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公開番号2025059840
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023170182
出願日2023-09-29
発明の名称砂防堰堤構造及び砂防堰堤構築方法
出願人株式会社本久
代理人個人,個人
主分類E02B 7/02 20060101AFI20250403BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】本発明は、既設の砂防堰堤に適用され、改築された砂防堰堤の腹付け部の劣化が抑制可能な施工ができる砂防堰堤構造及び砂防堰堤構築方法を提供する。
【解決手段】本発明は、既設堰堤11と、一端側が前記既設堰堤11と連結された支持部材12と、前記支持部材12の他端側と連結され前記既設堰堤11との間に空間を形成して配置された外部保護材13と、前記既設堰堤11と前記外部保護材13の間に配置された構造体15と、を備え、前記構造体15は、現地発生土砂、あるいは現地発生土砂に砕石と製鋼スラグの少なくともいずれかの改質材を混入した母材とセメントミルクを混錬して生成された砂防ソイルセメント材が前記既設堰堤と前記外部保護材の間に打設され固化した砂防ソイルセメント流動タイプにより形成されている、ことを特徴とする砂防堰堤構造である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
既設堰堤と、
一端側が前記既設堰堤と連結された支持部材と、
前記支持部材の他端側と連結され前記既設堰堤との間に空間を形成して配置された外部保護材と、
前記既設堰堤と前記外部保護材の間に配置された構造体と、
を備え、
前記構造体は、現地発生土砂、あるいは現地発生土砂に砕石と製鋼スラグの少なくともいずれかの改質材を混入した母材とセメントミルクを混錬して生成された砂防ソイルセメント材が前記既設堰堤と前記外部保護材の間に打設され固化した砂防ソイルセメント流動タイプにより形成されている、
ことを特徴とする砂防堰堤構造。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記外部保護材に排水孔が形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の砂防堰堤構造。
【請求項3】
前記構造体内に配置され、前記排水孔と接続された水抜きパイプを備えている、
ことを特徴とする請求項2に記載の砂防堰堤構造。
【請求項4】
前記水抜きパイプは、周面に形成された開口部を有している、
ことを特徴とする請求項3に記載の砂防堰堤構造。
【請求項5】
既設堰堤と、一端側が前記既設堰堤と連結された支持部材と、前記支持部材の他端側と連結され前記既設堰堤の外壁面と対向配置された外部保護材と、前記既設堰堤と前記外部保護材の間に配置された構造体と、を備えた砂防堰堤構造の構築方法であって、
既設堰堤の外壁面に支持部材の一端側を連結し、
前記支持部材の他端側に前記外部保護材を連結して前記既設堰堤と前記保護部材の間に空間を形成し、
前記既設堰堤と前記外部保護材の間の空間に、現地発生土砂、あるいは現地発生土砂に砕石と製鋼スラグの少なくともいずれかの改質材を混入した母材とセメントミルクを混錬して生成された砂防ソイルセメント材を打設、固化させて砂防ソイルセメント流動タイプからなる構造体を形成する、
ことを特徴とする砂防堰堤構築方法。
【請求項6】
前記支持部材の他端側に排水孔が形成された外部保護材を連結する、
ことを特徴とする請求項5に記載の砂防堰堤構築方法。
【請求項7】
前記外部保護材とともに、
前記排水孔と接続される水抜きパイプを前記排水孔と対応させて設置する、
ことを特徴とする請求項6に記載の砂防堰堤構築方法。
【請求項8】
前記外部保護材とともに、
周面に開口部が形成され前記排水孔と接続される水抜きパイプを前記排水孔と対応させて設置する、
ことを特徴とする請求項6に記載の砂防堰堤構築方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
既設砂防堰堤の堤体に腹付けすることにより構築される砂防堰堤構造及び砂防堰堤構築方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
昨今、気温上昇に伴い土砂災害が頻発かつ激甚化する傾向にある。こうした状況を受け砂防施設の建設などハード対策のさらなる充実が求められる一方で、既存ストックの有効活用の推進が進められているところであり、既存ストックである砂防施設を現行基準に適合するように腹付けを行って改築することが行われている。
【0003】
既設砂防堰堤を改築して腹付けをする際には、例えば、図6(A)、図6(B)に示すように、既設堰堤11にコンクリート強度を確保するための線材(鉄筋)21を多数(およそ縦横1mピッチ)で埋込み、線材21に形状確保用の型枠22を取付けてすき間を形成し、このすき間にコンクリート23を打設して腹付け部20を構築することが一般的である。
