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公開番号2025024383
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-20
出願番号2023128450
出願日2023-08-07
発明の名称浮体式基礎の製作方法および架台
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類E02D 27/32 20060101AFI20250213BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】コンクリート製の浮体式基礎の効率的な製作を実現できる、浮体式基礎の製作方法と、この浮体式基礎の製作方法に使用する架台を提案する。
【解決手段】製作ヤードに設けられた架台の上で分割体を製作する製作工程と、分割体が載置された架台を搬送手段により製作ヤードから接続ヤードに移動させる移動工程と、接続ヤードにおいて複数の分割体を連結して浮体式基礎を形成する接続工程とを備える浮体式基礎の製作方法。架台4は、分割体が載置される製作板43と、製作板を支持する架台主桁41と、架台主桁41を支持する支持部材42と、架台主桁41の下面と地表面との間に介設される補強支柱45とを備えている。補強支柱45は、架台主桁41の下面に対して着脱可能、もしくは、架台主桁41の下面に回動可能に取り付けられている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
製作ヤードに設けられた架台の上で分割体を製作する製作工程と、
前記分割体が載置された前記架台を搬送手段により前記製作ヤードから接続ヤードに移動させる移動工程と、
前記接続ヤードにおいて複数の前記分割体を連結して浮体式基礎を形成する接続工程と、を備える浮体式基礎の製作方法であって、
前記架台は、前記分割体が載置される製作板と、前記製作板を支持する架台主桁と、前記架台主桁を支持する支持部材と、を備えており、
前記分割体の重量により前記架台主桁のたわみ量が大きくなる部分において、前記架台主桁が補強されていることを特徴とする、浮体式基礎の製作方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記製作工程において、前記架台主桁の下面と地表面との間に補強支柱を介設することで前記架台主桁を補強することを特徴とする、請求項1に記載の浮体式基礎の製作方法。
【請求項3】
前記搬送手段は、前記架台を持ち上げて地切りする揚重機構を備えた自走式台車であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の浮体式基礎の製作方法。
【請求項4】
複数の分割体を接続することにより形成される浮体式基礎を製作する際に前記分割体の製作および移動に使用する架台であって、
前記分割体が載置される製作板と、
前記製作板を支持する架台主桁と、
前記架台主桁を支持する支持部材と、
前記架台主桁の下面と地表面との間に介設される補強支柱と、を備え、
前記補強支柱は、前記架台主桁の下面に対して着脱可能、もしくは、前記架台主桁の下面に回動可能に取り付けられていることを特徴とする、架台。
【請求項5】
複数の分割体を接続することにより形成される浮体式基礎を製作する際に前記分割体の製作および移動に使用する架台であって、
前記分割体が載置される製作板と、
前記製作板を支持する架台主桁と、
前記架台主桁を支持する支持部材と、を備え、
前記架台主桁の一部の剛性が高められていることを特徴とする、架台。
【請求項6】
複数の分割体を接続することにより形成される浮体式基礎を製作する際に前記分割体の製作および移動に使用する架台であって、
前記分割体が載置される製作板と、
前記製作板を支持する架台主桁と、
前記架台主桁を支持する支持部材と、を備え、
前記架台主桁に、前記分割体の重量に応じて上げ越しが施されていることを特徴とする、架台。
【請求項7】
隣接する他の架台との隙間を閉塞する補助板材が前記製作板の縁部に回動可能に取り付けられていることを特徴とする、請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の架台。
【請求項8】
地表面に当接する荷重分散部材が前記支持部材の下部に固定されていることを特徴とする、請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の架台。
【請求項9】
前記製作板に、前記製作板を上下に貫通する複数の開口部が形成されていることを特徴とする、請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の架台。
【請求項10】
前記架台の上面に前記分割体の形状に応じたマーキング若しくはガイドが設けられていることを特徴とする、請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の架台。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、浮体式基礎の製作方法とこの浮体式基礎の製作方法に使用する架台に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
温室効果ガスの排出量削減を目的として、再生可能エネルギーの需要が高まっている。再生可能エネルギーには、例えば、太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス等がある。風力発電施設は、風車による騒音や振動が生活環境に影響を及ぼす場合があり、居住空間等への影響を十分に考慮する必要があることから、居住区域から離れた山間部などに設置されることが多い。しかしながら、大型の風車を設置する用地を山間部に確保することは難しく、また、風力発電施設までの交通路の確保や、送電線等の設置等も困難であった。そのため、風力発電施設を海上(水上)に設置することが検討されている。
