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公開番号2025008424
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2023110598
出願日2023-07-05
発明の名称コンクリート打設管理装置およびコンクリート打設管理方法
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類E04G 21/06 20060101AFI20250109BHJP(建築物)
要約【課題】コンクリート打設エリア全域においてコンクリート打設情報を精度良く作成することができるコンクリート打設管理装置を提供する。
【解決手段】コンクリート打設管理装置1であって、作業者Hに取り付けるGNSS受信機10および端末装置20と、コンクリート打設エリアAの周囲に配置されるビーコン発信機30A~30Dと、管理端末装置40と、を備えている。端末装置20は、GNSS受信機10の位置情報を検出するとともに、ビーコン信号を受信可能である。管理端末装置40は、GNSS受信機10が捕捉する衛星数が基準数以上である場合は、GNSS受信機10の位置情報に基づいて、コンクリート打設情報を表示部42に表示し、GNSS受信機10が捕捉する衛星数が基準数未満である場合は、ビーコン発信機30A~30Dの識別情報に基づいて、コンクリート打設情報を表示部42に表示する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリート吐出筒体またはバイブレータを保持する作業者に取り付けられるGNSS受信機および端末装置と、
コンクリート打設エリアの周囲に配置されるビーコン発信機と、
前記コンクリート打設エリア内におけるコンクリート打設情報を表示する表示部を有する管理端末装置と、を備え、
前記端末装置は、
前記GNSS受信機が受信した衛星信号に基づいて、前記GNSS受信機の位置情報を検出するとともに、前記ビーコン発信機が発信したビーコン信号を受信可能であり、
前記管理端末装置は、
前記GNSS受信機が捕捉する衛星数が基準数以上である場合には、
前記GNSS受信機の位置情報に基づいて、前記コンクリート打設情報を前記表示部に表示し、
前記GNSS受信機が捕捉する衛星数が前記基準数未満である場合には、
前記端末装置が受信した前記ビーコン信号を発信している前記ビーコン発信機の識別情報に基づいて、前記コンクリート打設情報を前記表示部に表示することを特徴とするコンクリート打設管理装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記コンクリート打設エリアの周囲に複数の前記ビーコン発信機が配置されており、
前記管理端末装置は、
前記端末装置が受信した複数の前記ビーコン信号のうち、電波強度が最大の前記ビーコン信号を発信している前記ビーコン発信機の識別情報に基づいて、前記コンクリート打設情報を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載のコンクリート打設管理装置。
【請求項3】
前記管理端末装置は、
前記コンクリート打設エリアをグリッドに区画して前記表示部に表示し、前記グリッドのマス目ごとに前記コンクリート打設情報を表示することを特徴とする請求項1に記載のコンクリート打設管理装置。
【請求項4】
前記作業者の両肩にそれぞれ前記GNSS受信機が取り付けられ、
前記管理端末装置は、
前記両GNSS受信機の位置情報から前記作業者の位置および向きを検出し、その検出結果に基づいて、前記コンクリート吐出筒体または前記バイブレータの位置情報を検出することを特徴とする請求項1に記載のコンクリート打設管理装置。
【請求項5】
コンクリート打設エリアの周囲にビーコン発信機を配置するとともに、前記コンクリート打設エリア内に配置されるコンクリート吐出筒体またはバイブレータを保持する作業者に、GNSS受信機およびビーコン信号を受信する端末装置を取り付ける段階と、
前記GNSS受信機が捕捉する衛星数が基準数以上である場合には、前記GNSS受信機の位置情報に基づいて、前記コンクリート打設エリア内におけるコンクリート打設情報を管理端末装置の表示部に表示し、
前記GNSS受信機が捕捉する衛星数が前記基準数未満である場合には、前記端末装置が受信したビーコン信号を発信している前記ビーコン発信機の識別情報に基づいて、前記コンクリート打設情報を前記表示部に表示する段階と、
を備えていることを特徴とするコンクリート打設管理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート打設管理装置およびコンクリート打設管理方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
コンクリート構造物の施工では、コンクリート供給ホースの先端に設けられたコンクリート吐出筒体を作業者が保持し、コンクリート吐出筒体からコンクリート打設エリアにコンクリートを流し込んでいる。また、他の作業者がバイブレータを保持し、コンクリート打設エリア内のコンクリートにバイブレータの起振部を挿入して、コンクリートを締め固めている。