【0004】
一方、既設堰堤にプレキャストブロックを配置し、間詰コンクリートによりプレキャストブロックを既設堰堤に固定する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許7228281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、腹付け部20のコンクリートが収縮すると既設堰堤11からの漏水(着色部)Wが腹付け部20の内部や既設堰堤11と腹付け部20の境界に侵入するとコンクリートが劣化する虞がある。
また、既設砂防堰堤の腹付けに生コンクリートを用いる場合、砂防堰堤が生コンクリート工場から遠方である場合や現場へのアクセスが容易でない場合がある。さらに、今後は担い手不足や労働時間や残業時間の短縮等、労働政策の転換によりさらにコンクリートの調達に支障が生ずることが考えられる。
【0007】
そこで、既設堰堤に腹付けをする改築工事で改築された砂防堰堤の腹付け部の劣化の抑制が可能な施工ができる砂防堰堤構造及び砂防堰堤構築方法に関する技術が望まれている。
【0008】
本発明はかかる技術的背景に基づいて創案されたものであって、既設の砂防堰堤に適用され、改築された砂防堰堤の腹付け部の劣化が抑制可能な施工ができる砂防堰堤構造及び砂防堰堤構築方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、発明者は、既設の砂防堰堤を改築したときに腹付け部の劣化が抑制可能な砂防堰堤を構築する技術につき鋭意研究した結果、既設堤体にアンカーを設置し,既設堤体の外側に配置した外部保護材とアンカーと一体をなす支持部材(引張材)との連結により形成された空間に、現地発生土砂,あるいは現地発生土砂に砕石や製鋼スラグなどの改質材を混入した母材とセメントミルクを混錬することにより生成された砂防ソイルセメント流動タイプを打設して既設堰堤の堤体と砂防ソイルセメント流動タイプからなる構造体を一体性を有する構造とすることが有効であるとの知見を得た。
また、砂防ソイルセメントはコンクリートと異なり、水セメント比が多くなることや現地発生土砂に細粒分を不規則に含み、母材の品質をコントロールできない。しかも、現地発生土砂に含まれる礫も安定したものから風化したものなど多様な性質を持つことから、砂防ソイルセメント流動タイプは、生コンクリートと比べると、収縮やひび割れを起こしやすい。さらに既設堤体が劣化し水ミチを形成している場合は、収縮やひび割れ等により生じた隙間に水が浸入することで、破壊に至る可能性も考えられることから、砂防堰堤の改築材料として用いた砂防ソイルセメント流動タイプの収縮やひび割れやすさといった特性に起因する不具合についても対応することとした。
【0010】
本発明は、
砂防堰堤構造であって、
既設堰堤と、
一端側が前記既設堰堤と連結された支持部材と、
前記支持部材の他端側と連結され前記既設堰堤との間に空間を形成して配置された外部保護材と、
前記既設堰堤と前記外部保護材の間に配置された構造体と、
を備え、
前記構造体は、現地発生土砂、あるいは現地発生土砂に砕石と製鋼スラグの少なくともいずれかの改質材を混入した母材とセメントミルクを混錬して生成された砂防ソイルセメント材が前記既設堰堤と前記外部保護材の間に打設され固化した砂防ソイルセメント流動タイプにより形成されている、
ことを特徴とし、
または、
前記外部保護材に排水孔が形成されている、
ことを特徴とし、
または、
前記構造体内に配置され、前記排水孔と接続された水抜きパイプを備えている、
ことを特徴とし、
または、
前記水抜きパイプは、周面に形成された開口部を有している、
ことを特徴とし、
または、
既設堰堤と、一端側が前記既設堰堤と連結された支持部材と、前記支持部材の他端側と連結され前記既設堰堤の外壁面と対向配置された外部保護材と、前記既設堰堤と前記外部保護材の間に配置された構造体と、を備えた砂防堰堤構造の構築方法であって、
既設堰堤の外壁面に支持部材の一端側を連結し、
前記支持部材の他端側に前記外部保護材を連結して前記既設堰堤と前記保護部材の間に空間を形成し、
前記既設堰堤と前記外部保護材の間の空間に、現地発生土砂、あるいは現地発生土砂に砕石と製鋼スラグの少なくともいずれかの改質材を混入した母材とセメントミルクを混錬して生成された砂防ソイルセメント材を打設、固化させて砂防ソイルセメント流動タイプからなる構造体を形成する、
ことを特徴し、
または、
前記支持部材の他端側に排水孔が形成された外部保護材を連結する、
ことを特徴し、
または、
前記外部保護材とともに、
前記排水孔と接続される水抜きパイプを前記排水孔と対応させて設置する、
ことを特徴し、
または、
前記外部保護材とともに、
周面に開口部が形成され前記排水孔と接続される水抜きパイプを前記排水孔と対応設置する、
ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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