収工程と、があり、前記CO

吸着工程と前記CO

回収工程を繰り返し行い、前記CO

回収工程は、前記負圧水蒸気CO

回収工程の後に、前記負圧CO

回収工程を実施することを特徴としている。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明の第2のCO

の回収方法は、吸着剤が充填された1つ以上の吸着塔に、CO

を含む2種類以上のガス成分からなる混合ガスである対象ガスを導入して、対象ガス中のCO

を分離および回収するCO

の回収方法であって、前記吸着剤に前記対象ガス中のCO

を吸着させるCO

吸着工程と、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離させ回収するCO

回収工程とを含む複数の工程から構成され、前記CO

回収工程には、前記吸着塔に水蒸気を流通させるとともに、前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧水蒸気CO

回収工程と、前記吸着塔内の圧力を大気圧以下に減圧しながら、前記吸着剤に吸着したCO

を脱離し、回収ガスとして回収する負圧CO

回収工程と、があり、前記CO

吸着工程と前記負圧水蒸気CO

回収工程とを繰り返し実施する第1サイクルと、前記CO

吸着工程と前記負圧CO

回収工程とを繰り返し実施する第2サイクルと、を有し、前記第1サイクルを少なくとも1回以上実施した後、前記第2サイクルを少なくとも1回以上実施することを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)

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