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公開番号2024164470
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023079963
出願日2023-05-15
発明の名称脱気機構
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 19/00 20060101AFI20241120BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】脱気装置で除去しきれない気泡を、作動中の送液ポンプに侵入する前に除去する脱気機構を提供する。
【解決手段】脱気機構は、送液ポンプにより吸引され、脱気装置を通過した液体中に含有される気泡を除去する脱気機構であって、脱気装置から液体を送液する第一送液チューブと、第一送液チューブの下流に接続され、液体中の気泡の少なくとも一部を検知し排出する気泡検知排出部と、気泡の少なくとも一部が除去された液体を気泡検知排出部から送液ポンプへ送液する第二送液チューブと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
送液ポンプにより吸引され、脱気装置を通過した液体中に含有される気泡を除去する脱気機構であって、
前記脱気装置から液体を送液する第一送液チューブと、
前記第一送液チューブの下流に接続され、前記液体中の気泡の少なくとも一部を検知し排出する気泡検知排出部と、
前記気泡の少なくとも一部が除去された液体を気泡検知排出部から前記送液ポンプへ送液する第二送液チューブと、
を備える、脱気機構。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記気泡検知排出部は、前記第一送液チューブから流入する前記液体中に含有される気泡の少なくとも一部を検知する第一気泡センサを備える、請求項1に記載の脱気機構。
【請求項3】
前記気泡検知排出部は、前記第一気泡センサと連動し、気泡を含む液体の排出を制御する切換え弁を備える、請求項2に記載の脱気機構。
【請求項4】
前記気泡検知排出部は、前記切換え弁を通過し排出される液体中の気泡を検知する第二気泡センサを備え、
前記切換え弁は、第二気泡センサと連動して気泡を含む液体の排出を制御する、
請求項3に記載の脱気機構。
【請求項5】
前記気泡検知排出部から気泡を含む液体を排出する第三送液チューブをさらに備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の脱気機構。
【請求項6】
前記第三送液チューブと接続され、気泡を含む液体の排出を促進する吸引ポンプをさらに備える、
請求項5に記載の脱気機構。
【請求項7】
前記第三送液チューブにおける気泡を含有する液体の流量は、前記第二送液チューブにおける前記気泡の少なくとも一部が除去された液体の流量の1/10以下である、
請求項5に記載の脱気機構。
【請求項8】
前記第一送液チューブに振動を加える振動機をさらに備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載の脱気機構。
【請求項9】
前記脱気装置は、気体透過性の脱気チューブ又は気泡トラップを用いたものである、請求項1から4のいずれか一項に記載の脱気機構。
【請求項10】
前記第一気泡センサは、光学式センサである、請求項2に記載の脱気機構。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、液体中に含まれる気泡を、送液中に除去するための脱気装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
フロー合成や液体クロマトグラフィー等の送液を必要とする機構では、化学反応や測定の精度を高めるために、より安定な送液性能の実現が求められている。送液の駆動力には、例えばプランジャーポンプによる吸引が用いられるが、その際、液体中に含まれる気泡がポンプに侵入すると脈動が発生し、送液流量が著しく不安定になる。また、脈動が発生しない場合でも、流路中での液体混合による化学反応を用いるフロー合成では、液体中に気泡が介在することによって所望の化学反応が正常に行われないという不具合が生じ得る。さらに、液体クロマトグラフィーにおいても、気泡が介在することで液中の化学種を同定、または、化学種の量を計測するための精度の低下が起こり得る。
【0003】
上記のような不良を抑制するために、これまで様々な脱気装置が考案されている。例えば、気体透過性チューブを内部に備えた脱気装置は広く用いられており、装置内を陰圧に保つことで、チューブを通過する液体から気泡が排出される機構となっている。
【0004】
ただし、気泡がより排出されるためには、チューブに液体が留まっている時間が長いほど効果的であるため、チューブを長くする、もしくは、流量を小さくするといった制限が設けられる。
【0005】
上記の課題を改善するために、例えば、特許文献1では、それまでの脱気装置において一般的に用いられる気体透過性の脱気チューブだけでは除去できない気泡について、気泡トラップを導入することで、気泡を捕獲し除去する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6646499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載された脱気装置を利用する場合、薬液種や温度、流量等の条件次第では除去しきれない気泡が残存し得ることに加えて、脱気装置よりも下流側で発生する気泡については除去することができない。また、そのように除去できない気泡については送液ポンプを停止させ、シリンジで吸い出す等、手動で除去する必要がある。
【0008】
したがって、本開示では脱気装置で除去しきれない気泡を、作動中の送液ポンプに侵入する前に除去する脱気機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る脱気機構は、送液ポンプにより吸引され、脱気装置を通過した液体中に含有される気泡を除去する脱気機構であって、脱気装置から液体を送液する第一送液チューブと、第一送液チューブの下流に接続され、液体中の気泡の少なくとも一部を検知し排出する気泡検知排出部と、気泡の少なくとも一部が除去された液体を気泡検知排出部から送液ポンプへ送液する第二送液チューブと、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係る脱気機構によれば、送液ポンプを作動させながら、脱気装置で除去しきれない気泡と、脱気装置よりも下流の領域で発生する気泡とを除去することで、例えば、プランジャーポンプ等への気泡侵入による脈動を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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