TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025020655
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-13
出願番号
2023124168
出願日
2023-07-31
発明の名称
LiDARセンサーによる易検出性を備える塗膜形成用塗料組成物及び塗膜
出願人
株式会社フェクト
,
大成建設株式会社
,
大成ロテック株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C09D
183/04 20060101AFI20250205BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】トンネル内を走行するLiDARセンサーを搭載した自動運転車に対し、トンネル構造物表面保護に用いられている塗膜として乱反射性を有した塗膜を形成することにより、LiDARセンサーに対するトンネル内の位置情報の検出精度を向上させることができる塗膜形成用塗料組成物及び塗膜を提供する。
【解決手段】本発明のトンネル内壁面に形成されたLiDARセンサーによる易検出性を備える塗膜形成用塗料は、結合剤としての樹脂成分に近赤外線反射性顔料が配合された下塗り塗膜形成用塗料と、結合剤としてのシリコーン樹脂に重合性モノマーから形成された光拡散微粒子が配合された上塗り塗膜形成用塗料と、からなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
トンネル内壁面に形成されたLiDARセンサーによる易検出性を備える塗膜形成用塗料組成物であって、
結合剤としての樹脂成分に近赤外線反射性顔料が配合された下塗り塗膜形成用塗料と、
結合剤としてのシリコーン樹脂に重合性モノマーから形成された光拡散微粒子が配合された上塗り塗膜形成用塗料と、
からなることを特徴とする、LiDARセンサーによる易検出性を備える塗膜形成用塗料組成物。
続きを表示(約 570 文字)
【請求項2】
前記下塗り塗膜形成用塗料は、
前記結合剤としての樹脂成分としてアクリルシリコーン樹脂を含み、
前記近赤外線反射性顔料として、前記下塗り塗膜形成用塗料全量に対し、20~30質量%の無機系白色系顔料及び1~10質量%の無機系黒色系顔料を含む、
ことを特徴とする、請求項1に記載のLiDARセンサーによる易検出性を備える塗膜形成用塗料組成物。
【請求項3】
前記上塗り塗膜形成用塗料は、
前記重合性モノマーから形成された光拡散微粒子として、架橋ポリメタクリル酸メチル微粒子、架橋ポリスチレン微粒子又は架橋ポリメタクリル酸メチル-スチレン共重合体微粒子を含んでいることを特徴とする、請求項1に記載のLiDARセンサーによる易検出性を備える塗膜形成用塗料組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載のLiDARセンサーによる易検出性を備える塗膜形成用塗料組成物を用いて形成された塗膜であって、
前記下塗り塗膜形成用塗料を用いて形成された下塗り塗膜と、
前記下塗り塗膜の表面に、前記上塗り塗膜形成用塗料を用いて形成された上塗り塗膜と、
の複層構造の塗膜からなることを特徴とする、LiDARセンサーによる易検出性を備える塗膜。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル内を走行するLiDAR(Light Detection And Ranging)センサーを搭載した自動運転車に対し、トンネル構造物表面保護に用いられている塗膜として乱反射性を有した塗膜を形成することにより、LiDARセンサーに対するトンネル内の位置情報の検出精度を向上させることができる塗膜形成用塗料組成物及び塗膜に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
自動運転車両の自車位置推定方法には,路面に埋め込んだ磁気マーカー等を車両に設置したセンサーにより検出する方法、衛星測位システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)による位置推定方法、三次元点群地図とLiDARで位置を参照する方法等が用いられている。しかし、トンネル区間ではGNSSが受信できず,トンネルの形状が単調であるために長距離になるほど三次元点群地図では位置誤差が大きくなるという課題が存在している。加えて、自動運転車が道路上の他車や歩行者、障害物などを検知して減速することができるようにするため、より遠く、より広い範囲で、かつスピーディーで高精度に検知できるようにすることが必要とされる。
【0003】
LiDARセンサーは、レーザー光を照射し、その反射光の情報をもとに対象物までの距離や対象物の形などを計測する技術であり、周波数30~300GHzのミリ波を使用するレーダーによるものよりも高精度に人や障害物を検知することができるため、自動車の自動運転を支援するシステムで多く使用されるようになっている。LiDARセンサーには、波長905~1550nmの近赤外線が多く用いられており、LiDARセンサーに検出されやすくするには、この波長帯域の光を吸収しがたく、より効率的に反射させる光学特性が必要となる。そのため、LiDARセンサーに最適な塗料ないし塗膜の開発が要望されている。
【0004】
たとえば、特許文献1(特開2021-075454号公報)には、LiDARセンサーを使用する自動運転車の障害物検出感度を向上させることができる黒色二酸化チタンLiDAR反射粒子及びそれを有する乗物の発明が開示されている。この特許文献1に開示されている発明は、結晶質二酸化チタンコア、前記結晶質二酸化チタンコアを内包している非晶質二酸化チタンシェルを含有しており、かつ、可視スペクトルにおける電磁放射線に対する15%以下の反射率、及び近赤外電磁放射線及びLiDAR電磁放射線に対する10%以上の反射率を有している黒色二酸化チタン、及びこれを用いた塗料並びに塗膜が記載されており(請求項1、16、実施例1、2、図1B)、波長905ナノメートルのパルスレーザ電磁放射線を用いたLiDARシステムにより、自動運転乗物の障害物検出及び回避するシステムが試験されていること(段落0002)、上記LiDAR反射黒色TiO2粒子が905nmまたは1550nm等の近赤外電磁放射線またはLiDAR電磁放射線を使用するLiDARシステムによって検出することができること(段落0060、0061)も開示されている。
