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公開番号2024171898
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023089178
出願日2023-05-30
発明の名称濾材およびフィルター
出願人東洋紡エムシー株式会社
代理人
主分類B01D 39/16 20060101AFI20241205BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】プリーツ加工時の剥離および破れが抑制された濾材を提供する。
【解決手段】 本発明の濾材は、少なくとも、補強層、吸着層、及び集塵層を備え、前記吸着層は、前記補強層と前記集塵層との間に存在し、前記補強層は短繊維不織布を含み、、前記集塵層は長繊維不織布を含み、前記吸着層は活性炭および/またはシリカゲルを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも、補強層、吸着層、及び集塵層を備えた濾材において、
前記吸着層は、前記補強層と前記集塵層との間に存在し、
前記補強層は短繊維不織布を含み、、
前記集塵層は長繊維不織布を含み、
前記吸着層は活性炭および/またはシリカゲルを含む、ことを特徴とする濾材。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記集塵層は、メルトブローン不織布である、ことを特徴とする請求項1に記載の濾材。
【請求項3】
前記集塵層は、スパンボンド不織布である、ことを特徴とする請求項1に記載の濾材。
【請求項4】
前記補強層は、サーマルボンド不織布である、ことを特徴とする請求項1に記載の濾材。
【請求項5】
前記補強層は、熱接着性短繊維を含むサーマルボンド不織布から成る第一層と、前記第一層の中で最も融点が低い熱接着性短繊維よりも融点が30℃以上高い高融点短繊維を含むサーマルボンド不織布から成る第二層とを有しており、前記第一層が前記吸着層と接する側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の濾材。
【請求項6】
前記集塵層は、帯電された不織布から成り、当該集塵層は、変位が3mmのときの引張強度が5N以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の濾材。
【請求項7】
請求項1に記載の濾材を用いたフィルター。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、濾材及びフィルターに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車用や家庭用の各種エアフィルターとして用いられる高性能エアフィルター材として、ポリプロピレン極細繊維等の各種極細繊維が集積されてなるメルトブロー不織布が用いられている。メルトブロー不織布は極細繊維から構成されているため、濾過性能は高いものの、強度や剛性が低い。そこで、こうした強度や剛性が低いエアフィルター材を補強するために、高強度及び高剛性の補強材をエアフィルター材に貼り合わせることが広く実施されている。例えば、特許文献1には、基材層間に吸着剤と接着剤とからなる吸着層を挟み込んだ積層構造体からなる濾材であって、基材層の少なくとも一層に、熱融着系長繊維からなる不織布とメルトブロー不織布とを積層した積層シートを用いた脱臭フィルター用濾材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-44183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、フィルター用濾材には、更なる高機能化、多様化、小型化、高処理能力化が要求されている。またフィルター用濾材は濾材面積を稼ぐために一般的にプリーツ加工が施されるが、プリーツ加工の加工性向上も急務となっている。特に、フィルター用濾材では、吸着剤の特性を最大限活かすために、吸着剤を被覆する接着剤の被覆面積を最小限にしてもプリーツ加工時に剥離が発生しないものが求められている。
【0005】
一方、フィルター用濾材は、高性能化により厚みが大きくなる傾向にあり、プリーツ加工時に山部と谷部で内外周の距離の差が大きくなることで、各層を剥離させる力が大きくなる。また、剥離させる力が大きくなると、強度の弱い集塵層に破れが発生することがある。
【0006】
そこで本発明は上記課題に鑑みなされ、その目的は、プリーツ加工時の剥離および破れを抑制できる濾材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す手段により、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は以下の構成からなる。
1.少なくとも、補強層、吸着層、及び集塵層を備えた濾材において、前記吸着層は、前記補強層と前記集塵層との間に存在し、前記補強層は短繊維不織布を含み、、
前記集塵層は長繊維不織布を含み、前記吸着層は活性炭および/またはシリカゲルを含む、ことを特徴とする濾材。
2.前記集塵層は、メルトブローン不織布である、ことを特徴とする上記1に記載の濾材。
3.前記集塵層は、スパンボンド不織布である、ことを特徴とする上記1に記載の濾材。4.前記補強層は、サーマルボンド不織布である、ことを特徴とする上記1~3のいずれか1に記載の濾材。
5.前記補強層は、熱接着性短繊維を含むサーマルボンド不織布から成る第一層と、前記
第一層の中で最も融点が低い熱接着性短繊維よりも融点が30℃以上高い高融点短繊維を含むサーマルボンド不織布から成る第二層とを有しており、前記第一層が前記吸着層と接する側に配置されていることを特徴とする上記4に記載の濾材。
6.前記集塵層は、帯電された不織布から成り、当該集塵層は、変位が3mmのときの引張強度が5N以下である、ことを特徴とする上記1~5のいずれか1に記載の濾材。
7.上記1~6のいずれか1に記載の濾材を用いたフィルター。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、プリーツ加工時の剥離が抑制された加工性が良好な濾材を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の濾材は、補強層、吸着層、集塵層の3層より構成される。
【0010】
<補強層>
本発明において、補強層は、プリーツ加工後において形状を保持するためのものであり、サーマルボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンボンド不織布などの不織布を用いることができる。好ましくは、樹脂加工されたサーマルボンド不織布である。サーマルボンド不織布には、通常は熱収縮を考慮し低融点成分を有しない繊維が一定比率で混合される。そのため、部分的に交点接着が弱く、不織布全体としての腰強度や引張り強度が不足することが多い。そこで、サーマルボンド不織布に樹脂加工することにより、全繊維の交点間を接着させ腰強度とともに引張り強度を増大させることが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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