従来、コンクリート打設を管理する方法としては、バイブレータにGNSS受信機を取り付け、バイブレータの位置情報および稼働時間に基づいて、コンクリートの締め固め状態を管理端末装置の表示部に表示する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5998817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記したコンクリート打設管理方法では、コンクリート打設エリア内外の既設構造物や土留め鋼材等の部材の影響で、GNSS受信機が捕捉する衛星数が減少すると、バイブレータの位置情報を検出するのが難しくなるという問題がある。
本発明は、前記した問題を解決し、コンクリート打設エリア全域においてコンクリート打設情報を精度良く作成することができ、コンクリート打設を的確に管理できるコンクリート打設管理装置およびコンクリート打設管理方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するため、第一の発明は、コンクリート打設管理装置であって、コンクリート吐出筒体またはバイブレータを保持する作業者に取り付けられるGNSS受信機および端末装置と、コンクリート打設エリアの周囲に配置されるビーコン発信機と、前記コンクリート打設エリア内におけるコンクリート打設情報を表示する表示部を有する管理端末装置と、を備えている。前記端末装置は、前記GNSS受信機が受信した衛星信号に基づいて、前記GNSS受信機の位置情報を検出するとともに、前記ビーコン発信機が発信したビーコン信号を受信可能である。前記管理端末装置は、前記GNSS受信機が捕捉する衛星数が基準数以上である場合には、前記GNSS受信機の位置情報に基づいて、前記コンクリート打設情報を前記表示部に表示し、前記GNSS受信機が捕捉する衛星数が前記基準数未満である場合には、前記端末装置が受信した前記ビーコン信号を発信している前記ビーコン発信機の識別情報に基づいて、前記コンクリート打設情報を前記表示部に表示する。
【0006】
前記課題を解決するため、第二の発明は、コンクリート打設管理方法であって、コンクリート打設エリアの周囲にビーコン発信機を配置するとともに、前記コンクリート打設エリア内に配置されるコンクリート吐出筒体またはバイブレータを保持する作業者に、GNSS受信機およびビーコン信号を受信する端末装置を取り付ける段階と、前記GNSS受信機が捕捉する衛星数が基準数以上である場合には、前記GNSS受信機の位置情報に基づいて、前記コンクリート打設エリア内におけるコンクリート打設情報を管理端末装置の表示部に表示し、前記GNSS受信機が捕捉する衛星数が前記基準数値未満である場合には、前記端末装置が受信したビーコン信号を発信している前記ビーコン発信機の識別情報に基づいて、前記コンクリート打設情報を前記表示部に表示する段階と、を備えている。
【0007】
本発明では、GNSS受信機が捕捉する衛星数が位置情報を作成するために十分な場合には、GNSSによる位置情報に基づいて、コンクリート打設情報が作成される。また、本発明では、GNSS受信機が捕捉する衛星数が位置情報を作成するために不十分な場合には、ビーコン発信機の位置情報に基づいて作業者の位置を検出して、コンクリート打設情報が作成される。
このように、本発明では、GNSSによる位置検出の精度が低下する領域に作業者が移動した場合には、ビーコン信号による位置検出に切り替わるため、コンクリート打設エリア全域のコンクリート打設情報を精度良く作成することができる。
なお、コンクリート打設情報としては、GNSS受信機の位置情報に基づいて、コンクリート吐出筒体またはバイブレータの位置情報を検出し、その位置情報にコンクリートポンプやバイブレータの稼働時間を加えることで、コンクリート打設の進捗状況を示すことができる。
【0008】
前記したコンクリート打設管理装置において、前記コンクリート打設エリアの周囲に複数の前記ビーコン発信機を配置した場合には、前記管理端末装置は、前記端末装置が受信した複数の前記ビーコン信号のうち、電波強度が最大の前記ビーコン信号を発信している前記ビーコン発信機の識別情報に基づいて、前記コンクリート打設情報を前記表示部に表示する。
この構成では、ビーコン信号の電波強度に基づいて、作業者に最も近いビーコン発信機を検出するため、コンクリート打設エリアの周囲に複数のビーコン発信機を配置した場合でも、ビーコン発信機により作業者の位置を検出できる。
【0009】
前記したコンクリート打設管理装置において、前記管理端末装置は、前記コンクリート打設エリアをグリッドに区画して前記表示部に表示し、前記グリッドのマス目ごとに前記コンクリート打設情報を表示することが好ましい。
このようにすると、コンクリート打設エリア内におけるコンクリート打設情報を詳細に把握できる。
【0010】
前記したコンクリート打設管理装置において、前記作業者の両肩にそれぞれ前記GNSS受信機を取り付け、前記管理端末装置は、前記両GNSS受信機の位置情報から前記作業者の位置および向きを検出し、その検出結果に基づいて、前記コンクリート吐出筒体または前記バイブレータの位置情報を検出することが好ましい。
このように、コンクリート吐出筒体またはバイブレータの位置情報を検出することで、コンクリート打設情報を精度良く作成することができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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