【0005】
また、特許文献2(特許第7178059号公報)には、塗膜形成樹脂(A)と着色顔料(B)を含むLiDARセンサーの検出対象物用塗料組成物であって、前記着色顔料(B)は、近赤外反射率60%以白の色系顔料及び近赤外反射率50%以上の有彩色顔料のうちの少なくとも1種と、任意量の近赤外反射率30%以上の黒色顔料と、有機顔料とを含近赤外線反射性顔料(B1)を含み、前記有機顔料の含有割合が前記含近赤外線反射性顔料(B1)の総量の3質量%以上であるLiDARセンサーの検出対象物用塗料組成物の発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-075454号公報
特許第7178059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されている発明によれば、LiDARセンサーを用いた、乗物(請求項19,20参照)の検出精度を向上させることができる塗料を提供することができるようになる。また、特許文献2に開示されている発明によれば、LiDARセンサーを用いた自動車の自動運転の際に障害となり得る構造物、たとえば、車輌、舗装、路面標示、歩道、横断歩道、排水施設、平面交差構造、橋梁等の各種道路構造物に対する検出精度を向上させることができる塗料組成物及び塗膜を形成することができるようになる。
【0008】
一方、トンネル内壁面をLiDARセンサーで高精度に検知できるようにするには、内壁面に対して反射角度が90°以下の鋭角な角度の反射光強度が強くなるようにする必要があるが、特許文献1にはトンネルの内壁の塗料とすることについては何も示唆されておらず、さらに特許文献2にはトンネルの内壁の塗料とすることも示唆されている(段落0144参照)が、トンネル内壁に適用する際の具体的な条件ないし特性についてはなにも開示されていない。
【0009】
発明者等は、LiDARセンサーで高精度に検知できるトンネルの内壁面に形成する塗膜の構成について種々検討を重ねてきた。なお、このようなLiDARセンサーに対応させるためのトンネル内壁面の塗膜は、道路法第2条第2項第5号に掲げる「道路の附属物」中の「自動運行補助施設」に該当するから、既設のトンネル内壁面の塗膜部分からの一般ドライバーの誘目性を防ぐことができるようにする必要があり、既設のトンネル内壁面の塗膜部分と同色、同光沢とすることも要求される。その結果、近赤外線反射材料を含有し、有機顔料を含まない特定の下塗り塗膜と、特定の光拡散微粒子を含む上塗り塗膜との複層構造の塗膜とすることにより、道路法上の規定を満たしつつ、近赤外線の乱反射性が良好となり、反射角45°以下でも近赤外線の反射強度を強くすることができるため、LiDARセンサーによってトンネル内壁面を高精度に検知できるようになることを見出し、本発明を完成するに到ったのである。
【0010】
すなわち、本発明は、トンネル内の内壁面に特定の複層構造の塗膜を形成することにより、トンネル内を走行するLiDARセンサーを搭載した自動運転車において、トンネル内壁面を高精度に検知することができるようになるLiDARセンサーによる易検出性を備える塗膜形成用塗料組成物及び塗膜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
ベック株式会社
被覆材
3か月前
ベック株式会社
被覆材
3か月前
ベック株式会社
塗装方法
1か月前
ベック株式会社
塗装方法
1か月前
ベック株式会社
水性下塗材
2か月前
ベック株式会社
水性被覆材
2か月前
東ソー株式会社
粘着剤組成物
今日
個人
コンパクトなビニールテープ。
1か月前
個人
おから由来の天然氷結晶制御剤
2か月前
株式会社エフコンサルタント
被覆材
6日前
荒川化学工業株式会社
研磨剤用組成物
3か月前
個人
ポリウレア樹脂の不燃化方法
3か月前
株式会社村田製作所
接着剤
13日前
東亞合成株式会社
粘着シート
1か月前
株式会社キクノ
流動化処理土
2か月前
個人
カカオハスク由来の天然氷結晶制御剤
1か月前
株式会社大阪ソーダ
撥水撥油性表面処理剤
1か月前
住友ベークライト株式会社
粉体塗料
1か月前
コニシ株式会社
巻物の張設接着方法
2か月前
三菱鉛筆株式会社
筆記板用水性インク組成物
2か月前
三菱鉛筆株式会社
筆記板用水性インク組成物
2か月前
デンカ株式会社
蛍光体粉末の製造方法
2か月前
デンカ株式会社
蛍光体粉末の製造方法
14日前
株式会社トクヤマ
蓄熱材料およびその製造方法
1か月前
新光電気工業株式会社
潜熱蓄熱体
7日前
artience株式会社
ホットメルト接着剤
13日前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
7日前
ダイキン工業株式会社
撥剤
1か月前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
2か月前
星光PMC株式会社
水性二液硬化型樹脂組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型ホットメルト組成物
2か月前
株式会社呉竹
絵具
2か月前
日東電工株式会社
粘着シート
27日前
関西ペイント株式会社
塗膜形成方法及び塗装物品
3か月前
日東電工株式会社
粘着シート
21日前
国立大学法人九州大学
土質材料の固化方法
1か月前
続きを見る
他の特許を見る