【0003】
水上に構造物を構築する場合において、基礎構造として浮体式基礎を採用する場合がある。浮体式基礎としては、セミサブマージブル型、スパー型、パージ型、TLP型等がある。このうち、セミサブマージブル型基礎(半潜水浮体式基礎)は、風車の支柱を支持するセンターカラムと、センターカラムの周囲に間隔をあけて配設された複数本のサイドカラムと、センターカラムとサイドカラムとを連結するビームとを備えてなり、波や風に対して優れた安定性能を有していることから、比較的実績が多い。
半潜水浮体式基礎は、鋼製部材を主体に構成されることが多い。一方、半潜水浮体式基礎をコンクリートにより構築すれば、コストダウンを図ることができる。
コンクリート製の半潜水浮体式基礎を製作する方法としては、ドックにて製作し、海上へ曳航して設置する方法が考えられる。一方、ドックにおけるコンクリート製の浮体式基礎の製作方法は確立されておらず、ドックにおける効率的な浮体式基礎の製作方法が望まれている。
【0004】
ここで、特許文献1には、洋上風車のタワーを高さ方向に分割してできた複数のタワー部材を、地盤上に設置された台座を基礎として台座上に構築されたジャッキ付き架台にて組み立てる、タワー組立方法が提案されている。
一方、特許文献2には、洋上風車のタワーを高さ方向に分割してできた複数のタワー部材を洋上で組み立てて据え付ける、洋上風車の据付方法が提案されている。この据付方法は、洋上風車の基礎となるケーソンを洋上風車の設置位置に設置するケーソン設置工程と、ケーソンにて複数のタワー部材を組み立てる組立工程と、最上段のタワー部材に取り付けられたナセルにブレードを取り付けるブレード取付工程とを有する。
特許文献1,2には、効率的なタワーの組立方法に関する記載はあるものの、ドックにおいてコンクリート製の浮体式基礎を効率的に製作する技術に関する記載は存在しない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-80852号公報
特開2021-76043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、コンクリート製の浮体式基礎の効率的な製作を実現できる、浮体式基礎の製作方法と、この浮体式基礎の製作方法に使用する架台を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明の浮体式基礎の製作方法は、製作ヤードに設けられた架台の上で分割体を製作する製作工程と、前記分割体が載置された前記架台を搬送手段により前記製作ヤードから接続ヤードに移動させる移動工程と、前記接続ヤードにおいて複数の前記分割体を連結して浮体式基礎を形成する接続工程とを備えている。前記架台は、前記分割体が載置される製作板と、製作板を支持する架台主桁と、前記架台主桁を支持する支持部材とを備えており、前記分割体の重量により前記架台主桁のたわみ量が大きくなる部分において前記架台主桁が補強されている。
【0008】
かかる浮体式基礎の製作方法によれば、浮体式基礎を形成する複数のコンクリート製の分割体を、製作ヤードにある架台の上で製作した後、複数の分割体を架台とともに搬送手段にて接続ヤードに搬送し、接続ヤードにて各分割体を架台の上で接続して浮体式基礎を製作することにより、ドックにおけるコンクリート製の浮体式基礎の効率的な製作を実現できる。
また、架台主桁は、たわみ量が大きくなることが予想される部分において補強されているため、架台主桁の変形(たわみ)が分割体の寸法精度や分割体同士の位置合わせに影響し難くなり、効率的に施工できる。
【0009】
架台主桁の補強構造としては、前記架台主桁の下面と地表面との間に補強支柱を介設する形態、前記架台主桁の一部の剛性を高めた形態、前記分割体の重量に応じて架台主桁に上げ越しを施す形態などがある。
補強支柱は、前記架台主桁の下面に対して着脱可能、もしくは、前記架台主桁の下面に回動可能に取り付けられているのが望ましい。このようにすれば、補強支柱を撤去あるいは回動させることで、架台主桁の下側に搬送手段を進入するスペースを確保できる。前記搬送手段には、前記架台を持ち上げて地切りする揚重機構を備えた自走式台車を使用するのが望ましい。
【0010】
また、隣接する他の架台との隙間を閉塞する補助板材が前記製作板の縁部に回動可能に取り付けられていれば、補助板材が接続工程において分割体同士を接続する際の底型枠として機能し、別途型枠を設ける手間を省略できる。
地表面に載置された荷重分散部材が前記支持部材の下部に固定されていれば、地盤に載置した荷重分散部材を介して、支持部材に作用する荷重を分散することが可能となるため、支持部材の支持力を増強することができる。
前記製作板に、前記製作板を上下に貫通する複数の開口部が形成されていれば、浮体式基礎を架台とともにドックから進水させることで、水の浮力が開口部を介して浮体式基礎に作用して、浮体式基礎と架台(製作板)とが分離される。そのため、大掛かりな揚重機等を使用しなくても、簡易かつ効率的に、浮体式基礎を進水させることが可能となる。
さらに、前記架台の上面に前記分割体の形状に応じたマーキング若しくはガイドが設けられていれば、分割体製作時の位置決めが容易となる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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