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公開番号2025023391
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-17
出願番号2023127464
出願日2023-08-04
発明の名称カッタビットの製造方法
出願人大成建設株式会社,株式会社丸和技研
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類E21D 9/087 20060101AFI20250207BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】カッタビットの耐摩耗性を向上させ、長寿命化を図るためのカッタビットの製造方法を提案する。
【解決手段】硬質チップ5の表面の硬質皮膜を除去する被膜除去工程と、複数の硬質チップ5,5,…を鋳型7内の上部に配列させるチップ配置工程と、鋳型7内に溶湯40を注入して耐摩耗材4を形成する耐摩耗材形成工程と、母材2の表面に耐摩耗材4を固定するとともに母材2の先端に刃材3を固定する刃材固定工程とを備えるカッタビットの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の硬質チップを鋳型内の上部に配列させるチップ配置工程と、
前記鋳型内に溶湯を注入して耐摩耗材を形成する耐摩耗材形成工程と、
母材の表面に前記耐摩耗材を固定するとともに前記母材の先端に刃材を固定する刃材固定工程と、を備えることを特徴とする、カッタビットの製造方法。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記硬質チップには貫通孔が形成されており、
前記チップ配置工程では、複数の前記硬質チップの前記貫通孔に同一の取付部材を挿通する作業と、前記取付部材を前記鋳型内に取り付ける作業とを行うことを特徴とする、請求項1に記載のカッタビットの製造方法。
【請求項3】
前記鋳型の側壁下部に注入孔が形成されており、
前記耐摩耗材形成工程では、前記注入孔から溶湯を注入することを特徴とする、請求項1に記載のカッタビットの製造方法。
【請求項4】
前記硬質チップがサーメットチップであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のカッタビットの製造方法。
【請求項5】
前記硬質チップの表面の硬質皮膜を除去する被膜除去工程をさらに備えていることを特徴とする、請求項4に記載のカッタビットの製造方法。
【請求項6】
前記被膜除去工程では、エアブラストにより前記硬質皮膜を除去することを特徴とする、請求項5に記載のカッタビットの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削機に使用するカッタビットの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
シールド工法、推進工法、TBM等によるトンネル工事は、カッタビットが設置されたトンネル掘削機により行う。カッタビットは、刃材としての超硬チップと、超硬チップを決められた角度で保持する母材とを備えている。母材は、地山の切削により磨耗し易く、母材の摩耗を原因としてカッタビットが掘削機から脱落する場合もある。カッタビットが脱落した場合や、カッタビットが磨耗した場合には、掘削作業を中断してカッタビットを交換等する必要があるが、掘削作業を中断すると、工期短縮化の妨げになる。そのため、耐摩耗性を向上させてカッタビットの長寿命化を図る場合がある。
例えば、特許文献1には、刃材を保持する母材の外面に肉盛り溶接が施されたカッタビットが開示されている。特許文献1のカッタビットによれば、肉盛り溶接により母材の摩耗が抑制されて、刃材の剥落のリスクの低減できる。しかしながら、母材の外面に肉盛り溶接を行う作業に手間がかかる。
【0003】
そのため、特許文献2には、耐摩耗性を要求される設備の摩耗対策として、母材表面の所定の部位に硬質チップ(サーメットチップ)を配設する技術が開示されている。硬質チップは、予め鋳型内に配設しておくが、溶湯を鋳型に注入した際のヒートショックで割損する場合がある。割損した硬質チップは、鋳型内で移動してしまい、所望の位置に配設されないおそれがある。そのため、特許文献2の製造方法では、硬質チップに複数のメッキ層を積層し、溶湯を鋳型に注入した際の急激な加熱によるヒートショックを軽減している。一方、メッキ処理を行うことで、手間とコストが発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-087426号公報
特開2014-083577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、カッタビットの耐摩耗性を向上させ、長寿命化を図るためのカッタビットの製造方法を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような課題を解決するために、本発明は、掘削機に取り付けられるカッタビットの製造方法であって、複数の硬質チップを鋳型内の上部に配列させるチップ配置工程と、前記鋳型内に溶湯を注入して耐摩耗材を形成する耐摩耗材形成工程と、母材の表面に前記耐摩耗材を固定するとともに前記母材の先端に刃材を固定する固定工程とを備えている。
かかる製造方法により得られるカッタビットは、硬質チップにより母材の摩耗が抑制されるため、カッタビットの長寿命化を図ることができる。また、硬質チップは、耐摩耗材を母材に固定することにより所定の位置に配設されるため、製造時の手間も少ない。また、硬質チップは、予め鋳型の上部(耐摩耗材の表面側)に配列されているため、溶湯で鋳包まれた後も母材の表面側に配設される。なお、硬質チップは、母材に比べて比重が小さいため、ヒートショックにより割損した場合であっても鋳型内の上方(母材の表面側)に移動する。
【0007】
前記硬質チップに貫通孔が形成されている場合には、前記チップ配置工程において、複数の前記硬質チップの前記貫通孔に同一の取付部材を挿通する作業と、前記取付部材を前記鋳型内に取り付ける作業とを行うのが望ましい。こうすることで、鋳型に溶湯(鋳ぐるみ材)を注入した後においても、複数の硬質チップを列状に並設した状態を維持することできるため、硬質チップが偏って配置されることを防止できる。なお、取付部材には、母材を構成する金属(例えばSS材)よりも融点が高い素材(モリブデンやタングステン等)を使用するのが望ましいが、ステンレスなどを使用してもよい。
【0008】
前記鋳型の側壁下部に注入孔を形成しておき、前記耐摩耗材形成工程において前記注入孔から溶湯を注入すると、ヒートショックにより硬質チップに割損が生じた場合であっても、硬質チップの移動を最小限に抑えて、硬質チップが偏って配置されることを抑制できる。
前記硬質チップが切削工具等で使用されたサーメットチップ(使用済みのサーメットチップ)であれば、材料コストの低減化が可能となり、また、廃材を有効に活用できる。この場合には、硬質チップの表面の硬質皮膜を除去する被膜除去工程を備えていれば、硬質チップと耐摩耗材を構成する金属との接合性が向上する。硬質皮膜は、エアブラストにより除去するのが望ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のカッタビットの製造方法により製造されたカッタビットによれば、比較的簡易かつ安価に製造可能で、なおかつ、耐摩耗性を有していて長寿命化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態に係るカッタビットを示す断面図である。
硬質チップの例を示す斜視図である。
カッタビットの製造方法を示すフローチャートである。
鋳型を示す斜視図である。
チップ配置工程を示す斜視図である。
図5に続くチップ配置工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のX-X断面図、(c)は(a)のY-Y断面図である。
耐摩耗材形成工程を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のX-X断面図、(c)は(a)のY-Y断面図である。
刃材固定工程を示す断面図である。
本実施形態の耐摩耗材の硬質チップの配置状況を確認するために実施した実験状況を示す断面図であって、(a)は実施例1、(b)は比較例1、(c)は比較例2である。
本実施形態の耐摩耗材の硬質チップの配置状況を確認するために実施した実験結果を示す写真であって、(a)は実施例1、(b)は比較例1、(c)は比較例2である。
硬質チップの表面の硬質皮膜を除去することによる効果を確認した結果の写真であって、(a)は実施例2、(b)は比較例3である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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