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公開番号2024170683
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2021167259
出願日2021-10-12
発明の名称触媒
出願人株式会社フルヤ金属
代理人個人,個人
主分類B01J 23/89 20060101AFI20241204BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】PtおよびPdの使用量を低減させつつ、従来と同等またはそれ以上の性能を示す排ガス浄化触媒を提供すること。
【解決手段】PdとFe、またはPtとFeを含む平均粒子径が8nm未満の金属粒子および担体を含み、前記金属粒子および担体の合計質量を100質量%としたとき、前記金属粒子が1質量%以上である触媒。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
PdとFe、またはPtとFeを含む平均粒子径が8nm未満の金属粒子および担体を含み、前記金属粒子および担体の合計質量を100質量%としたとき、前記金属粒子が1質量%以上である触媒。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記金属粒子が、PdとFeを含む粒子である請求項1に記載の触媒。
【請求項3】
前記金属粒子が、PtとFeを含む粒子である請求項1に記載の触媒。
【請求項4】
前記PdとFeを含む粒子のPdとFeの合計原子量を100at%としたとき、Pdの比率が、50at%から60at%である請求項2に記載の触媒。
【請求項5】
前記PtとFeを含む粒子のPtとFeの合計原子量を100at%としたとき、Ptの比率が、35at%から55at%である請求項3に記載の触媒。
【請求項6】
前記担体が、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、カルシア、マグネシア、チタニア、セリア、ジルコニア、セリア-ジルコニア、ランタナ、ランタナ-アルミナ、酸化スズ、酸化タングステン、アルミノシリケート、アルミノホスフェート、ボロシリケート、リンタングステン酸、ヒドロキシアパタイト、ハイドロタルサイト、ペロブスカイト、コージェライト、ムライト、シリコンカーバイド、活性炭、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンナノホーンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1から請求項5に記載の触媒。
【請求項7】
前記担体が、アルミナ、セリア、ジルコニアからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項6に記載の触媒

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒に関する。さらに詳しくは、化学反応、電気化学反応、排ガス浄化反応に用いられる触媒に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
Pt族金属は、周期律表で8族に属する遷移金属で、Pt、Pd、Rh、Ru、IrおよびOsの6種類の元素で構成されている金属の総称である。Pt族金属は原子の最外殻にあるd軌道に存在する電子が水素や酸素と共有結合をすることから、Pt族金属を利用した触媒は、酸化反応や還元反応で高い活性を示すことが知られている。また、化学的に安定であり、酸ならびアルカリに対する耐久性が高く、融点が高いことから耐熱性に優れている。このような利点から、Pt族金属を利用した触媒は、多様な産業で実用化されている。
例えば、化学反応の触媒として、Pt族金属は石油精製をはじめ、石油化学、医薬、香料、食品などのファインケミカル分野で利用されている。前記分野において、水素化反応、脱水素化反応、酸化反応、カップリング反応、オレフィンメタセシス反応、重合反応等の様々な化学反応にPt族金属を含む触媒が使用されている。
また、これらPt族金属は固体高分子型燃料電池、固体高分子型水電解装置、ソーダ工業用電解層、化学センサ等の電極に利用される電極触媒としても知られている。
【0003】
さらに、Pt族金属は自動車用の排ガス浄化触媒に大量に使用されている。ガソリン自動車の排ガスには、炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物が含まれており、環境に悪影響を及ぼすことから規制対象物質とされている。このことから、炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物を同時に分解する三元触媒として、Pt,Pd、Rhが利用されている。PtおよびPdは、特に炭化水素、一酸化炭素の分解能力に優れているといわれている。ディーゼル車においては、空燃比が高く、燃料効率に優れている反面、排ガス中に大量の窒素酸化物が発生するという問題がある。ディーゼル車におけるPtおよびPdの役割は、炭化水素、一酸化炭素を分解すること及び一酸化窒素を二酸化窒素に変換することがあげられる。PtおよびPd触媒によって変換された二酸化窒素は、触媒の後段に設置されている選択還元システムで二酸化窒素から窒素への還元が行われる。このことから、ガソリン車およびディーゼル車の排ガス浄化において、PtおよびPdは不可欠であり、近年の排ガス規制強化により、自動車1台あたりのPtおよびPd使用量を増加させて、規制をクリアさせる必要がある。
【0004】
しかしながら、Pt族金属の産出地は偏在しており、供給が不安定であることから、Pt族金属の使用量が多くなると、Pt族金属の価格が急騰する可能性があり、コストへの影響も大きくなる。排ガス浄化触媒の触媒性能向上とPtおよびPd使用量の削減によるコストダウンの両立が、自動車メーカーの課題の一つとなっている。
【0005】
上記課題に対する対応策の一つとして、他の金属を添加した合金触媒の開発が検討されている。触媒を合金化させることにより、触媒活性の向上、反応選択性、触媒の耐久性に寄与するといわれている。特にFeは、粗鋼としての産出量は18億トンと非常に多く、Feを含む化合物は窒素酸化物の還元性能を有していることが知られている。一方、Feは、酸化しやすく、耐熱性も高くないことから単金属での実用化が難しく、PtもしくはPdとの合金化による高性能化が期待されている。
【0006】
特許文献1では、金属担持率が1.5質量%であり、かつ平均粒径が9nmから50nmの範囲にあるPd-Fe金属粒子が、CeO

、ZrO

、Al



の少なくとも1つを主成分とする酸化物担体に担持された排ガス浄化触媒が提案されている。
【0007】
非特許文献1は、Pd-FeもしくはPt-Fe担持Al



触媒を開示しており、金属粒子の粒径は約5nmと微細であるが、金属担持率が0.5質量%と少量であることから、十分な活性を発揮することが難しいと考えられる。
【0008】
非特許文献2においては、Pd-Fe担持Al



触媒が開示されている。金属担持量が5質量%以上と多いが、金属粒子の粒径が10nm以上と大きいため、良好な触媒活性は見込まれない
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第5876360号
【0010】
Bimetallic Pd-Fe supported on γ-Al2O3 catalyst used in the ring opening of 2-methylfuran to selective formation of alcohols, Applied Catalysis A, General, 543, (2017) 133-140.
Novel Fe-Pd/γ-Al2O3 catalysts for the selective HYDROGENATION of C≡C bonds under mild conditions, Mendeleev Commun., 29, (2019), 339-342.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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